黄昏通信社跡地処分推進室

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問題晒しと見せかけてウィザードリイの話

ウィザードリイのシナリオ順番当ては1から4まで。

  1. PROVING GROUNDS OF THE MAD OVERLORD!
  2. KNIGHT OF DIAMONDS
  3. LEGACY OF LLYLGAMIN
  4. RETURN OF WERDNA

問題には「Apple II で」と明記されているのでこの順番になる。ファミコン版とは2と3が逆だから気をつけよう。つーかファミコンで4出てないんだけどね。そういえば4は結局途中までしかやらんかったな……。
名作の誉れ高い初代だけど、改めて考察してみるとゲームバランスが厳し過ぎる。というか、全滅に遭うことが前提になっているシステムなのだと思う。全滅して、新たにパーティを組んで、死体捜索隊を出して、運よく残っていた死体から生き返ったキャラクターを加えてパーティ編成を変え……と延々と繰り返すように作られているゲームなのだ。
決して全滅しないようにゲームを運ぶとすれば、生半可なレベルでは地下10階に下りられない。POISON GIANT * 4 に先制されて生き残った上で次のターン以降で勝ち切るには何レベル必要になると思う? DRAGON ZOMBIE だったら? GREATER DEMON だったら? 答は20以下ではあり得ない筈だ。ひょっとするともっと高い。そこまで地下9階で上げるのは単純かつ苦痛を伴う作業でしかない。さらに、一定の確率で NIGHT STALKER が出現して、一定の確率で先制攻撃を受ける、という事実がある以上、その作業中前衛の3人のレベルは12前後で絶対に頭打ちになる。つまり、エナジードレインを受け続ける「壁」を用意して、前衛をひとりずつ後ろに入れて経験値を稼ぐ必要さえある、ということだ。
これなら全滅のリスクがあっても10階に下りた方がゲームってもんじゃないだろうか。だとすれば、特定のキャラクターに思い入れる遊び方は難しい。特に初期のパーティは(思い入れも強くなるだろう一方で)、全滅のリスクは極めて高くなるだろう。「あいつは優れた戦士だった」と区切りをつけて新しいキャラクタを作れるかどうか。
多くの人は第三の道を選んだ。即ち、リセット。都合の悪い展開になればリセットボタンを押してなかったことにする。後に残る軌跡は、冒険映画のごとくぎりぎりのところで全て生き残る主人公たちの物語。でも、上の二つの道のあまりの険しさを考えると、それはそれでありなんじゃないかと今は思える。