黄昏通信社跡地処分推進室

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他人事だが他人事とは思えない話。

昔バイトしてたとこで人が死ぬってのもそんなによくある話ではないかも知れん。


坪内さんは、在宅介護の女性職員(29)と隣り合わせて乗ったが、シートベルトが届かなかった。このため、アルバイトの男性係員がアトラクションの責任者にトランシーバーで「ハーネスだけで大丈夫か」と確認したところ、責任者は「大丈夫だ」と答えたという。
(略)
施設を運営するセガによると、シートベルトは胴囲130センチ以上の人は装着できない構造で、マニュアルでは利用できないが、これまでも現場の係員の判断で利用を認めたことがあったという。
絶対にあってはならない事故だが、実際に起こってしまった。安全性より客の要望を優先する(というよりは、小さなもめごとを避けようとする姿勢があったのだと思う)オペレーションが長年続けられることで、感覚が麻痺していたのだろう。今回は客の体格や下肢が不自由であることも災いしたが、ハーネスにも常に故障の可能性はある以上、ベルトを装着しないので乗せた時点で駄目だ。フェイル・セーフのなんたるかを根本的に解っていなかったということだ。
こんなことを書いているが、おれだって実際に働いていた頃、安全こそが最優先だという認識を本当に持てていたかどうか、100% の自信は持てない。とはいえ肝を冷やす場面に遭遇したこともある。そういうことを上手く危機感や緊張感に結び付けていくシステムがあれば、とも思うが今となっては全てが遅過ぎる。つけはとうとう回ってきて、それを払わされたのはお客様だ。気の毒でならない。
誰かを責めるべきではない。直接指示を出した社員が悪くないとは言わないが、それ以上にもっと深いところに根本的な原因がある。それをつきとめて根絶できない限り、またいつか同じような事故がどこかで起きるだろう。もう二度とこんな事故を起こしてはならない。(←きれいごと)