アルトロンは 1983 年創設と意外と(この業界では)歴史のあるメーカーで、国内での代表作はたぶん『クレオパトラフォーチュン』だろう。地味ながら堅実な作りのパズルゲームを細々と作ってきた印象だが、ここ数年は海外市場に活路を見出して頑張っているらしい。
一方で、もはや伝説となった『オリビアのミステリー』*1や『団地で花札〜奥さん米屋ですよ〜』*2のようなとんでもないゲームをリリースすることが時々あり、決して目を離せないメーカーだという印象を個人的には持っている。
そのアルトロンが 1993 年にスーパーファミコンで発売した『リトルマジック』をゲームボーイカラー用に移植したのがこの作品。直観的に把握しやすいルールと面数の多さ、ちょっとオタクくさいけどセンスはいいグラフィック、単純で無理のない操作系、と飛び抜けた部分はないものの単純によく出来ている。流石にパズルゲームで喰ってきたわけじゃないなと思わせる完成度だが、残念ながら独創性には乏しく佳作の域を出ない。面数が多い割に難度が低過ぎたのも個人的にはマイナス。
割と好きだけど、お勧めするには至らないゲーム、と言ったところか。