黄昏通信社跡地処分推進室

黄昏通信社の跡地処分を推進しています

『R-TYPE』7面ボス

先日久々に『R-TYPE』をプレイしたのはその日付の日記にも書いたとおりだけど、改めて7面ボスのシーンがいかしてるなあと思ったので書いておこう。
R-TYPE は各面ごとの個性がはっきりつけられてるゲームで、今でこそそんなことは当たり前だけど、当時としてはまだ結構特別なことだったように記憶している。『グラディウス』がこういうののおそらくはしりということになるのかなと思うが、なんだかんだ言って『R-TYPE』も『グラディウス』の影響を受けているということでもあるのだろう。
さておき、7面は「腐敗都市」というタイトルがつけられているらしく*1、その名の通り荒廃の進んだ未来都市のようなところが舞台になっている。狭い地形を縫うように四方から出現する敵も厄介ながら、劣化した外壁がランダムに爆発する(もちろん巻き込まれると死んでしまう)という演出もあって、気を抜けない場面が続く終盤らしい難所。
ボスはどういうわけか廃棄物処理ロボットだった。といってもボス自体は殆ど攻撃して来なくて、時々画面右から顔を出してはよっこいしょっとゴミを投げ捨てていくだけで、実質的なボスはそのボスと対戦する場所自体、つまり廃棄物処理施設だった。天井に5つのダストシュートが並んでいて、そこから次々に敵兵器の残骸が落ちてくる。床からは無人監視ロボットがにょきっと首を伸ばし、淡々と弾を撃ってくる。
装備が整っていれば、少なくとも一周目では実はそれほどの難所でもない。上から降ってくる残骸には当たらない場所があるし、無人ロボットは動きが鈍いから適当に撃っていても撃たれる前に倒せる。あとは、ボスが投げてくるゴミがどういうわけか妙に高得点(10000 点)なので、それだけを波動砲で狙っていればよい。
逆に言うと、装備がなければかなり厳しいことになる。7面後半の復活(これがまたきつい。おれは一度も成功したことない)ではフォースがひとつも出ないので、自分の後ろの敵が撃てないのだ。当時の雑誌に載っていた攻略によると安全地帯があるらしく、残骸にも当たらず自分の後方に出現する無人ロボットの弾も当たらない、という位置があるのだそうだ。
長々と書いてきたが、ともあれ、この場面のフレーバーは絶品だ。時の経過によって打ち捨てられた都市、その中に迷い込んだ R-9、そしてそれを迎え撃つ無人機。廃棄物処理場という機械の墓場を舞台に静かに繰り広げられる戦いが、なんともかっこいいなあと思ったのを憶えている。最後にダストシュートが閉じてボスが画面外に消え、なにも動くものがなくなった処理場に R-9 だけがぽつんと佇むところは、どこか抒情性すら感じさせるシーンだと思う。R-TYPE のかっこよさを象徴する一場面ではないだろうか。

ゲームそのものではなくて、特定の一場面、あるいは一フィーチャーについても、思い入れや思い出があったりするので、なんかこんな感じで書いていきたい。コンセプトは「気軽に」(毎度これだが)。

  • ゲーム中では敵は倒すと基本的に爆発して消えちゃうのだが、残骸がある方がリアルではあり。どっから拾ってくるんだとかいうのはあるんだけど。あと POW アーマーが出てくるのも謎だし、倒すとやっぱりアイテム出すのも結構おかしい。よく考えてみると色々変だな。とはいえ、それがこのシーンの価値を損なうものでもないかな。
  • 無人機のいかにも無人機らしい振る舞いというのは何故かぐっと来るものがある。『レイズナー』とか殆ど全く何も憶えてないんだけど、スカルガンナーだけは忘れられぬ。
  • 7面後半の復活、出だしに右下に進んで壁が実体化する前にすり抜けないと厳しいんだけど、死ぬ頃には忘れててすり抜けそこねることがよくあったな。
  • 7面後半の復活、一番上手く行った時で最後の広いところまで行けたんだけど、ちょうどそこで処理落ちが終わって弾がばって速くなって、それで死んでしまった。あとはそこまで行けたためしすらなし。ビット取るのとかほんと無理って思った。
  • 8面ではビット出ないっぽい。ってことは、こないだの祈りは無駄ではなかった。うむ。

*1:(アーケードの)ゲーム中には出てこないが、ネットで調べるとあちこちに同じように書かれているので、なんらかの出典があるのだと思われる。