黄昏通信社跡地処分推進室

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三日坊主新馬チェック 2005-2006 (18)

先週と同じ態勢。来週から福島が始まる。まあ大抵大勢に影響ないんだけども。

オープン

京都10-15-11R(T16) デイリー杯2歳ステークス(G2):マルカシェンク(牡・父サンデーサイレンス/母シェンク)
(13) 以来2戦2勝。
出遅れて後方の最内から。どスローになったが腹を括って四角までは動かず。ペースが遅かった分先行馬群が横に広がってくれて、比較的苦労せず先頭との差を詰めることができた。直線では大事をとって大外へまわり、内の各馬を子供扱いするような伸びで2馬身ちぎる。楽勝。稍重とはいえ時計は出ている馬場だったようだが、それにしても上がりは速く上々の内容。ただ、初戦と同じようなレースに終始してしまったことは残念。距離適性に関しても今回のレースからは新しい手がかりはない。なんにせよ今後も楽しみ。

500万下

東京10-16-9R(T14/filly) サフラン賞:アサヒライジング(牝・父ロイヤルタッチ/母アサヒマーキュリー
未勝利勝ちにつき初登場。芝の 1600m で勝ち上がって、ここは距離短縮だった。
好スタートからハナへ。さほどからまれることもなく上手くマイペースで運ぶ。完全に3ハロンのレースに持ち込んで、最後少しタレながらも逃げ切り。自分でペースを作ったとはいえ時計が中々速く、結構強い勝ち方だった。
ロイヤルタッチ×ミナガワマンナ×ボンモー。父はサンデー直仔とはいえ、なかなか執念を感じる血統(ミナガワマンナのオーナーとこの馬のオーナーは親子)ではあり。母はアサヒジュピター(中央5勝)の全妹で、祖母の半弟には無冠の帝王アサヒエンペラー(父コインドシルバー、中央2勝/2着=天皇賞・春ほか)が居る。良血(断言)。父もパフォーマンス以上の能力があったようにも思われるし、芝の中長距離で期待しよう。オープンではちょっと辛そうだが、3戦とも乗っている小林淳によると「スピードを持続して走るタイプ」とのこと。2000m 辺りでそういうレースを見てみたい。

新馬

東京10-15-5R(T14):メタルビーズ(牝・父ステイゴールド/母スノーパラダイス)
スタートいまいちで後方から。離して逃げた逃げ馬で平均ペースだったので実質スロー。直線に向いてから追い出されると、馬群のど真ん中を割って伸びてくる。時計は平凡ながら上がりは中々いい数字で、最後は突き放して楽勝。
ステイゴールド×マルゼンスキー×フォルティノ。牝系は三代母が健宝で、その仔にフェアーカップ(父ダイハード、ナリタハヤブサ(父ナグルスキー、中央5勝地方1勝)の母)が居る。母の半兄にはシンウルフ(父ラッキーソブリン、中央7勝)。この馬の兄姉は長子のストロングローラル(父ベリファ、中央3勝)を除いてほぼ泣かず飛ばずだが、中距離向きの優れた種牡馬が重ねられていて、血統構成自体は決して悪くない。だったらなんで一番走ってるのがベリファなんだって気もするが。芝の中距離向き、決め手はそこそこでむしろ底力がありそう。上でも距離が伸びればやれる。
東京10-16-4R(D14):ゲイルワン(牡・父フォーティナイナー/母イーベルリンクス)
スタートはあまりよくないがすぐに2番手へ。そこそこ速いペースになるがダートは不良にしては時計が出るコンディションだったようで、後続は殆ど差して来れない馬場。早目に逃げ馬を交わすと2着馬の追撃を一杯に振り切った。時計は水準程度。スピードと馬場をフルに活かした勝利。
フォーティナイナー×ドクターデヴィアス× Linkage 。牝系も含めて米血が多く、そこへドクターデヴィアスを挟んだ形。ちょっと面白いけど素直にフォーティナイナーが出そうかな。Tom Rolfe が3×5とやたら渋いクロスがある。ダートの中距離以下向きでパワー寄り。上でもそこそこやりそう。
東京10-16-5R(T16):クラシックスタイル(牡・父ジェニュイン/母ピアルピナス)
オンファイアディープインパクトの全弟)が出てたレース、とか微妙に嫌がらせの覚え書きをつけておいてみる。まあ3着だったんだけど。
互角のスタートから好位を追走。どスローになり展開はやや向いたが、最後直線では横一線になった馬群から抜け出す鋭い脚を見せる。時計は平凡だが展開と馬場を考えれば仕方あるまい。
ジェニュイン× Northern Baby × In reality 。Northern Dancer が5×3と、Hail to Reason が4×4。それ以外にも5代以内同士の近交が3本ある近交番長。ジェニュインは何にかけてもダート馬を出してしまう、というかそうでない馬は活躍しないみたいなところはあって、競走成績の割にはスピード不足が顕著。ノーザンベイビーとインリアリティはそこをなんとかしてくれそうな種牡馬には思える。ただそうなると今度は底力に不安は見える、というのは思うところであり、中々難しい種牡馬ではあるのだろう。ドンクールも配合的なソリューションとはいまいち思えないんだよなあ。この馬の全姉コスモキャンドルも中央芝の短距離で早いうちに2勝を挙げていて、目論見としては成功している、のだと思う。芝のマイル向き。いずれもう1勝ぐらいはできそう。
京都10-15-5R(T12):マルカシリウス(牡・父フジキセキ/母フォルナリーナ)
好スタート。隣の馬が押して逃げるのに対して楽について行く。三角過ぎからは内からハナを奪う勢い。四角まで競り合い続ける楽ではない展開だった筈だが、直線では逆に突き放し、最後まで危なげなくリードを保って勝ち。時計は水準程度。
フジキセキ× Capote × Conquistador Cielo 。スピードは豊かだが溜めがなさそうな血統。母は1勝馬の身で4歳牝馬特別(現フィリーズレビューの方)(つーか 1400m の方)(G2)で3着に食い込んで桜花賞にも駒を進めているが、そこでは大敗したしその後はダートで2勝を重ねるにとどまった。祖母は米国の G2 で2着があり、その仔に GI 2勝の Strategic Maneuver が居る。いずれにしてもスピードを頼りに早いうちのレースが勝負か。芝の短距離向き。あるいはダートも向くかも知れない。上でも今年中なら。
京都10-15-6R(T14/filly):ブラックチーター(牝・父サンデーサイレンス/母ゴールドティアラ
五番手の内を追走。ペースがそこそこ速くなってくれて、先行した四頭には苦しい流れ。四角では楽な手応えでその後ろにつけると、直線半ばには間を割って先頭に立つ。あとはちぎる一方で5馬身差。時計は水準程度だがセンスのいい強い勝ち方だった。
サンデーサイレンス× Seeking the Gold × Chief's Crown 。ゴールドティアラ南部杯(GI)など9勝)の初仔。芝のマイルから中距離向きで決め手に優れる。結構やりそう。上でも通用する。
京都10-16-4R(T16):イースター(牡・父エルコンドルパサー/母バプティスタ)
抑えて後方から。どスローになったがきっちり折り合い、三角過ぎまではじっと我慢。四角手前から外に持ち出されながらも追い出されると、直線半ばからが特に凄い脚だった。時計は平凡だが折り合っていたし上がりも速い。中々強い内容。
エルコンドルパサー×サンデーサイレンス×アンバーシャダイ。祖母のビーバップは関屋記念2着が2回ある強い馬で、母のバプティスタも期待され牝馬三冠にすべて出走した。優れた種牡馬を2代続けてかけた牝系にエルコンドルパサー、というのは中々満を持した感がある。Northern Dancer が5・4×5。センスがよく瞬発力もありそうで、かなり面白い。芝のマイルから中距離向き、上でもやれる。