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NFL 2011 -- NFC Divisional Playoff (Part 1)

しかし、週4試合はさすがに多い……。

New Orleans Saints (#3 seed/South) @ San Francisco Forty Niners (#2 seed/West)

ライオンズに完勝したセインツ、待ち受けていたフォーティナイナーズ。ブリーズを中心とした超攻撃的なチームであるセインツに対し、ディフェンスで勝ち上がってきたフォーティナイナーズ。対照的な2チームの対戦になった。
しかし試合は意外な滑り出し。セインツのファーストドライブがエンドゾーン目前まで迫りながらファンブルロストで終わると、返しのドライブでフォーティナイナーズタッチダウンをあげて先制。さらにブリーズがインターセプトを受けてタッチダウン、キックオフをドロップして自陣深くから攻撃を始められてしまいフィールドゴール。実に 17-0 と、フォーティナイナーズが大きくリードする。
それでも簡単には負けない。博打気味のブリッツがアレックス・スミスに襲いかかり、ブリーズも今日はランが出ないと見るやひたすらパスを投じる。前半のうちに 14-17 まで追い上げて折り返し。後半に入ってからも、フィールドゴールのとりあいから、4Q に入ってとうとうスプロールズへのショートパスがそのままランアフターキャッチが伸びてタッチダウンになって、24-23 とセインツが逆転する。
返しのフォーティナイナーズのドライブ、残り2分半で、あと 28 ヤード、3rd & 7。3rd & 2 だったのが、イリーガルサブスティテューションで7ヤードになって、たまらずタイムアウトをとったところ。ランで来るか、パスで来るか。プレイが始まる。スナップを受けたアレックス・スミスが、左へ走る。オフェンスラインが全員左へ、全力でディフェンスを押しのける。スイープ。スミスがそのままサイドライン際まで開き、走り抜ける。ディフェンスは誰も追いつけない。タッチダウン
ツーポイントに失敗して、29-24。だがセインツは諦めない。あと2分以上残っているのだ。返しのドライブ、ブリーズはグレアムへミドルレンジのパスを投げる。グレアムが取る。ディフェンスふたりを、魔法のように振りほどく。あとは追いすがるひとりを片手ではねつけながら走り抜ける。タッチダウン。こちらはツーポイントも決めて、32-29。しかし、あと1分半残っている。あと1分半も。
フォーティナイナーズはドライブを開始する。セインツは時間を費わせることを目的とするディフェンスを敷く。これが仇になったのか、おれにはなんともわからない。しかし、結果的にはデービスへのパスを許し、ランアフターキャッチでかなり深くまで攻め込まれてしまった。そして残り時間 14 秒、20 ヤード付近からのサードダウン。アレックス・スミスがエンドゾーンへ矢のようなパスを投げる。デービスが取ると同時に、ハーパーが強烈なタックルをかます。ふたりがエンドゾーンに倒れる。一瞬ボールが見えない。次の瞬間、ボールをしっかりと持ったデービスが起き上がる。タッチダウン
36-32 で、フォーティナイナーズが死闘を制した。まさに死闘と呼ぶにふさわしい試合だった。

  • フォーティナイナーズはキッキングチームがよかった。パンターのリー(だったと思う)はキック力があってコントロールもよかったし、メンバーもよく走って大きなリターンを許さなかった。一発勝負のタイトな試合ほどスペシャルチームの重要度は増すのかも知れない。