黄昏通信社跡地処分推進室

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未だに毎日に近く似非フォーチュンを引いているのだが(おまえどれだけ自分好きなんだよ)、久々にこれを引き当ててはっとした。

ゲームに限らず、マン・マシン・インターフェイスの基本は「スピード」です。
速くないということは、それ自体が悪であり、そのほかの仕様が良かったとし
ても零点になってしまう、と考えていました(いまでもそうですが)。
                            竹内あきら

単純で本質的な言葉で、なにか「真理」に限りなく近いものを捉えていると思う。スピードに優先するものなんてない。もちろん、マンツーマンであればそれ以外のものが優先されたり必要とされたりするシチュエイションもあるだろう。例えば正確さとか、ホスピタリティとか。でも、マン−マシンであれば、正確さはそれ以前の問題であり、スピードに勝るホスピタリティはない。自分が直接活かせる内容ではないけど、忘れないでおきたい言葉だ。
竹内あきら氏は PC-6001 で発売されていた『オリオン』というゲームの作者。オリオンは名作と呼ぶほかない素晴らしいゲームで、アップル2の『EPOCH』『HADRON』といったゲームを下敷きにしているにしても、確かなセンスと技術に裏打ちされた作品だった。なかでも描画速度とその滑らかさはまさにマシンの限界に迫るもので、そのために書き起こされた「高速ラインルーチン」は圧巻だった。
(余談だが、『ナイトストライカー』(タイトー)の作者が、あるインタビュー*1で、製作時に古今東西の 3D シューティングを研究したと述べた上で「それにしても『OLION』(PC-6001)はイカす」とわざわざ一言付け加えていたのが個人的に印象深い。)
オリオンについてはこのファンサイトが圧倒的に詳しい。
OLION ULTIMANIA
冒頭の引用文も、実はここから頂いた。
OLION ULTIMANIA : 竹内あきら氏インタビュー Vol.1
OLION ULTIMANIA : 竹内あきら氏インタビュー Vol.2
オリオンや AX シリーズを、あるいは当時のパソコンゲームを知っていればより楽しめる内容だが、おそらくそうでない人にも読んで面白いインタビューと思う。

*1:あるインタビュー:だったか、あるいは囲み記事だったか。確か『ザ・ベストゲーム』(新声社)に収録されている筈。いろいろうろ憶えですまん。