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ここを勝った馬がチャンピオン――阪神ジュベナイルフィリーズ・プレヴュー

一応今週と来週は2歳GIということで、なし崩し的に2歳戦に特化してきた当競馬日記にとっては最大のイベントということになりそうだ。今年はジャパンカップも予想しなかった有様だが(去年ですらやってたのに……)、今週は頑張りたい所存。
2歳戦は牡馬・牝馬ともにGIはひとつずつで、JRAの意図するところははっきりしている。牡馬は暮れのラジオたんぱ杯が台頭したことで少しややこしくなってしまったが、牝馬に関しては来年の桜花賞と同じ距離のこのレースは不動の最高峰だ。このレースで2歳牝馬チャンピオンが決まると言っても過言ではあるまい。
この位置にはっきりした頂点がひとつあり、その後厳冬期を挟んでから各トライアルを経て本番へ、という2−3歳牝馬路線の作りはなかなかメリハリがあって興行的によく出来ていると思う。もっとも、それに慣れてしまっているだけかも知れないが。
それだけのレースだから、流石に極端に緩い流れにはならない。過去10年で上がり3ハロンが34秒台になったことは1度しかない。だが、逆に速い流れになることも少ないようで、35秒台の決着が一番多い。この傾向は最近5年間に顕著で、ここ5年は全てスタート後の3ハロンと上がりの3ハロンがいずれも35秒台となっている。牝馬には暮れに 1200m のフェアリーステークスがあるため、スピード一本槍の馬はそちらに回ることが多いのだろう。
そういう傾向だから、逃げ馬が残るのはほとんど自明だ。実際過去10年で逃げ馬は4頭連対、そのうち3頭がここ5年に集中している。スピード自慢があまり出てこないレースだからこそ、逃げ馬に注意が必要となる。
キャリアは比較的問われない。1戦1勝馬が10年間で2連対しており、これは少ない数字ではない。ただ、20頭の連対馬のうち19頭までは2戦以内で勝ち上がっていた。臨戦過程も、ファンタジーステークス組が比較的優位ではあるが、休み明けを含めて幅広い路線から連対馬が出ていて、明確な傾向は見られない。
明日からは有力馬について何頭かずつ見て行こうと思う。