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金田一春彦氏死去

このニュース、個人的にはやっぱりという感じではあったが、残念ではある。まああまり接点はなかったのだけど、時々テレビで見かけると、名のある学者とはとても思えないなんとも言えぬとぼけた雰囲気があった。
忘れられないのは、3年ほど前に見たNHK手話ニュースの中の「言葉の泉」というコーナーでの話。
――多摩地区のごく一部に、「とかげ」と「かまきり」を逆に呼ぶ地域がある。何故そんなに似ていない生き物が入れ替わってしまったのか、と思い調べて行くと、多摩地区(全体)ではかつて「とかげ」を「かみぎっちょ」、「かまきり」を「かまぎっちょ」と呼んでいたことがわかった。これに、外来の「とかげ」「かまきり」という言葉が対応して取って代わったわけだが、この時にごく一部の地域で対応が逆になってしまったのだろう。
という話だった。言葉の研究の面白さを端的に示すエピソードで、こういうのを手話ニュースとかでさらっとしゃべれるのはかっこいいなと思った。今度著書を読んでみようと思う。考えてみると読んだことない。
ご冥福を祈ります。