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NFL 2012 -- Week 3, part 3

GreenBay Packers (1-1) @ Seattle Seahawks (1-1)

マンデーナイト。
前半はシーホークスのディフェンスが嵌まり、ロジャースに実に8度の QB サックを浴びせてパッカーズを零封する。オフェンスではテイトへの 41 ヤードタッチダウンパスを1本さくっと決めて 0-7 で折り返し。
パッカーズは後半立て直し、一度もサックを許さない。それでもシーホークスディフェンスは頑張って 3Q まではフィールドゴール2本に押しとどめたが、4Q についにパッカーズが初のタッチダウンを挙げて逆転。2ポイントコンヴァージョンを失敗して 12-7 となる。
シーホークスはほぼ最後になりそうなドライブをあと7ヤードまで進めながら 4th & 3 が更新できずにターンオーバー。命運尽きたかに思われたが、ディフェンスが踏ん張って返しのドライブをスリーアンドアウトに切ってとり、残り 46 秒の敵陣 46 ヤードからタイムアウトなしの正真正銘のラストドライブに入る。パスを5本投げて通ったのは1本、エンドゾーンへ投じた惜しいパスなどもありつつ、残り8秒/24 ヤードで 4th ダウン、最後のプレイ。ウィルソンはポケットでパスを投じられず、左へロールアウトしながらエンドゾーンの左隅へ山なりのボールをなんとか投げる。ヘイル・メリー。
シーホークスのレシーバーふたりとパッカーズのディフェンス4人がボールを競る。最後にボールを抱え込んだのはパッカーズのジェニングズ。しかしシーホークスのテイトの両手もしっかりボールを掴んでいる。審判の判定はタッチダウン! 長い長いレビューの結果、この判定が確定し、シーホークスの逆転勝ちとなった。
……ところが、スローの映像を見ると、明らかにテイトはエンドゾーン内でディフェンスのひとりを背中から突いて倒している。パスインターフィアランス、あるいはイリーガルユーズオブハンズになる筈だ。


His shove of Shields was obvious and it was never clear who had possession between Tate and Jennings.
テイトとジェニングズのどちらがボールを確保したのかは判然としないが、彼(=テイト)がシールズを押し倒したのは明白だ。
NFL 公式でも控えめに審判を批判している。物議をかもしたプレイと判定だったようだ。

  • 前半のサック祭りは見てて面白くなっちゃうほどだったのだが、パッカーズは見事にハーフタイムで修正して後半は一度もサックを許さなかった。こういうところはほんとすごいなと思う。ただ、守備に比べると攻撃は戻しきれなかった印象で(シーホークスの守りもよかったのだろうけど)、逆転するのがやっとだったところが最後に再逆転を許した遠因だろう。

Philadelphia Eagles (2-0) @ Arizona Cardinals (2-0)

あんまりちゃんと見てないけど一応。
思わぬところで発生した全勝対決だったが、カーディナルズが思いがけないほどの圧勝。イーグルズは要所でファンブルロストがあって全く試合を作れなかった。象徴的だったのが 2Q 終了間際のドライブで、0-17 と劣勢ながら上手く時間とタイムアウトを使って前進、残り1ヤードと 20 秒でファーストダウン。ほぼタッチダウンはもらったといえる状況で、最悪でもフィールドゴールを決めれば2ポゼッション差になる。というところでヴィックが強烈なタックルを受けてファンブル、そのままボールを拾われてリターンタッチダウンされてしまった。殆どイーグルズの息の根を止めるプレイだった。
カーディナルズは QB コルブが結構よくて、17/24-222yds-2TD-0INT というスタッツ以上にゲームを支配していた感じがある。古巣相手に意地を見せた。開幕3連勝はなんと 38 年ぶりだそうだ。

Other Games

  • ベアーズはラムズに 23-6 で勝ち。得点だけ見れば圧勝だが内容はそこまででもなかったらしく。でもまあ勝つことが大事だ。
  • タイタンズ対ライオンズは 44(OT)-41 でタイタンズの勝ちだったらしいのだけど、この試合は見たかった。NFL ではあり得ないレベルの総得点だし、そのうち半分以上が 4Q に入ったという展開もおかしい。この試合でもヘイルメリーが決まったのだが、こちらはディフェンスが叩き落としたボールをヤングがどんぴしゃの位置で待っていた頭脳プレイだった。おそらく今後はヘイルメリーの際のスタンダードになっていくプレイだろう。
  • セインツはチーフスに 27(OT)-24 で負け。18 点差をひっくり返されてしまった。ブリーズが 3Q にインターセプト1本喰らってから一度もパスを成功させられず、ファーストダウンも更新できず、そのまま負けたらしい。セイフティすら献上していた。深刻にひどい。
  • ビルズは勝ったけど(相手はブラウンズ、24-14) C.J.スピラーが負傷してアウト。コーチが「長くならないことを望んでいる」とか言っててむしろ微妙に死亡フラグの気配すらある。
  • ドルフィンズは 23(OT)-20 でジェッツに負け。オーバータイムのフィールドゴール、ブロックしたのに直前でタイムアウトかけちゃっててやり直しになっちゃったそうな。悲惨な負け方である。ジェッツは未だにティーボウにパスなし。本人曰く「チームが勝つのが一番大事なんで」だそうですけど。
  • ここまで3連勝はわずか3チームで、カーディナルズファルコンズテキサンズとなった。開幕3連勝はそれぞれ 38 年ぶり、8年ぶり、球団創設初(11 年目)だそうで、いつまでも連勝を続けるとも思えず、かなり混沌とした展開になりそう。
  • この週末はレフェリングでかなり問題が噴出したようだった。確かに見ていても3週目となると色々と足りないところも見えてくる。幸いというべきか、交渉も妥結してこの翌週から正規の審判団が戻ってきた。適切なルーリングの大切さを体感した3週間だった。代替審判の皆様におかれましてはお疲れさまでした。