黄昏通信社跡地処分推進室

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今日のマリーンズ(拡大版)●4-8 ホークス

 H 304000010=8
 M 100000210=4

ひとつの失策で試合が終わる  ●2点

3回表一死一二塁。1対3と2点リードされて迎えたこのピンチで、8番山崎の打球はセカンドの右へ転がる少し速いゴロだった。二塁手渡辺正人は一塁方向へ滑りこみながら左手を伸ばし、グラブに確かにボールを収めた。二塁へ投げれば間に合うタイミングだった。渡辺正は身体が一塁側に開き過ぎていたため、左回りで振り向いてボールを送る――心算だったのだと思う。だが、ベースに意識が向くのが一瞬早過ぎた。一度はグラブに入ったボールは、再び後方へ転がっていった。一死満塁。
一点もやれない。やりたくない。9番の本多に対して、マリーンズの内野陣は前進守備態勢を敷いた。しかし本多が必死でたたきつけた打球は無情にも西岡の右をわずかに抜けていった。その後清水直が城所の中犠飛と川崎の三塁打を浴び、この回マリーンズは決定的な4点を失うことになる。展開的にも、結果的にも、この4点で勝負はついた。
渡辺正を責めるのは簡単だが、清水直もエースとしては失格の出来だった。ストレートが走らず、140km/h 出るか出ないかという辺り。そして1回裏に小久保に打たれた本塁打だが、フルカウントから真中高めに直球が行っていてまさにホームランボール1号。その後も立ち直れず、中継ぎの肩ができるまですら踏ん張れずにマウンドを後にした。二戦連続の KO、しかも一戦目より悪い内容……かなり厳しい状況と言えよう。
リリーフ陣がよく投げたのは今日の収穫と言える。高木はそこそこ程度だったが、神田は素晴らしかった。打者のタイミングを外すのが上手く、裏をかいた空振りをしばしばさせていた。ワンバウンドの投球が妙に多い辺りも、個人的には嫌いじゃない。川崎は松中に本塁打を浴びたが、これはまあ仕方ないところ。最後に出てきた小宮山も打者3人すべてを内野ゴロに切っていて、4人で6イニングを1点に抑えた。
打線はまだぶちぶち切れていて微妙。ただ、1回、7回と集中打が出た時は得点に結びつけていて、こういうたたみかける力は大事だと思う。相手が和田だったのだし、7回で3点取れたのなら悪くないんじゃないだろうか。