黄昏通信社跡地処分推進室

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『ぼくらの』3巻 鬼頭莫宏 小学館 IKKI COMIX,2005 ISBN:4091885047

以前書いたと思ってたんだけど検索した限りでは書いてないね。ともあれ3巻が出ていたので買う。以下ねたばれ含みつつ。
本気ではないまま「契約」を結んでしまった少年少女たちが、巨大ロボットに乗って化け物から地球を守るために戦う。パイロットは子供たちの中から無作為に選ばれ、選ばれた子供は戦闘が終わると化け物に勝っても死んでしまう。
少なくともたまたまってことはない程度には『エヴァンゲリオン』に似ているが、デザインも含めてわざとやっている部分はあるのだろう。設定の無茶さや突っ込まれどころは全部スルーで、その異常なシチュエイションにだけ特化した作品。そういう装置を用意した上で、乾いた絵柄で少年少女ひとりひとりをじくじくと掘り下げて行くのはいかにも鬼頭莫宏らしい。これまでのところはテンポも中々好く、それぞれのキャラにそれなりの見せ場を作れていてかなり読ませる。全体的にも話が少しずつ回っていて、先が楽しみ。