黄昏通信社跡地処分推進室

黄昏通信社の跡地処分を推進しています

踏み切って ジャンプ!

日曜日のことであれなのだが、NHK で『ミラクルボディー』という番組の第3回を放送していて、これが滅茶滅茶面白かった。テーマは走り高跳びで、登場するのはアテネ五輪のチャンピオンであるステファン・ホルムと、昨年の世界陸上を1年半のキャリアで制したドナルド・トーマス。小さな身体*1ながら完璧なフォームを作り上げて実績を残してきたホルムと、まったく未完成かつ従来のセオリーに反した跳躍法で世界チャンピオンにまで昇りつめたトーマス。ほとんど少年漫画的ですらある対照的なふたりの一流選手を、ハイスピードカメラで分析し、専門家のコメントを差し挟み、生い立ちなどにも触れながら描き出していく。走り高跳びという日本ではさほど人気のない競技のインストラクションとしてもよく出来ていたし、ストーリー的においしいのにまだ日本では知名度が低い(んだと思う)選手をふたり配した構成もべたながらとてもよかった。素晴らしい番組だった。
感動したのは、走り幅跳びにおける基本のメカニズム「起こし回転」を説明する映像で、ファイバー製かなにかの棒を地面に斜めに叩きつけて、その反動で棒がべよんと弾んで跳ね上がりながらぐるりと回ってバーを越えていく、というところ。なんというか、スポーツの解説に求めるもののひとつがこの映像に詰まってた感じがする。

*1:小さな身体:つっても 181cm あるんだけどな。つくづく日本人には厳しい競技だと思う。