黄昏通信社跡地処分推進室

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出場停止の件、もう少しだけ続き。

  • 2ちゃんねるのマジックネットウォッチングスレッドで「出場停止から復帰したプレイヤーって居るの?」みたいな質問があった。ぱっと何人か思いついたが、一番大物クラスでは確かボブ・マーハー・ジュニアがそうだった筈だと記憶していたのでぐぐってみたら、こんな記事が出てきた。→サイドボードオンライン日本語版 -- 出場停止プレーヤー更新
  • 読んで頂ければわかるが、2002-01 に発表された出場停止プレイヤーのうち、ライアン・フラーとボブ・マーハー・ジュニアについて経緯と理由が簡単に書かれた発表だ。もう9年近く前の話だが、このように理由を公表したこともあったようだ(ていうか当然おれこの記事読むの初めてじゃないんだけどなんか忘れてたわ)。もちろん、全員分公表したりしていたわけではない。
  • フラーについては、細かい警告の積み重ねと、3回の失格が最終的に1年間の出場停止という処分につながった、ということが明記されている。もちろん当時の基準だから今と必ずしも同じではないだろうが、斎藤の件とどうも似たところがあるな、という感じはある。
    • フラーはびっくりするほど反省していなくて、出場停止中に受けたインタビューは「DCI のくそったれが」みたいな調子で大変面白かったのだが、当然あのインタビュー DCI の中の人も読んでた筈で、流石にやりすぎだったんじゃないだろうか。フラーは出場停止が明けた後トーナメントに復帰しているが、あまり大きな活躍はしていない。あと、どこかのグランプリでまた失格を喰らっていたと記憶している。
      • そのインタビューの和訳はこちら→ライアン・フューラーインタビュー (Web Archive) おれが訳したのでもちろんテキストも手元にあるんだけど再アップロードがめんどくさいのでこれでお茶を濁しておく。ほんと面白いので時間ある人は読んでみてね。
  • 一方マーハーは「トーナメントの結果偽造」に関わっていたかどで6ヶ月の出場停止になった。実はトーナメントの偽造はかなり罪が重い。おそらくその気になれば比較的簡単に行えて発覚しづらく、それでいてレーティングシステムを根本的に揺るがしかねない反則だからだろう。出場停止者リストをざっと見ただけでもトーナメント偽造による生涯出場停止者がごろごろ居るし、マーハーの件でも共謀者たちは実際に5年の出場停止を喰らっている。
  • ところが、上のリンク先の記事に書かれている通り、マーハーは共謀者たちと仲間割れしてから虚偽申告を認め、DCI に情報提供した。これによって出場停止期間が単純計算で 10 分の1に軽減された。マーハーは出場停止期間が明けた後にトーナメントに復帰し、インヴィテーショナルを勝って《闇の腹心》をデザインして、2006 年にはプロツアー殿堂入りも果たしている。
  • この当時から、DCI のスタンスはそんなに変わっていない、のではないだろうか。何をしたのか、よりも、反則を犯した本人がそれをどう捉えて、どのように変わる意志を示すのか、ということが多分最も重要視されるのだろう。

あともう少し書きたいことあるんだけど、なんか長くなったのでこの辺で。