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日本シリーズ第7戦

これにて終幕。昨日ほどではなかったが、やはり若干ミスもあって締まらないイメージは残ったか。特に3回裏の井口の野選は素人のようなプレイで、あの2点は致命傷になりかけたと思う。ただ、4回と5回に投げた薮田が実に素晴らしく、ドラゴンズの打線を止めてマリーンズに反撃ムードをもたらした。昨日とは雲泥の差というべき出来で、左打者の内角を突くストレートでバットをへし折ったり、全盛期を彷彿とさせるピッチングだった。連投なのに2日目の方がいいってこともあるんだねえ。6回から登板した内も同じく連投ながら凄い出来で、3イニングを抑えきった。打線のしぶとさに目が行くが、このふたりの好投もほむべきであろう。
小林宏は……まあポストシーズン通してよくなかったんで、こんなものかなと。和田の三塁打は外野手もへぐっていて、どちらかひとり(おそらくは清田が行くべき)がクッションボールを取る側に回っていれば二塁打だっただろう。まあ二塁打なら点が入っていなかったかというとわからないのだが。
最後は4イニング目の浅尾が力尽きて、まあ責められまい。岡田のバッティングは素晴らしかった。

今シーズンは序盤快調だったが中盤から徐々に失速、ようよう3位に喰い込む苦しいシーズンだったが、それでも3位になれたことは本当に大きかった。あと、CS 第1ステージの1戦目で、どうしようもない展開を逆転できたのは、結果的にチームに勢いを与えてくれたように思う。
ここ数年監督とフロントが対立するという誰の得にもならない状態が続いていて、ようやくそれが解消された1年目のシーズン、雰囲気はよくなっているようだったが、ここまで来るとは思わなかった。なにより、シーズン終盤からこの日まで、ひいきのチームを応援し続けられたのはなにより楽しかった。
おめでとう、千葉ロッテマリーンズ

3位がどうとか言われるのはまあしょうがないかなーとは思う。
だってこのシステム実際おかしいんだもん。野球が毎年 140 試合以上もやるのはそれなりに理由があるのであって、ペナントレースを1位で終えたチームが一番強いのは確かなのです。それをたかだか1勝のアドヴァンテージで2位とか3位とかのチームとプレーオフやらなきゃならないんだから、それは日本一を争うチームを選出する方法として全く妥当じゃない。
んなこたわかってんすよ。
だけど、じゃあ妥当な方法でやれば盛り上がるのか、と。降格もない、CL も UEFA カップもない、シーズンの三分の二を過ぎれば3チームか4チームは選手もファンもモティヴェイションを失っていく。ただでさえ野球人気がかつてのようではなくなっていて、それに歯止めをかけるために導入されたのがクライマックスシリーズなのだ。それにある程度の権威を与えるためには、たとえ妥当でなくても「日本一をかける戦いに出る」ことを賭けているって看板が必要なのです。その虚構性ってのは承知でやっていることだ。
それを元に戻せとか3位が日本一になるのはおかしいとか言われても、じゃあ元に戻してももっと盛り上がる方法を教えてくれよ、としか言えない。そして、それを具体的に述べてる人を見たことがない。
# 逆に、マリーンズを擁護する人にも「そういうルールでやってるんだから」という主張をする人が散見されるのも個人的にはひっかかる。そうじゃないだろう。なんでそういうルールなのかってことこそが問題だ。少なくとも、現行のシステムじゃ1年間のペナントレースはなんだったんだってことになる、という主張はごくまっとうなのだし、それに対しては回答を用意しないと擁護になっていない。