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トーナメントいろいろ

WBC のラウンド1で用いられているトーナメントの対戦方式は「ダブルエリミネーション」という方式だ。elimination は「除外」というような意味で、つまり2回負けるとトーナメントから除外されるからこう呼ばれる。日本で一般的に「トーナメント」と呼ばれている1回負けたら終わりのトーナメントは「シングルエリミネーション」と呼ぶ。
日本では知る限りダブルエリミネーションはあまり用いられないようだ。一度負けた者が優勝する可能性が嫌われるのかも知れない。柔道の敗者復活戦などは不完全ながらダブルエリミネーションに近い形式をとっているが、これとて勝ち上がっても最高で3位にしかなれない。
この他にトーナメントの方法でよく用いられるものは「スイス式(スイスドロー)」がある。マジック・ザ・ギャザリングをやる人にはおなじみの方式で、1回戦はランダムに対戦し、2回戦以降は勝敗数が同じ者同士が対戦する方法だ。大相撲の本場所の幕下以下の取組でも用いられている。QMA の大会でも最近用いられることがあるようなのでそちらでご存知の人も居るだろう。総当たりの対戦が難しいほど人数が多い場合に、なるべく運の要素を減らしつつ全体の順位をある程度決めることができる。参加者にとっても勝敗に関わらず一定数の試合を行うことが出来ることや、後半になるほど実力が近い者と対戦できることなどのメリットがある。
というか WBC は何故わざわざ4チームずつに分けておきながらダブルエリミネーションなんぞやるのだろうか。最初はリーグ戦でもいいように思うのだが。おかげで韓国と2回対戦した一方で台湾とは対戦せずじまいになってしまった。折角来ているのにちょっと勿体無いという気がしてしまった。もっとも同じチームと何度もやるのはそれはそれでテンション上がる面もある。
# スイスドローの話は昔もちょっと書いた。→不定期更新競馬日記(第4版) -- スイスドローと相撲取りの微妙な関係