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NFL 2012 -- Week 1, part 2

Washington Redskins (0-0)@ New Orleans Saints (0-0)

昨年は前半でしか観ていないので個人的には全然印象に残っていないレッドスキンズ(一応2試合は観たようだ)。今年はドラフト全体2位で QB ロバート・グリフィン三世(RG3)を獲得し、チームの再建を図るシーズンとなりそう。
一方のセインツはブリーズの契約が遅れたり報奨金事件でヘッドコーチが1年間出場停止になったりとややばたばたしたオフシーズンだったが、戦力自体は昨年と同水準をキープしている。
しかし試合は RG3 ショーというべきものになった。最初のドライブからいきなりフィールドゴールまでつなげると、返しのドライブで逆転を許したもののその次のドライブをタッチダウンまで持っていって再逆転する。ショートパス中心とはいえパスを次々に決め、さらにほぼ初めて投じたロングパスはどんぴしゃのタッチダウンパス。セインツはコルストンのエンドゾーン目前でのファンブルロストなどもあり、レッドスキンズが 20-14 とリードして折り返し。
後半も RG3 は安定したクオーターバッキングで、ランとパスでそれぞれ TD を追加し、FG ももう2本決めた。それでも追いすがるのがセインツの凄さで、2本のタッチダウンに2ポイントコンヴァージョンも絡めて 32-40 とする。最後はタイムアウトもないドライブで自陣 20 ヤード残り 22 秒から敵陣 40 ヤード残り2秒まで持っていってヘイルメリーを投じたが流石に通らず終了。

  • RG3 は 19/26 の 320 ヤード、2TD/0INT という素晴らしいスタッツ。来週以降も実に楽しみになった。
  • 一方ブリーズは 24/52 で 339 ヤード、3TD/2INT という数字でブリーズとしてはかなりひどい。また、終始リードされてたとはいえランがチームで 32 ヤードというのはいくらなんでも走らなさすぎだ。

Buffalo Bills (0-0) @ New York Jets (0-0)

ティーボウが加入してオフェンスがどう変わるか注目されたジェッツ。しかしこの日はもっぱらサンチェスを用いて、ティーボウはところどころワンポイントでの起用。しかも QB に入ったときはすべてランでパスは1回もなし。ワイルドキャットも殆どなく、期待したような多彩な攻撃は見られなかった。とはいうもののこの日は序盤から大量リードの楽勝ムードで、ここでスペシャルプレイを使ってしまう意味はなく、来週以降に期待というところだろう。サンチェス自身は調子がよく、19/27、266 ヤード、3TD/1INT というのは上々の数字。チームとしても「エース QB はサンチェス」というのをはっきりさせた使い方であったように思う。
ビルズはとにかくフィッツパトリックが全然駄目。序盤だけで 3INT を献上して早々と試合を落としてしまった。後半点差がついてから 3TD 挙げたものの、18/32-195yd-3TD/3INT というスタッツ以上に酷い内容だった。今季の先行きが早くも不安である。RB C.J.スピラーは冴えまくっていて、キャリアハイの 169 ヤードを記録してひとり気を吐いた。
28-48 でジェッツの勝ち。

Pittsburgh Steelers (0-0) @ Denver Broncos (0-0)

ティーボウが去り、ペイトン・マニングを迎えたデンバー・ブロンコス。シーズン前だけでどこまでマニングがチームをハンドルできるものかと思っていたが、想像以上に形になっていた。得点しては逆転される苦しいゲーム展開だったが慌てることなくドライブを進め、2本のタッチダウンパスを決めてターンオーバーもなし。ヤーデイジ自体は平凡だったがむしろ着実に得点を挙げた結果だし、パス成功率も文句なし。600 日以上ぶりの公式戦とは思えぬ内容だった。ブロンコスは大きな賭けに勝ったと言えるだろう。
スティーラーズも決して悪い内容ではなかった。特にオフェンスは粘り強く、こちらも時間をかけたドライブで得点を重ねた。ロスリスバーガーはスタッツ(22/40-245yds-2TD/1INT)だけ見るとあまりよくないのだけど、マニングに劣らぬクオーターバッキングで、ただ最後のインターセプトだけが明暗を分けた。今年もプレイオフを狙える位置にいると言っていいのではないだろうか。

  • マニングは通算 400TD パスを達成。ダン・マリーノ、ブレット・ファーヴに次ぐ3人目の記録で、試合数としてはもっとも少ないそうだ。無事ならマリーノの記録は抜けそうなのだが、ファーヴは 500 超えてるみたいで、そこまで行けるかはちょっとわからない。

Cincinatti Bengals (0-0) @ Baltimore Ravens (0-0)

昨年はルーキー QB アンディ・ドルトンを擁して地区3位ながらプレイオフに進んだベンガルズ。しかしこの日は序盤からリードを許す苦しい展開。前半終了間際にタッチダウンを返して 10-17 と追い上げると、後半も最初のドライブでゴール前まで迫るが、ドルトンの奇襲ランも実らずフィールドゴールどまりで 13-17。結局ここで力つきた格好になり、あとは差を開かれる一方だった。ドルトンは 22/37-221yds-0TD/1INT。
逆にレイヴンズはフラッコが冴えていて、21/29-299yds-2TD/0INT と今日はフラッコの日と言ってさしつかえなさそう。やりたい放題だった。13-44 でレイヴンズの勝ち。

  • ベンガルズは新加入のグリーン-エリスがいい走りを見せた。ペイトリオッツでは「リーグ屈指のパサーが居るチームのエースランナー」という微妙な立ち位置だっただけにこの環境の変化はいい方に転ぶかも知れない。ベンガルズはベンソンが出ていってしまったが、上手く穴を埋められた。