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さらば大王?

ちょっと今更だけど、キングカメハメハの故障について。とりあえず50万の人にトラックバック
殿下執務室:「名馬」として足りなさを残しながら去る「強い馬」。
基本的に競走馬の故障は「仕方ないもの」として受け入れるし、ある程度キャリアを積んだ競馬ファンはみんなそうだろう。それが騒ぎになるのは「同じ調教師が同じパターンで3頭目」だからに他ならない。明確な因果関係は証明できないけど、3頭目ともなると偶然と言い切るのも難しい。
そのリスクがあっても、敢えてキングカメハメハに同じ路線を歩ませたのは、松田国調教師にとって自らの信念の正しさを試される挑戦だっただろう。それに敗れたこと自体は責められるべきだろうが、挑戦自体が非難されるべきとは思わない。春は「ついに松田はやってのけた」と感じてた人の方が多いんじゃないかな。

競走馬を「名馬」としてプロデュースするには、「強さ」だけでは足りないことが多く、馬主や調教師は「強い馬」を作るだけでは競馬の歴史を作ることは難しいのだろう。

この指摘には同意するんだけど、松田国師の使い方を見ていると、近年の「強い」を超えようとしているんじゃないかって印象を受ける。距離や馬場を問わず勝ちまくるヒーローってのは、昨今の競馬が失ってしまったもののひとつで、それを目指すことは、たとえ結果が伴わなくても物語を生み出すんじゃないだろうか。種牡馬としての価値を高める、というのはもちろん目的のひとつではあるのだろうけど、馬主やファンに対しての自己正当化って側面もあるんじゃないかってのは考え過ぎか。
ともあれ、仕方ないとはいえ残念は残念。特別な思い入れはなかったけど、まだまだ走りを見たかった。あ、引退前提の書き方になってるな。いかんいかん。でもまあ引退なのかな。
# 後日記:引退でした。