黄昏通信社跡地処分推進室

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中山大障害プレヴュー(後編)

諸事情あって時間がなくなってしまったので簡単に。ていうか、のだめコンサート長過ぎるんじゃー。

ローレルデフィー
今春の中山グランドジャンプで6着。前走は休み明けの IJS で6着。コース適性が高く、通用する可能性はある。IJS が少し反動の出そうなレースぶりだったのは気がかり。好枠を引いた。
ワンモアディネロ
昨日少し触れたが、11 月 18 日のオープンでは大敗し、前走の IJS で3着に入った。ハロン換算だと同じような時計で走っていて、おそらく東京より中山の方が得意なのだろう。IJS の翌週のレースに登録してみたりと、体調はよさそう。
マルカラスカル
障害では2戦目から3連勝。京都のオープン特別を連勝している。その後9ヶ月休養し、平地を2戦使われて此処へ回ってきた。中山大障害どころか、重賞も中山競馬場も初めてとなる。西谷騎手はかなり力を買っているようで、瀬戸口調教師も形の上ではノボリハウツーを引っ込めてこの馬を出してきたのだから期するところはあるのだろう。昨日書いた通り平地を使ってきた馬の不利は否めない。くつがえせるか。
シンワインザダーク
障害入り初戦を1番人気で勝った後、オープンでは2連敗でいずれも大敗。休養明けでやはり平地を使われてここへ臨んでいる。いかにも苦しい。唯一と言っていい買い材料は鞍上の出津騎手で、中山大障害ではここ2年続けて連対している。
オンワードタイタン
未勝利を2戦で勝ち上がり、オープン初戦で2着。センスはよさそうで、中山は1戦1勝。前走の京都ハイジャンプは道中不利があって大敗だった。未知の要素が多く、通用する可能性が全く無いとは言い切れない。ただ、文字通り全く無いとは言い切れない程度だ。
バローネフォンテン
昨年のペガサスジャンプステークスと東京オータムジャンプを制した実力馬。ところが昨年のこのレースは 11 着の大敗で、それ以来になった前走のオープンも実に 7.3 秒ちぎられる大差負け。実績はここでも上位だが、近況は悲惨だ。流石に一変は難しいだろう。
アグネスハット
昨日も触れた「時計のように正確に」走る馬。春先はマイネルオーパー(一昨年のこのレースの3着馬)と 0.2 秒差の勝負をしていて、その比較なら通用してもおかしくない。ただ中山コースは初めてだし、いずれにしてもメルシーエイタイムには分が悪そう。
チアズシャイニング
昨年の中山グランドジャンプ2着馬。しかしそれ以外重賞での良績は無く、中山大障害は過去に2回出走して2回とも8着。強いんだか弱いんだかよくわからないところがある。IJS は中団からそれなりに差を詰めて5着だったが、11ヶ月ぶりということを考えると理想的なレースだった。鞍上の山本康志も大障害コースは比較的得意。
フミノトキメキ
中央デビューの後一旦荒尾に転出して、中央に戻って障害入りした変わり種。昨年夏に障害未勝利、オープン、小倉サマージャンプ(G3)と一気に3連勝した。その後1年以上の休養の後 10 月に平地戦で復帰し、前走 11 月 25 日のオープンでは3着に入った。中山は初めて。
ストームセイコー
今年の障害重賞で勝っているのは出走馬の中ではこの馬だけ。しかしその新潟ジャンプステークスもレベルが高いとは言えず、それ以来となった前走の IJS は 12 着と大敗。中山も5戦してすべて着外と苦手にしている。いい材料が見当たらない。
メルシーエイタイム
昨年の2着馬。今年の中山グランドジャンプでも4着と好走しており、大障害コースはかなり得意。この秋は一度使った後秋陽ジャンプステークスでアグネスハット以下に楽勝し、そこからじっくりここに備えてきた。力関係や臨戦過程では最右翼。おそらく1番人気になるだろう。
ローレルスパーク
障害は6戦1勝。前走で未勝利を勝ったばかり。通用しそうには思えない。
メジロアービン
7歳馬にして障害 20 戦目の古豪。前走は IJS で 11 着。1年半勝ち星に見放されており、近走も大敗続きだが、過去2度挑んだ中山グランドジャンプでは4着、5着と好走している。持ち時計が全然ない馬で、相対的に障害の大きくて距離が長いレースが得意なのだろう。2年前の力が残っていて、スタミナの要る流れなら。
キャピタルゲイン
昨日書いた通り、11 月 18 日のオープンで4着に入り、IJS で8着に沈んだ。いずれも通用しておらず、強調できる材料は無い。
クールジョイ
一昨年の京都ジャンプステークスの勝ち馬。その他にも重賞での上位入線が複数回ある実績馬だが、今年の夏まで2年ほど長い低迷が続いていた。前走の IJS は2年5ヶ月ぶりの勝利だった。中山はその1戦1勝。
テレジェニック
障害で 28 戦してたった1回しか掲示板を外したことがない超堅実派。しかしながらこの秋は4戦して一度も馬券に絡んでいない。前走の IJS も追い込み切れず4着止まりだった。中山コースは全部で 1-2-5-5、中山グランドジャンプで3着が1回と中山大障害で4着が2回ある。要するに堅実さを取るか勝ち味の遅さを嫌うかどちらかではあろう。

結論だけ手短に書くと、チアズシャイニングメルシーエイタイム、それにクールジョイの3頭を中心にしたい。テレジェニックは人気を落とさない限り買う手はない。
伏兵ではローレルデフィーとメジロアービンがコース適性で辛うじて。勢いに乗るワンモアディネロも侮ったものではない。穴を狙うのであれば、コース経験のない実績馬よりは、実績が劣ってもコース実績のある馬を買う方が面白いだろうことは言うまでもない。