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『崖の上のポニョ』 宮崎駿監督,2008

観てきた。平日の 19:30 からの回ということで、水曜日でも空いていた。
非CGアニメこれに極まれりというほどの絵と動きにとにかく圧倒される。「こんなシーンよく描こうと思うよな」というシーンが頻出し、しかもそれぞれが隅々まで目を引きつけて止まない。アニメーションが根本的に持っている力を見せつけられたような思いだった。(ていうほどアニメーション観てないですけど……)
それとキャラクターの造形がいちいち魅力的。宮崎駿はこのところ意図的に「美少女」を登場させることを避けてきたふしがあるように思うんだけど、今回のリサとポニョには久々にちょっと本気出しちゃうぜ的な気合を感じた。リサはキュートでかっこよく、ポニョは尋常ならざる可愛さである。頻出する眠そうな様子がまたやばい。
あとフジモトが基本的にどうしようもない奴だったのがよかった。序盤では大層な野望を抱いてそうな描写もあったのに、中盤で破綻してからはぐだぐだになってた。
ストーリー、というか展開については少し奇妙なところがあって、映像的に一番派手な見せ場が尺で言うと真ん中ぐらいに来ている。そのため、どうしても後半が地味に見えるところはあると思う。
ともあれなかなか楽しめてよかった。ハウルよりはよっぽど好き。この比較に意味があるのかどうかわからないけど。
追記(2008-08-29):ラーメン旨そうでした。思わず帰りラーメン喰っちゃったよ(うそ。ラーメン喰ったのはほんとだけどもともとの予定通り)。飛浩隆「食品添加物たっぷりのハムやインスタントラーメンがおいしそうに描かれているのが痛快」という指摘が面白い。