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もうとっくに敗退してしまったのだけど、高崎高校センバツに出ていた。山際淳司の「スローカーブを、もう一球」の主役となった高校である。NHK のニュースでもそのような紹介のされ方をしていた。というわけで例によって読み返してみた。何度読んでも、印象に残るのはここだ。


スピードに緩急の差をつけ、コーナーをたんねんに狙うと、たしかに打ち込まれないのだ。
《多分、高校野球のふつうのレベルはそこらへんにあるんでしょうね》
初めて読んだときはそれは昭和 55 年の話だと思っていたが、案外それは今に至ってもそれほど変わってもいないのではないかと思うことが時々ある。そして逆に、「スピードに緩急の差をつけ、コーナーをたんねんに狙う」ことが実際にできるというのは、きっと「高校野球のふつうのレベル」よりは少し上にあるのだろう。