黄昏通信社跡地処分推進室

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さわるとナントカ

折角なのでサガ2の話でもしてみよう。
サガ2のシステムで面白かったのが、戦闘中のリアクティヴな能力だ。もしかすると初出はファイファン辺りかも知れんけど、おれファイファンやらないんでわからなくて、とにかくおれはサガで初めて触れたのでここではサガのシステムとする。
サガシリーズは戦闘中の武器の使い分けが自由で、持ち物欄が許す限りいくらでも剣や銃をぶらさげられる。戦闘時は「たたかう」などのコマンドではなく、むしろ「ロングソード」とか「てりゅうだん」とかのアイテムを選択して攻撃するシステムになっている。
これがモンスターだとアイテムは持てない代わりに固有の武器があって、たとえば「きば」とか「3ぼんのつの」とかいった具合になる。エスパーは武器・防具も持てる一方で ESP があって、「ほのお」とか「サイコブラスト」とかをぶっぱなせる。(まあ他の RPG でいう魔法みたいなもん)
その中で、リアクティヴに用いるアイテムや能力がいくつかある。
一番判りやすい例は「さわるとマヒ」だ。これを使うと、そのターンはただ突っ立っていることになるが、直接攻撃を受けた時に、その相手を麻痺させることができる。
あるいは「カウンター」。これは直接攻撃で受けたダメージの2倍のダメージを返す(相手の防御力は無視)ことができる。
シンプルなところでは「たて」もある。これは単純に直接攻撃のダメージを無効化できる、んだったと思う。役に立たなかったので憶えていない。
これらは全て「能動的にはなにもしない」「直接攻撃以外には無力」「ダメージは受ける」「受けたダメージで死ぬと発動しない」といったデメリットがあった。不安定な割に見返りがあまりに少なく、平たく言えば役に立たなかった。一部の敵が持っている嫌がらせ的な能力どまりだった。
しかしいくつか面白くなりそうな気配もなくはなかった。例えば「ディフェンダー」という武器があって、これは通常の攻撃を繰り出しながら同時に「直接攻撃に対するダメージ無効化」を構えることができる。つまり、これで攻撃したターンには相手の直接攻撃を受けずに済む。これはこれでリスクが小さ過ぎるのだが、「攻撃」と「構える能力」の組み合わせ次第では楽しい武器が作れそうにも思う。
あるいは「ムサシ」という敵が持っているカウンター。ムサシはぼうぎょが低く、HP がアホみたいに高い。普通にぶったぎると 1000 超えのダメージが入ったりするのだがそれでも一発では死なない。ここでカウンターを構えられていると 2000 以上のダメージが返って来る。こちらの HP の上限は原則として 999 だから昇天間違いなしである。これは単純にゲーム的に面白い。
あまり他のゲームで見たことがないシステムで、リスクを負う分戦術的な面白さを広げる作用があると思う。コンピュータの敵相手だとどうしても読みというより運になってしまい、その点ではそもそも CRPG の戦闘には合ってないのかもしれないんだけど。
ともあれおれはこの手の能力が好きだった。リメイクするにあたっては搭載されていて欲しいし、願わくばもう少し冴えた能力になっていて欲しい。