黄昏通信社跡地処分推進室

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三日坊主新馬チェック 2005-2006 (13)

競馬が中央場所に帰ってきた。早速評判馬のデビューなんかもあったみたいで。

オープン

札幌09-10-11R(T18) コスモス賞ディープエアー(牡・父タイキシャトル/母ハイパスチャー)
未勝利勝ちなので初登場。やや遅いペースを中団の後ろから追走、三角過ぎから追っ付けて上がって行って、四角では前を射程圏に捉える。直線では馬の間を割って抜け出し、最後は楽勝。時計は平凡で、ペースの割には上がりが物足りない。勝ち方としてはインパクトに乏しい。
タイキシャトル× El Gran Senor × Gone west 。スピードがあって底力に優れる、かなり一貫性のある配合だと思う。牝系がさっぱりわからなくてちょっと悔しい。というかなんらかの資料を持たなきゃ駄目かやっぱり。Northern Dancer が5×3・5。上、例えば札幌2歳ステークスではちょっと厳しいだろう。
ペースの割には(主にケイアイマイバッハのために)展開がぐちゃぐちゃで、先行馬には辛いレースになった。かかり気味に早仕掛けになりながら3着に粘ったモエレフェンリル(10) 参照。一応上でも中距離ならやれるかも。とは書いていた。)は思ってたよりかなり強い。また芝のレースに挑戦して欲しい。

500 万下

札幌09-11-4R(T12) :[地]フェイクフェイス(牡・父スターオブコジーン/母マヤノクリオネ
14頭全部地方馬という文字通りの馬場貸しレース(4年ぶりだそうです)。中団から、そこそこ速いペースで追走に苦しむがなんとかついて行くと、四角手前で一気に差を詰める。直線では外に出して渋太く伸び、2着馬がばてたこともあって一杯一杯に捉え切った。時計も上がりも1レースの未勝利に劣っており、流石に低レベルと言わざるを得ない一戦。
スターオブコジーン×サクラユタカオー×ノーザンテースト。それなりに軽いけど底力を欠く。いかにも平坦芝の短距離向き。曾祖母のロイヤルコスマー(父ロイヤルスキー)は桜花賞2着馬で、叔父にシャドウビンテージ(父コマンダーインチーフ、中央4勝・現役)が居る。そこそこ活力のある牝系ではある。上では明らかに辛いが、挑戦する機会もないだろうか。

新馬

札幌09-10-5R(T12):タイセイアトム(牡・父サクラバクシンオー/母アトムチェリー)
好スタート好ダッシュでハナを切る。最初少し引き離すが三角の手前から上手くペースを落として平均ペースに。充分脚をためてから四角で再び突き放しにかかり、直線では後続に脚が残らなかった。最後は抑え気味にゴール。センスのいいレースぶりで時計もまあまあ速い。
サクラバクシンオー×ヘクタープロテクター×ダイアトム。これまた芝の短いところ向きで、札幌のように多少時計がかかるのも向いている。決め手や底力は足りなさそうだが、短距離ならスピード任せに上でもそこそこやれるかも。
札幌09-11-5R(T18):アキノレッドスター(牡・父 Swain/母 Absurde)
そこそこのスタートだったが軽く仕掛けてハナへ。競って来る馬も居らずどスローになる。しかも三角では五、六馬身のリードとなり、勝ってくださいという展開に。きっちり3ハロンのレースにして逃げ切った。時計は遅いがペースが遅過ぎて参考にならない。上がりも然り。この馬が恵まれたのは確かで、あまり高評価はできない。
Swain × Green Desert × Luthier 。スウェインと言えば日本ではシェルゲーム、なわけだが、調べてみたら賞金はトリリオンカット(※ 1000 万下)の方が稼いでるみたいだった。頑張れシェルゲーム。休養中だけど。さておき重い父ながら母父にスピード血統を持って、恵まれたとはいえ勝ったことは勝った。芝の中距離以上に向き、重馬場も巧いと思う。上ではきつそうだが、一応ちょっとだけ期待。
ダンスパートナーの娘ダンスオールナイトは後方のまま、四角で無理矢理外に出して追い上げるもさっぱり伸びず8着。普通にいいところがなく負け過ぎで、今後も厳しいかも知れない。
中山09-10-5R(T16/filly):ノンコ(牝・父アグネスタキオン/母レディータイクーン
そこそこのスタートだったから仕掛け気味に三番手へ。平均より少しだけ速いペースになり、四角手前から早目に前を捉えに行く。直線入口を過ぎた辺りで先頭に立ち、あとはそのままのペースを守って押し切った。時計は速く、なかなか強い内容だった。
アグネスタキオン×クリミナルタイプ× Lyphard 。母の姉にアイリッシュダンス(父トニービン、中央9勝)とスピードアイリス(父ミスターシービー、中央7勝)が居る。母自身も中央4勝で、素晴らしい牝系と言っていい。アグネスタキオン新馬勝ちは6頭目、中央での勝ち馬は10頭目で、大成功と言える滑り出しだろう。母はかなりパワー寄りの配合で、今回もべたっとしたラップで力任せに勝ったところはあるので、父からどの程度決め手を受け継いでいるかが鍵になるかも。芝の中距離向き。上でもやれる。
中山09-11-4R(T12):メジロボンズ(牡・父サクラバクシンオー/母メジロロベルタ)
スタートよく内の馬を制してハナへ。途中来られかかるが結局後続が控えて楽に単騎逃げ。どスローと言っていいペースで、直線に向いても余力がある。2着馬と叩き合いになるが、終始リードを保ったまま押し切った。時計も上がりも平凡で、恵まれた面は否めないがセンスはいいと思う。
サクラバクシンオー×モガミ×シャトーゲイ。オープンまで行ったメジロダンダーク(中央6勝)の全弟にあたる。牝系はアサマユリの直系でメジロの名門。兄は芝の 1400m を最も得意にしていたようで、この馬もまずはそう考えた方がいいだろう。上でもやれそう。
中山09-11-5R(T18):モエロタケショウ(せん・父サクラバクシンオー/母タケショウキララ)
ダッシュでハナへ。一角過ぎまで少し競るが、単騎先頭に立ってからは楽なペース。向正面では大きなリードを取るがこの時点でもどスロー。三角過ぎでは引きつける形になり、残り3ハロンからスパート。2着馬には外から渋太く来られたが、どうにかしのぎ切ってゴール。ペースは遅いが上がりは速く、やはり恵まれたが悪くはない。
サクラバクシンオー×リアルシャダイ×モンテプリンス。母がわりと重く、それに配するにサクラバクシンオー。多少は距離に融通が効きそうではある。牝系は地味。祖母ベストプリンセスが中央4勝、伯母と従兄弟に中央で複数勝ちを挙げた馬が居る程度。芝の 1600m−1800m 以下に向く。上でもそこそこには来そう。
阪神09-10-4R(D12):ワーキングボーイ(牡・父エンドスウィープ/母ワーキングイオン)
出遅れ。仕掛けて前に取りついて行くがそこからも殆ど追い通し。三四角で外を通って上がって行き、直線入口でようやく四番手に上がるがそこでも外へ。とても届きそうになかったが最後先行馬が大ばてして、この馬も諦めずに伸びたためにぎりぎり差し切る。和田の腕力が光った。時計は遅く、レースのレベルはかなり低そう。
エンドスウィープ×ジェイドロバリー×パドスール。名前から想像がつくだろうが、祖母がワーキングガール(この馬も中央4勝)なので伯父にクラフトマンシップ(父フレンチグローリー、中央5勝/函館記念(G3))、叔父にクラフトワーク(父ペンタイア、中央6勝・現役/アメリカジョッキークラブカップ(G2)他)が居る。勢いのある一族。Mr.Prospector が3×3、Northern Dancer が4×5・5と大種牡馬の近交がふたつある。かなりスピードに寄った配合。芝の短距離に向き、底力もそこそこ。上のダートでは通用しそうにない。芝でも厳しいか。
阪神09-10-5R(T14):エイシンラブリー(牝・父ミシエロ/母エイシンワンダフル)
好スタートから押してハナへ。ハナに立ってからは平均より僅かに速い絶妙なラップを踏んで、四角で差を広げると一杯一杯に押し切った。時計はまあまあ速いが、強い勝ち方というよりは上手く乗った印象。
見学希望×サンデーサイレンス× Topsider 。ミシエロの産駒は今年新馬初勝利、昨年もひとつも勝っていないので新馬戦は久々の勝利となるようだ。母のエイシンモモは中央4勝、近親は5親等の位置にアメリカンボス(父 Kingmambo、中央8勝、アメリカジョッキークラブカップ(G2)他)などが居る、なかなか元気な牝系。ただし兄弟には活躍馬が出ていない。芝のマイルから中距離向き、軽さと決め手はありそう。底力は微妙。上では苦しい。
阪神09-11-5R(T20):マルカシェンク(牡・父サンデーサイレンス/母シェンク)
出遅れて最後方から。どスローになるがそのまましんがりの内目を追走。三角過ぎからようやく押し上げて、四角では外を回して四番手まで上がる。直線も外に出すと真直ぐによく伸びて、あっという間に先行馬を交わし去ってしまう。最後はちぎった上に抑えるほどの余裕。全くの楽勝だった。ペースの割に時計も速く、もちろん上がりも速い。
サンデーサイレンス× Zafonic × Buckfinder 。母のシェンクはイタリアの 1000 ギニー馬。兄のスターエフェクト(父エリシオ・現役)は中央2勝地方1勝、現在 1000 万下で苦戦中。芝向きで距離は 2000m がベストなんじゃないかと思う。あるいはもう少し短い方がいいかも知れない。決め手と底力は充分。どこまで行けるか。