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ブログウザイ論

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その頃その手の厨房が言われてたのは「お前はそんなに言いたいことがあるなら、WWWにでも書き散らしとけ。わざわざfjに来てゴミ撒いてオナニーしてんじゃねぇ」という旨のことだったかと記憶しております。

ああ言われてた言われてた、というか当時言われる当事者でしたよおれ。しかも一度ならず言われた憶えもあり。まあ、そんなわけで今こうしてWWWで書き散らしてるわけなんだけど。
「ブログウザイ論」そのものについてはある程度出尽くしたかなあ、という感じはあるが、あらゆるものの90%がクズである筈のこの世界で何故そんな意見が出るのか、ということを考えると、「そうではないと錯覚させる状況があった」からじゃないだろうか。ちょっと前は、検索エンジンやニュースサイトのおかげで、WWWがデータベースとしてほんとにかなり役に立っていた――少なくとも、そう感じる人は多かったんだと思う。(今だってそんなにひどいとはおれには思えないけどそれはそれ。)それが当然の状態であれば、「ブログウザイ」という感覚にも肯ける。
おれがネットに関わり始めた頃は、日本語における検索エンジンはまだまだ未熟で、日本語で書かれたウェブページも少なかったし、質の高いものは尚更だった。その姿が当たり前のものとして刷り込まれているから、少し前の状態は、勝手にやっていれば落ち着く状態と比較すれば、逆に秩序立ち過ぎていたんじゃないかという感覚がむしろある。
まあ、インターネットの形態上、ウェブ上にスペースを持てばそれはなんらかの形でリソースを消費していることにはなるわけで、その点は自覚しなければならないだろうが、だからと言って普通の人があんまり卑屈になる必要も全然ないだろう。ルールやマナーを破っている行為でもないのだし。
あと余談だけどスタージョンの法則について。主文だけが引用されることの多いこの法則、字面だけ見ると皮肉屋の厭世的な警句とも取れるけど、実際には「SFなんて90%はクズだ」と主張する男に対して、「そりゃ確かにその通りだ。だけど、それを言うなら『あらゆるものの90%はクズ』なんだよ。そんで大事なのは残りの10%なんだ」と反駁した、というものだったらしい。そうなると、むしろかなりポジティヴなコメントであるようにおれには思える。

"(...) and they say 'ninety percent of science fiction is crud.' Well, they're right. Ninety percent of science fiction is crud. But then ninety percent of everything is crud, and it's the ten percent that isn't crud that is important. and the ten percent of science fiction that isn't crud is as good as or better than anything being written anywhere."