黄昏通信社跡地処分推進室

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この日は妻とふたりで行動、ということで街歩きに。あ、その前にイノダコーヒで朝ごはん食べたんだけど、禁煙と告げたら旧館に案内された。4人だったからテーブルひとつだったのだが、これが多分ずっと昔から使っている小さなテーブルで、全員で「京の朝食」を頼んだらもういっぱいだった。まあそれが雰囲気を作っている面もあると思う。
烏丸御池からスタートして、新風館の外側のかっこよさに感動したり内側のぎとぎとぶりにがっかりしたりしつつ六角通まで南下。そこから東へ向かい、いくつかのお店をのぞきながら寺町の手前ぐらいまで行ったのかな。ここで入ったビーズ屋さんの入っていた建物が素晴らしかった。妻が「こんなところでバイトしてみたい」とか言っていたが気持ちはわかる。もちろん実際働いたら古い建物なりの苦労があるのだろうし、それはおそらく想像を上回るだろうとも思うけど。
そして少し西へ戻って菜根譚蛸薬師という店で昼食。ここは町家をそのまま店舗にしている中華料理店で、結構面白い雰囲気だった。頼んだ日替わりの定食もとてもおいしく、たいへん満足。ここも働くのは大変そうな感じはしたけど、古都らしい雰囲気は非常によく味わえると思う。あとは「何故中華?」っていう問題だけで。
で、さらにちょっとだけ西へ戻りつつ錦小路まで南下、そのまま錦市場を西から東へ攻め下る。いろいろ冷やかしたり串ものをちょっと買って食べてみたり。『太陽の塔』に出てきた鰻の肝を串に刺したのがほんとに売られてて面白かった。
つきあたるとほどなく鴨川、これを渡ってから河原に下りて四条大橋から三条大橋の手前まで歩いてみる。風が冷たいけど色々な鳥が見られた。マガモ(でもアオクビアヒルかも知れない。自信なし)、ユリカモメ、コガモダイサギ、トビ、ハシブトガラス、ドバト、など。
そこから若松通を抜けて(途中不安になるほど細い道)東大路を南下し、一澤信三郎帆布一澤帆布を立て続けに攻めてみる。ほんとにお互い目と鼻の先にあって面白い。どちらも混んでいたが、そそられるものはなくて何も買わなかった。
最後は八坂神社をちょっと覗いてから四条を西へ向かい、再び鴨川に下りて五条まで歩く。ここではアオサギを見た。翼の灰青色が美しい、とてもかっこいい鳥だった。ル・グインに「アオサギの眼」という素敵な中編があるのだけど、鳥自体を見るのは多分初めてだった。思っていたよりかなり大きく、力強い姿だった。もう一度あの話を読みたくなった。
五条河原町からはバスに乗って駅に出て、新幹線で一路東へ。よい旅だった。また行こう。