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永遠の問い、どの形式が一番強いのか。

さて、通過率のデータを作っていたらタイミングよくこんなエントリを発見。


そう考えてみると、どの形式も一長一短はあり、今作は「この武器が飛び抜けて強い」ということは、以前に比べれば随分均等になってきた感じがあります。
実際のところどうなのだろうか。ということで、前回書いた「正解率と通過率の交差点」を各形式ごとに推定してみた。これはおれひとりのデータに基づいていて、信頼性はあまり高くない。データがひとつしかないため外挿法に頼らざるを得ず、しかもグラフの勾配すらよく知らない始末。一応、通過率の傾きは正解率の2倍として交差点を定めている。結果は以下の通り。
形式通過率正解率交差点
○×79.45%81.13%83%
四択78.33%76.43%74%
連想83.75%85.21%86%
並べ替え90.77%85.41%79%
4文字81.93%72.38%65%
タイピング75.34%69.94%65%
キューブ90.32%86.28%82%
エフェクト85.71%84.99%84%
一問多答66.18%53.33%40%
順番当て80.82%76.34%72%
一問多答強ええ。強いのはわかっていたがこれほどとは。今作で導入された形式で、単純に選択肢が多いこと、全部新問であることなども強さの理由だが、なにより純粋に問題が難しい。もう少しヌル問があってもよかったかな、というのが個人的な印象。とはいえやってて面白いし、マンネリを防ぐためにも新形式の導入には賛成するところ。極めれば物理的に25点を取りやすい形式でもあり、勝つために使うのであればこれより強い形式は他にない。
それに続くのが四文字言葉。タイピングもここの数字の上では同じなのだが、おそらく勾配は2倍よりきつい気がしているので、実際は四文字の方が若干強いと思われる。中々回答が頭に入りづらく、わかっても押すのに時間がかかるので25点こそ取りづらいながらも強力な形式。文字探しを物理的に苦手にしている人も多いんじゃないだろうか。
数字では同点の3位がクイズの王道タイピング。なんと言っても知らなければ終わり、うろ憶えでも誤答に終わる可能性も少なくない破壊力が魅力。答えていて楽しい形式でもあって、現状では決勝で使っている人が一番多いと思われる。意味がわからないほど多方面に分岐する問題があるのも特徴。
順番当ては4位に入った。難しい問題は強烈に難しく、特に複数の選択肢から3つがランダムに選ばれる所謂「nC3」は付け焼き刃ではどうにもならない。一方で「会津若松」や五十音順など弱い問題はとことん弱い傾向があって、不安定なところがいまいち使われない理由だろうか。この形式は難度調整も内容としても「nC3」の導入で俄然面白くなっていて、個人的には今作で一番向上した部分のひとつとして評価している。押した時の音も素晴らしい。
5位は意外にも?四者択一。アーケードのクイズゲームでは『カプコンワールド』以来の伝統を持つもうひとつの王道と呼べる形式で、とにかく問題数が多くなにが出てくるかわからない。難問も多いがダミー選択肢の作り方が上手な問題が多く、知らなくても正答に辿り着く快感を味わわせてくれる良問の多い形式。ただ分岐した時にアドヴァンテージを(タイピングより)取りにくいことや、なにより問題の多さのために極めている人は少ない様子。
6位は我らが並べ替え。初代では屈指の易形式だったことを思えば隔世の感がある。9文字並べ替えの導入で問題に幅が出て、キラー問題は悶絶するほどの破壊力を持つ。一方で弱い問題がとことん弱い、易問でも25点が取れない、スピードでアドヴァンテージを稼ぎづらい、など弱点も多く使い勝手はそこそこどまり。個人的にはその辺もたまらんと思ってますが。あと、並べ替えの法則を完璧に身に付ければ、初見で全くわからない問題でも6択〜8択ぐらいになる非常に恐ろしい形式でもあるが、そこまで使いこなしているという話は聞いたことがない。
7位はキューブ。並べ替えと等価の形式ではあるのだが、文字を把握してからタイピングしなければならないため、総じて回答に時間がかかる。その分簡単な問題も多いため交差点自体はかなり高い。所謂「削り」が主体になる形式だが、8面体の導入で破壊力も増している。使い手は少ないものの、もっと陽が当たってもいい形式。
8位は○×(二択)。とにかく分岐する問題が多く、分岐点まで待つと緑で取れない問題が多数。問題数もやたら多く、正解率見切りも通用しない、非常に極めづらい形式。その割には適当に押しても2分の1で正解されてしまうしタイムアドヴァンテージも稼げない、とひたすら報われない。おそらく決勝で使うにあたってもっともメリットのない形式だろう。そして、格上相手に番狂わせを狙うのにも多分最適の形式であろうと思う。
9位はエフェクト。主に削り目的で使われ、キューブとよく似た性質を持つが、所謂グロ問はでっちあげることが不可能である点が魅力的で、にもかかわらず交差点が高いということは同時に弱い問題が多いということでもある。キューブに比べると文字の把握がしやすいためか、使い手が若干多い印象。
10位は連想。即答系なのに性質は削りという、もっともユニークな形式。正解率的には弱い問題が多いものの、1Hで答える時と4Hで答える時の難度が全く違うため、極めれば比較的弱い問題でも削れるのが特長。正解率見切り、位置見切りなどゲーム的な要素も多く、熱い形式。
というわけで、通過率と正解率の交差点、という観点では随分形式格差がある印象だけど、こうしてひとつひとつ見てみると交差点が高い形式はおおよそ削り能力が高く、なかなか上手いバランスにはなっている。強いて言えば一問多答が強過ぎて○×が弱過ぎる嫌いはある。一問多答はその分極めるのも難しく、使う人が限られている分バランスも取れていると感じるが、○×は単純に報われない。もっとも、一番百人一首化しやすい形式でもあって、なかなか難しいところではあろうけれど、マルバチストには寂しい現状であろう。
結論:おれは当分多答だけ予習しようと思う