黄昏通信社跡地処分推進室

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最後のダンス

タップダンスシチーは引退戦。無理矢理ハナに行って、途中はがくんとペースを落としてロングスパート、だからまあ形は作ったか。ハナに立つまでにかなり脚を使ったし、流石に7ハロンのレースをどうにかできるほどの能力は維持してなかったのだろう。
この馬はここ3年間出るレース全て(凱旋門賞を除く)で展開の鍵を握り続け、どのレースでも勝つ可能性を充分持ちながらも、決して主役にならない不思議な立ち位置を維持し続けた。GIふたつは常識外れの強い勝ち方で、能力以上に底知れぬ何かを感じさせる馬だった。特に宝塚記念は明らかにこの馬のベストパフォーマンスで、あのレースのタップダンスシチーを負かせた馬は世界中探してもそんなに居なかっただろうと思う。種牡馬としての前途は明るくないが、現役時代同様に桁外れの産駒を出してくれることを願いたい。
でもなによりも、しばらくゆっくり休んでほしい。もう逃げる必要はないのだから。