黄昏通信社跡地処分推進室

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高潮の翻訳者 / Tidal Translator

久々に Magicthegathering.com を覗いたら3月2日の Card of the Day が《SeeYa》になってて目を疑った。読んでみるに、どうも今週は次元の混乱にちなんで平行宇宙(SF 風に言えば改変歴史か)がテーマになっているらしく、他のコラムでも「アラビアンナイトの頃に公式サイトがあったらどんな記事が書かれてたか」とか、「マジックが SF カードゲームだったらどうだったか」とかそんなテーマで書かれている。
ジョークを解説するのも野暮な話だが、《SeeYa》が出てくるのはつまり「マジックじゃなくて Netrunner が大成功してたら」という世界の出来事って設定なわけだ。とはいうものの、これを見て Netrunner のカードだとぱっとわかる人にしか面白くないわけで、かなり客を選ぶジョークではあると思う。
んでちゃちゃっと翻訳。



SeeYa
3
Program - Detection - 1MU
A,{1}: Expose an installed card.
"It's like a pair of magic specs." -- Urza Bloodrunner

シーヤ
3
プログラム - 探知 - 1MU
[←],{1}: インストールされているカード1枚を暴露する。
“こいつは魔法みたいなスペックだな”-- ウルザ・ブラッドランナー

Base Set 1.0 runner common. Besides playing a small role in some Search and Destroy decks, SeeYa also contains an interesting Easter Egg. Its flavor text is attributed to“Urza Bloodrunner,”whom many players assume is just another runner with an eccentric name. What you may not realize is that this is actually a tip of the hat to another early Richard Garfield game, Magic: The Gathering (discontinued in 1995), in which a character named Urza was a powerful artificer -- with a pair of magic spectacles.
基本セットv1.0,ランナー,コモン。「サーチ・アンド・デストロイ」デッキに時々入ることがある程度のカードだったが、このカードには密かに“イースター・エッグ”が仕込まれている。多くのプレイヤーはフレイバーテキストに出てくる「ウルザ・ブラッドランナー」という名前を見ても奇妙な名前のランナーぐらいにしか思っていないことだろう。しかしこの名前はリチャード・ガーフィールドがかつて作ったゲーム「マジック・ザ・ギャザリング」(1995 年に販売終了)に登場したキャラクターから取られているのだ。そちらのウルザは強力な神器使いで、文字通り魔法の力を持ち合わせていた。
付記しておくと、《SeeYa》自体はそれほど強いカードではない。強いてマジックにたとえれば、3マナ 0/1 のシステムクリーチャーで、1マナ払うと相手の変異1枚の表面を見ることができる、ぐらい(ただしこの世界ではパーマネントは全部変異)。あと、ちょっと調べた限りでは「サーチ・アンド・デストロイ」というデッキタイプは存在しないようだ。