原文はこちら→http://thezvi.livejournal.com/133566.html
秀でた隊長 / Preeminent Captain (2)(W) クリーチャー -- キスキン・兵士 先制攻撃 秀でた隊長が攻撃するたび、あなたはあなたの手札から兵士・ クリーチャー・カードを1枚、タップ状態かつ攻撃している状態で 場に出してもよい。 2/2
さあ、誰を場に出そうか、それが問題だ。ローウィン以前のセットから選ぶなら《思考の糸の三人衆》が兵士としては最良で、多相なら《鏡の精体》だろう。特に《三人衆》は《隊長》をブロッカーから守ってくれて犬死にを防げるのがよいところだ。
モーニングタイドのカードで一番能力が高いのは白なら《石切りの巨人》、緑マナがうまく出せるのなら《カメレオンの巨像》だ。もちろん、他にも場に出せたらもっと強力なクリーチャーは居るが、そういうカードは大体普通にマナコストを払ってプレイする気にはなれないぐらい重い。このただ出し能力が 2/2 クリーチャーを出してから攻撃に参加するまで生き残らせない限り使えない、ってことを考えると素のコストは無視できない。
このカードがもたらすマナ効果の強力さは明らかで、対戦相手はこいつが攻撃してくる前に絶対殺さなくっちゃと思うかも知れないが、それはそれで容認できる。必ずしもこいつで出すべきカードが手札にあるとは限らないことを考えれば尚更だ。
3ターン目に《煮えたぎる歌》とかその辺のマナ加速呪文を使ってでも出したい5マナのクリーチャーがデッキに入るのだとすれば、《隊長》はその加速と同等のことを実現した上でさらに 2/2 まで一体おまけについてくることになる。
このカードは強いかどうかなんてことが問題になるレベルじゃない。このカードを使ってできるデッキがどれほど強いかこそが問題になる。熾烈な争いになるだろう。
石切りの巨人/Stonehewer Giant (3)(W)(W) クリーチャー -- 巨人・戦士 警戒 (1)(W),T:あなたのライブラリーから《ロクソドンの戦槌》を1枚探し、 それを場に出す。それをあなたがコントロールするいずれかの クリーチャーにつける。その後、あなたのライブラリーを切り直す。 4/4
《石切りの巨人》をプレイすると、巨人と巨人の陰に隠れてるものが両方手に入る。陰に隠れてるのは大体いつも同じカードで、でもまあもちろん他のカードでもいい。誰も欲しがらないだろうけど。
5マナで、生き残りさえすれば装備品をサーチすることができる能力ってのは充分強い。それにわざわざ最良とは言い難いカードを一緒にデッキに入れようとは思わないだろう。《囁き絹の外套》や《死裂の剣》、あるいは《預言者の杖》でさえ強いだろうが、でもトランプル、絆魂、警戒つきの 7/4 クリーチャーには敵うまい。次のターンには絆魂ふたつのついた 10/4 にまでなるのだ。最初の攻撃で 14 点のライフ差を与えて、次の攻撃時にはそれが 30 点差になる5マナのクリーチャーなんて他に居るだろうか? こいつは凄い。毎ターン2マナはかかるが、それも大抵は大した問題にはならない。
上のプランのためには他に最低2枚、現実的には3枚の《戦槌》をデッキに入れなければならない。世界選手権で使われていたデッキを基準にしてよければ、大抵のクリーチャー・デッキにとっては完全に「あり」な選択肢だし、一方でコントロール・デッキにこのギミックを組み込むのは流石に難しい。
この《石切りの巨人》と《カメレオンの巨像》は、「デカブツにマナを注ぎ込んで勝つ」というテーマを復活させるだろう。それもそのデカブツだけでゲームに勝ってしまうような力がある。あらゆる脅威を凌駕して乗り越えてしまうような。そういうデカブツは常に居るのだけど、中でもこの2種類のクリーチャーたちは数年前の《メロク》や《ドラゴン》たちよりも印象が強烈だった。逆に、このレベルに達していないクリーチャーたちは荷物をまとめて帰る支度を始めた方がいいかも知れない。
ちなみに
白はこの2枚。ヒバリは入ってない(3つ星)。