黄昏通信社跡地処分推進室

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プレリリース体験記(長文)

新たなるファイレクシアプレリリース、於 BIG MAGIC 池袋店。もたもたしていたら新宿アメが予約一杯になってしまい、いくつか探した挙げ句ここに。参加者 26 名で5回戦。いいところは、座席が若干ゆったりしているところと、開始時間が ちょっと早い(12 時構築開始)ところ。ただ賞品が狭く厚く(今回は4位(12p)までだった)なので、おれみたいな雑魚は間違いなく養分になる。
パックはひとことで言えばがっかり。価値の高いカードは一枚もなく、ミラディンランドはまたまた《金属海の沿岸》であり(これで2枚余った)、シールドなら強いリミテッドチャンピオン的なカードもなし。コモン、アンコモンに目を移しても除去は《グレムリン地雷》と《寄生的移植》、あと限定除去の《強制された崇拝》だけという有様。頼みは《先駆のゴーレム》と《ファイレクシアの変形者》だけという、クローンデッキウィンが完成。
0《調和者隊の盾》
1《グレムリン地雷》
1《地平線の呪文爆弾》
2《回復の三角護符》
1W《強制された崇拝》
1W《縫合の僧侶》
1B《苦痛鍛冶》
2{P/W}《磁器の軍団兵》
3《嵌め乗りの滑空者》
3《シルヴォクの模造品》×2
3《転倒の磁石》
3《闊歩する者の装具》
3{P/U}《ファイレクシアの変形者》
4《金属の駿馬》
3B《寄生的移植》
2BB《納墓の総督》
4{P/U}《髄掘り》
5《先駆のゴーレム》
4G《腐食獣》
3GG《吠える絡みワーム》
6G《大槌の接合者》
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《森》×8
《沼》×6
《平地》×2
別にひどくどうしようもないわけじゃないと思うんだけど、勝つヴィジョンが全く見えないデッキ。クローンで何をコピれるか勝負。

ラウンド1 黒青?

1ゲーム目、ダブルマリガン。《胆液爪のマイア》でちまちま攻められ毒が溜まるが、相手もデッキの軽いところばかり引いているのか攻めの線が細い。なんとかクリーチャーを並べると形勢逆転。ブロッカーを《グレムリン地雷》でどかして《腐食獣》でパンチ、という黄金パターンで勝ち。
2ゲーム目、また先行され、ライフを 12 まで減らされる。相手のクリーチャーが3体に対してこちらは1体。しかし土地が5枚に届いて《先駆のゴーレム》で一気に盤面逆転、これはもう勝ちだと思ったんだけどその返しのターン。
「《肉体アレルギー》を《先駆のゴーレム》にプレイします」
「追加コストがコピー分だけ発生しますけど大丈夫ですか?」
「3体ともサクればいいんですよね。払います。」
ゴーレムぜんめつー。ていうか、これは——
「ライフロスが2点、4点、6点で 12 点ですね」 友情コンボでおれ即死。
3ゲーム目、先手とって2ターン目の《磁器の軍団兵》からがつがつ攻める。相手の3ターン目に《合金のマイア》が出てきて、こちらは返しに《納墓の総督》。クリーチャーは墓地に落ちていないので相手の手札を見る。と、《荒廃のドラゴン、スキジリクス》《つながれた喉首追い》《巻き戻しの時計》、土地、とかで愕然とする。どれも2ゲーム目までには見ていない。とりあえず土地を落としてみるが次のターン当然スキジリクス降臨。こちらも《吠える絡みワーム》を出して威嚇で殴り、相手のライフは8。相手が1ターンスキジリクスで殴り忘れ、さらに《転倒の磁石》でマイアを寝かせてワームで殴るが、最後はブロッカーを追加されて負け。とりあえず磁石あるんだからスキジリクス寝かせて延命を図るべきだった。下手すぎる。

ラウンド2 赤白

1ゲーム目、ダメージレースで先行される。が、相手の土地が詰まり気味で戦線が伸びない。膠着しかかったところで《縫合の僧侶》が出てきてライフをちまちま減らされるが、最終的には《吠える絡みワーム》が出てくるとこれが止まらず、《闊歩するものの装具》をつけつつ4回殴って勝ち。
2ゲーム目、あまりよく憶えていないが、相手のクリーチャーの引きが悪く、最終的にはあんまり何も残らないぐらいになって勝ち。
終わってから時間があったので雑談する。レガシーをメインに遊んでいるということで、デッキの話など聞いてみた。好きなデッキは ANT (!) だそうで、タッチ白が好みとのこと。タッチ赤は《燃え立つ願い》が使えるので動きとしては安定するが「美しくないので嫌い」だとか。基本的に身内以外とマジックの話する機会がないので楽しかった。

ラウンド3 黒白

今回のベストマッチ。
1ゲーム目、早々と出てきた《太陽の槍のシカール》に《調和者隊の盾》がついて、これが全然止まらない上に倒せない。そのうち《シルヴォクの生命杖》がついて、文字通り死ぬまで殴られる。自分のデッキにまじで絶望を覚える。
2ゲーム目、おたがい《調和者隊の盾》を装備したクリーチャーがにらみ合う、超不毛な展開。ぐだぐだになるがこちらが先に《シルヴォクの模造品》を引き当て、《腐食獣》のパンプアップを絡めて一気に 13 点もぎとる。そこで相手にまさかの《ファイレクシアの抹消者》が降臨するが、触らぬ神に祟りなし、ライフは《回復の三角護符》で余裕の 20 点超えてるし、悠々と空からぶん殴って勝ち。
3ゲーム目。0ターン目に《ドロスの大長》が出てきてハンデ戦スタート。さらに3ターン目に《屍気を飛ばすもの》をプレイしてもうライフが 14 点。そして相手の5ターン目、《沼》が4枚タップされて登場したのは《ファイレクシア の抹消者》! しかしこちらも握っていた《ファイレクシアの変形者》で対抗、抹消者同士のにらみ合いになる。時間がなかったこともあって相手からアタック、当然ブロックして相打ち。「ではパーマネントを5個ずつ」「生け贄ということで」5枚ずつサクって、結局土地3枚と土地2枚に。ここからは土地を引いた方が勝ちだな、と思っていると意外なほど土地を引いて、《嵌め乗りの滑空者》《先駆のゴーレム》とたたみかける。ゴーレムには《不気味な苦悩》を打ち込まれて全滅するが、続けて《吠える絡みワーム》を引き当ててこれの威嚇が止まらない。相手は7マナまで辿りつき、《ドロスの大長》をプレイしてくるが、これには即座に《強制された崇拝》を貼って仕事をさせない。しかし返しに相手もこちらのワームに《強制された崇拝》を貼ってくる。こちらは《水膨れ地掘り》を戦線に追加して、1回殴ったところでタイムアップ。相手のライフは残り5、クリーチャーは《大長》とマナマイア。こちらは《嵌め乗りの滑空者》《水膨れ地掘り》《吠える絡みワーム》あと《グレムリン地雷》という状況で土地は6枚。追加1ターン目、相手はなにもせずエンド。追加2ターン目、ドローは《寄生的移植》。《大長》に貼って、《水膨れ地掘り》で殴って相手のライフ3にしてエンド。追加3ターン目、相手はなんだったかブロッカーを出してエンド(だったと思う)。ここで痛恨のミス。このターンエンドに《グレムリン地雷》を起動してマナマイアを倒してしまったのだ。ターンが帰ってきて、アップキープに《大長》が死んで、こちらのコントロールでマイアが1体出る。ドローは《森》。ああ。なんてこった。《水膨れ地掘り》で殴ってエンド。追加5ターン目、相手は即エンド。引き分け。マイアが出るのを、完全に忘れていた。地雷を起動せずにターンを迎えれば《滑空者》が飛んで勝っていた。
あと細かいミスをしていて、抹消者の相打ちのときにあまり考えずにお互い同時に5個ずつ選んじゃったんだけど、APNAP で逆順解決なのでおれの抹消者の能力が先に解決されるから、相手が5枚選ぶのを見てからおれが選ぶのでよかった(それを考えると、にらみ合いになったときにはややアタックしづらいと言えよう)(いやにらみ合いならねーから)。もうひとつ、《先駆のゴーレム》に《不気味な苦悩》を打たれて手拍子で全滅させちゃったんだけど、当然最初に打たれた1体は -1/-1 が2個乗って生き残る。こ の 1/1 が居れば勝てていたかも知れないので、ちょっと勿体なかった。もちろん、ふたつともおたがいの確認ミスなのでどちらが悪いという話ではないし、以後気をつけようということで、相手に含むところは全くない。
実際終わってから「面白かったですね」とおたがいに言い合ってスリップにサインした。いいゲームだったかどうかはわからないが、間違いなく白熱したゲームだった。

ラウンド4 赤白黒

1ゲーム目、相手の土地が2枚で止まる。こちらの攻めも細く、《磁器の軍団兵》と《シルヴォクの模造品》みたいなツートップ。そのうち相手に土地が並び始めて、《磁器の軍団兵》も除去されてしまい、リソースでは完全に負け始める。と、《腐食獣》を引き当てる。プレイすると即座に《拘引》を貼られたが、相手はそのターンもうひとつスペルを唱えてタップアウト。さあ、計算開始。相手のアンタップ状態のクリーチャーは実に7体、ただしタフネス1が6体とタフネス2が1体。ライフは6。こちらは《腐食獣》の他に《グレムリン地雷》《シルヴォクの模造品》そして引き当てた《転倒の磁石》。《模造品》で《拘引》を割って、《地雷》を起動して相手のタフネス2を倒す。そして《磁石》をプレイして相手のクリーチャーを1体寝かせてアタック。11/3 トランプルに対して相手はタフネス1のブロッカー5体で、ぴったり勝ち。
2ゲーム目、今度は相手が土地を多めに引く。相打ちや除去でブロッカーを残させず、こちこちとクロックを刻む。結局最初から最後まで盤面の優位を保って勝ち。2ゲームとも相手の引きが思わしくないようだった。

ラウンド5 赤白

ここで勝てば賞品もあるかも、というラインでのマッチ。実際は無かったんだけど。
1ゲーム目、ダブルマリガン。相手の3ターン目に《刻まれた勇者》が金属術で降臨、たちまち洒落にならないことになる。その上装備品がどんどんついて、ごつんごつん殴られる。唯一の希望だった《グレムリン地雷》も不用意なタイミングで起動したため《使徒の祝福》でかわされてしまう。《回復の三角護符》で4回回復したりして粘るが、盤面がどうにもならない上に《清浄のタリスマン》で死ぬほど回復されて負け。
2ゲーム目、今度は土地3枚の初手をキープ……したのだが土地が3枚で止まる。じわじわと押し込まれてちょっと不利かなーぐらいの状況で相手が唱えたのは《先駆のゴーレム》。おれは今日先駆のゴーレムを出して返しに単体除去を打ち込まれるというのを4回も喰らったのに、いざ出されてみるとおれのデッキにはこいつを倒せる単体除去が1枚も入ってないのだ。これぞマジック。悲哀をひしひしと噛みしめつつ、次のターンには殴られて 11 点。もちろん、この状況をどうにかできるカードも入っちゃいない。
というわけで 2-2-1 でした。カードプール考えれば、まあ頑張ったほうじゃないかな。しかしベストの構築とは到底言えないだろうし、ミスもいっぱいしたし、まだまだっすね。
で、ちょっとそれじゃ抽象的過ぎるので、ひとつ次回へ向けて具体的な指針を立てる。
「ゲームとゲームの間をもっとしっかり過ごす。」
次先手なのか後手なのか決める、先手なら土地を増やす、相手に何が入ってたか思い出す、役に立つカードはないか探す、自分で使って微妙だったカードを思い出す、マナバランスは大丈夫だったか確かめる。
あとマリガン判断の微妙だった初手が何回かあったんだけど、ちょっと思い切ってマリガンし過ぎてた感じがあって、少し見直してみようかと思う。大礒正嗣氏がツイッター「マリガン後の6枚は信じられるのに、ある程度の手札からの2、3ドローを信じられない人が多いと思う。」と書いててそれは確かにそうだなと思ったので。