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NFL 2011 -- Week 15

あと3週(この週含む)。

New England Patriots (10-3) @ Denver Broncos (8-5)

ツイッターでも書いたけど、このカードの放送を決めた人にまずは拍手。トム・“クオーターバックにしてはイケメン*1”・ブレイディ対ティム・“神の子*2”・ティーボウという組み合わせは特にどちらかのファンでなくても観たくなる筈。しかも、どの時点でカード決めてるのか知らないけど、決めた時点ではまだティーボウ−ブロンコスがここまで来るとは思われてなかったんじゃないかな。状況としては地区優勝が決まった強豪ペイトリオッツに、奇跡の快進撃でとうとう地区首位に躍り出たがまだまだ安泰とは言えないブロンコスが挑む、という構図。
ブロンコスは 1Q でランがめちゃくちゃ出て、ファーストドライブでティーボウ自らタッチダウンをあげる。しかしポイントアフタータッチダウンになんとスナップミスで失敗。思えばこれがこの試合の行方を暗示していたような気がしないでもない。ペイトリオッツはすぐにタッチダウンを返して逆転する。それでもブロンコスは走りまくり、1Q のうちにもう1本タッチダウン、さらに 2Q の頭にはフィールドゴールも決めた。1Q だけでランで 156 ヤードだか稼いでいて、ペイトリオッツはそれを殆ど止められない状態だった。3rd & 9 からティーボウがラン、というプレイを見たときには流石に「おまえ NFL なめてんのか」と思わずにはいられなかったがそれで更新できちゃうんだからすいませんとしか言いようがない。
しかし 2Q で形勢は完全に逆転する。ブロンコスファンブルすること実に3回、すべてターンオーバーとなって得点に結び付けられ、このクオーターだけで 20 点も与えてしまう。これで残念ながら大勢は決してしまい、あとは 4Q の頭にティーボウがしぶといドライブを続けてタッチダウンをあげるのが精一杯。最終的には 41-23 という大差でペイトリオッツの勝利となった。
ブレイディはこの試合の前にティーボウについて「NFL でも充分通用するパサーだ」というコメントを出していたのだそうで、その上で直接対決で叩きのめした格好になった。なんというか、さすがだ。試合後にはふたりが言葉を交わす姿をカメラが囲んでいたが、何を話していたのかは気になるところ。ティーボウはこの日は自らのファンブルロストもあって奇跡は起こせなかったが、それでも 4Q のタッチダウンをあげた瞬間は一瞬なにかあるかもと思わせるものがあった。なにかそういうところがある選手だ。

Pittsburgh Steelers (10-3) @ San Francisco 49ers (10-3)

マンデーナイト。今季は守備の堅い両チーム。どちらもプレイオフ進出は決めている(スティーラーズは正確にはまだかも)が、ひとつでもいいポジションに行くためにはやはりひとつでも多く勝ちたいところ。しかしスティーラーズは QB ベン・“太めのおっさん”・ロスリスバーガーが左足首を傷めているのが不安材料だった。
前半はお互い守って守って PIT 0-6 SF で折り返し。後半スティーラーズフィールドゴールを1本返して 3-6 とするが、その辺りからロスリスバーガーは殆どフットワークを使えないことが露呈してしまい、中央からひたすらプレッシャーをかけられることになってしまう。そうなると流石にゲームにならず、フォーティナイナーズタッチダウンも2本追加して 20-3 で完勝。正直怪我を悪化させない意味でもロスリスバーガーを途中で下げるべきゲームであったと思うが、やはり本人が出るといえば止められないものなのだろうか。

Carolina Panthers (4-9) @ Houston Texans (10-3)

7連勝中のテキサンズ、この日は新人 QB イエイツの先発3試合目。一方のパンサーズはプレイオフも目無し、あとは個人記録とチームの名誉のために戦うというところか。しかしこの日はパンサーズが元気だった。テキサンズのファーストドライブをハードヒットでいきなりファンブルロストに追い込むと、最初のプレイでニュートンからスティーヴ・スミスへの図々しいロングパスでタッチダウン。2Q ではもう一本タッチダウンをあげた後、オフェンスラインが立ったまま QB がボールを受けて走り出す……フェイクを入れて、反対側へ RB が走るトリックプレイで3本目のタッチダウンNHK-BS の解説では「アメリカの高校生がやるようなプレイ」と評されていたがなんにせよ決めたのだし、決められた側は頭に血が上ったに違いない。
テキサンズは 3Q でフィールドゴールを2本返して 6-21 と2ポゼッション差にどうにか詰めるが、4Q でパンサーズがもう1本タッチダウン取って勝負あり。28-13 でパンサーズが勝った。
テキサンズはここまでの平均失点は 16 だが、20 点以上取られた試合では3戦3敗というデータがあって、つまり得点力に不安がある。それは第3 QB であるイエイツに替わっても変わらない――おそらくはより強くなっている傾向だろうと思う。一方パンサーズはここまで 14 戦中 13 戦で一度はリードを奪っている。ニュートンも後半より前半のほうがスタッツがいい。確かに印象としても、序盤ニュートンが好き勝手に暴れてリードするけど後半息切れして失速、みたいな試合が多い気がする。その芸風の差が見事に嵌まったというところだろう。

その他

  • パッカーズ敗れる! 相手はなんとここまで 5-8 のカンザスシティ・チーフス。チーフスはこれでも一応まだ地区優勝の目があって、パッカーズは地区優勝も決まっているしプレイオフもほぼ第1シード確定。モティヴェイションに大きな差はある状況だが、それにしてもまさかというところ。ロジャースが 17/35 で 235 ヤードということで、よく守ったのか、ロジャースが不調だった、のか。あとチーフスいつの間にか QB がカイル・オートンになってた。今年ブロンコスから5試合で出された人だ。
  • コルツ勝つ! 相手はテネシー・タイタンズ、この敗戦でほぼプレーオフの目がなくなった模様。コルツの QB はオーロフスキー、先発3試合目で今季の貴重な初勝利をもたらした。スタッツ自体は 11/17 で 82 ヤードとかだから平凡だったみたいだけど。
  • ヴァイキングズはセインツに 20-42 で負け。今のセインツには勝てる気がしない。《思案》ポンダーは 14/31 で 120 ヤード、タッチダウン2本だったが、「この大半は最後の6分間の消化時間のあいだにあげられたもの」だということだ。さて、コルツも勝ったわけだけども。
  • ベアーズはシーホークスに 14-38 で大敗。前半は 14-7 で折り返したが後半は完封された。ヘイニーは 10/23 で 111 ヤード、タッチダウンは1本ながらインターセプトが3回。ベアーズはカトラーを失ってから4連敗でとうとう 7-7 となり、プレイオフの目もほぼ失った。シーホークスもこれで 7-7 だが、こちらはまだプレイオフの目がぎりぎりある。
  • NFC 東の優勝争いはカウボーイズバッカニアーズに勝ち、ジャイアンツはレッドスキンズに敗れ、ふたたびカウボーイズが1ゲームリードした。タイブレイカーの関係でカウボーイズは次週勝てば優勝が決まる。ジャイアンツは完全にあとがなくなった。
  • ドルフィンズはビルズに勝って 5-9 。ここ7試合で5勝だそうだ。ビルズは開幕3連勝で華々しい感じだった筈だけどいつの間にか 5-9 。これで7連敗らしい。ライオンズはプレイオフが決まりそうだってのに、ビルズときたら……。

*1:我が家では NFLクオーターバックにイケメンはいないということになっている。

*2:あと、我が家ではウザキャラで女の子にはもてないってことになった。