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Super Bowl XLVI -- New England Patriots (AFC/#1 seed) vs. New York Giants (NFC/#4 seed) @ Lucas Oil Stadium (Indianapolis)

プロボウルは殆ど観るにたえず、つけっぱなしにして一応形だけは観たことにしたので記事は書きません。
さておき、スーパーボウルは4年前と同じ顔合わせになった。2007-08 シーズン、パーフェクトシーズンまであと1勝に迫っていたペイトリオッツを第5シードから勝ち上がったジャイアンツが、それも 4Q で逆転して倒したのが第 42 回スーパーボウル。今回ペイトリオッツはそこまで圧倒的なレギュラーシーズンではなかったものの、13-3 でやはり第1シードを確保しており、一方のジャイアンツは 9-7 で辛うじてプレイオフに進出している。両チームのクオーターバックも当時と同じ。奇妙な符合がいくつもある再戦となった。
ジャイアンツは 1Q からドライブに時間をかけて試合をコントロールする。最初のドライブこそパントに終わるも、そのパントが絶妙な位置に落ちる。ペイトリオッツの返しのドライブの最初のプレイでジャイアンツディフェンス陣はブレイディに襲いかかり、インテンショナルグラウンディングを誘ってセーフティで先制した。さらに次のドライブをタッチダウンまでつなげ、9-0 とリードを広げる。
しかしそこはペイトリオッツ、すかさずフィールドゴールを1本返すと、ジャイアンツには追加点を許さず、前半終了前の自陣4ヤード地点からのドライブをじっくりじっくり前進。ここは小兵 RB ウッドヘッドを何度も使って、最後もウッドヘッドのタッチダウンラン。ということで早くも前半のうちに逆転してしまう。
後半はペイトリオッツのレシーブからで、その最初のドライブもショートパスとランを絡めてあれよあれよという間に敵陣深くに攻め込み、最後は TE ヘルナンデスへタッチダウンパス。これで 17-9 とリードを広げる。しかしここからはジャイアンツのディフェンスが頑張り、ブレイディに素早くプレッシャーをかけて攻撃を続けさせない。3プレイや6プレイという短いドライブに切ってとりながら、フィールドゴールを1本ずつ返して 15-17 まで追い上げる。
残り 3:46、ジャイアンツに最後かもしれないドライブが回ってくる。マニングはまずマニンガムへ図々しいほどのロングパスを通すと、そこからもパス、パスで敵陣深くに攻め入る。ハキーム・ニックスへパスを通した時点で残りは 18 ヤード。タインズならまず外すまいという距離で、ここで2ミニッツウォーニングが入ってファーストダウンジャイアンツは後半で2回もディレイをやらかしそうになってタイムアウトを使ってしまっていてあと1回。ペイトリオッツは先ほどのマニンガムへのパスのところで1回チャレンジに失敗していてタイムアウト2回。ジャイアンツは中央へのランで7ヤード出し、残り 11 ヤード、2nd & 3 とする。あと1回ファーストダウンを取れれば殆ど勝ちだ。しかしマニングはサイドライン際へパスを投げてしまい、ファーストダウンは獲得したが時計が一度止まる。次のプレイは中央へのランで、1ヤードどまりだったがペイトリオッツタイムアウト。その次のプレイ、ジャイアンツはブラッドショーの中央へのラン。ペイトリオッツディフェンスはタックルせず、ブラッドショーは迷った挙げ句に尻からつくようにタッチダウン。残りは 57 秒。
これでペイトリオッツはワンチャンス残し、最後のドライブをブレイディが進める。サードダウンでサックを受けて 4th & 16 になってからファーストダウンを更新してみせ、どうにかハーフウェイまで辿り着き、最後はエンドゾーンのヘルナンデスへヘイルメリーパス。まあ、流石に通るわけはなく、17-21 でジャイアンツの勝ち。
得点以上にディフェンシヴなゲームであった印象で、事前にジャイアンツが勝つとしたらこういう展開だろうなーと漠然と思っていた展開どおりになって、そして本当にジャイアンツが勝った、という試合だった。ジャイアンツはディフェンス、特にディフェンスラインが後半頑張ってブレイディにプレッシャーをかけ続け、思うように攻撃をさせなかった。一方でペイトリオッツにはいささか凡ミスに属すると思える落球も散見され、厳しいパスを数多く通したイーライ・マニングジャイアンツのレシーバー陣とは対照的だった。そこが明暗を分けたと見るべきか、それでもこの接戦になったと見るべきか、いずれにせよ結果は落ち着くべきところに落ち着いたという気はする。

  • NHK-BS の実況だか解説だかで「イーライ・マニングは毎週金曜日にワイドレシーバー陣3人と一緒に試合の録画映像見ながら飯喰って結束を深めている」みたいな裏話をしてたんだけど、そこで解説が「ただマニンガムによるとほとんど全部イーライがしゃべってるらしいですね」とか言ってて笑ってしまった。確かに今のジャイアンツのレシーバー陣みんな若いもんね。しかしどんな話してるんだろうなー。