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魔力ポイントに「平均法」を導入してみると?

今日のテーマはトルコじょうさんのこちら。ていうかだんだん自分の日記の趣旨がわかんなくなってきたな。


魔力ポイント。
50クレも前の結果なんて知ったこっちゃないんだから
普通に平均法にすればよくね?

プレイ後魔力P=プレイ前魔力P*0.98+獲得魔法石

式も簡単だよ?
最初この式を見たとき、恥ずかしながら意味するところがよくわからなかった。式そのものの話ではない(それは小学生でもわかる)。この式が何を反映するのか、がすぐには把握できなかった。
でもまあ、別に難しいことはなくて、たとえばプレイ前の魔力が 5000 だったとすると、プレイ後の魔力は 5000*0.98+S = 4900+S (S は獲得した魔法石)になる。だから、魔力を 50 で割った数値より多く魔法石を獲得すれば魔力は上がり、少なければ下がる。
では、1回1回の魔法石はどう魔力に影響していくのか。k 回プレイした時に、k 回目のプレイで獲得した魔法石を Sk、k 回目のプレイ後の魔力を Mk とすると、1回目が終わった時点では
M1 = S1
となる。これは自明。
2回目以降は
M2 = S2 + 0.98*S1
M3 = S3 + 0.98*S2 + 0.98^2*S1
M4 = S4 + 0.98*S3 + 0.98^2*S2 + 0.98^3*S1
という風になっていく。つまり、古い回から順に影響が小さくなっていくわけだ。毎回 100 個ずつ魔法石を獲得していったとすると、
Mm = 100 + 98 + 96.4 + 94.1192 + ...
みたいになる。
さて、現在実装されている先入れ先出し法だと、毎回 100 個獲得し続ければ当然 50 回で魔力は 5000 に到達する。では平均法だと何回 100 個獲得すれば魔力が 5000 になるだろうか。これは高校で数学を習った人ならぴんと来るだろう。そう、「有限回では到達しない」が正解になる。
公比の絶対値が1未満なら無限等比級数は収束する。初項が 100 で公比が 0.98 だから、極限値
100/(1-0.98) = 5000
となる。無限回 100 個獲得し続けると魔力は 5000 に限りなく近づく、というわけ。
じゃあ 50 回だと魔力はいくつになるだろう? これも(まあ)簡単。等比数列の特定の項までの和は(初項*(1-公比^項数)/(1-公比))であらわせるので
100*(1-0.98^50)/(1-0.98) ≒ 3179
となる。意外と小さい、と思われるかも知れない。0.98 の 50 乗は約 0.37 なので、つまり 50 回前の成績でもまだ 1/3 までしか圧縮されていないことになる。
では成績の影響が 1/100 まで圧縮されるのは何回前だろうか。これは log(-2)log(0.01)/log(0.98) ≒ 227.xx となるので、228 回前以降となる。先ほどの和の式を思い起こせば、
100*(1-0.98^228)/(1-0.98) ≒ 100*0.99/0.02 = 4950
つまり、228 回 100 個獲得し続けると、魔力が 4950 を超えることになる。
総合すると、平均法では過去の履歴の影響が残り続けるため、先入れ先出し法より魔力が増減しにくくなる。そしてより正確に成績が魔力に反映されることになる。ただそれが妥当かとか面白いかとかいうことになるとまた別の問題ではある。個人的には、多少のムラで増減が大きくなる今のシステムの方が面白いように感じている。
追記:log(-2) とか書いてたので直した。昨日書き終わってパソコンの電源落とした直後に気付いたのだが、立ち上げ直すのは流石にめんどくさ過ぎてそのままにしてしまった。まあ本気で読む人なら絶対気付くだろうし気付かない人ならどうせわからんだろうしというところではある。多分大抵の人は読んでないのだと思うけど。