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NFL 2012 -- Week 11, part 2

Chicago Bears (7-2) @ San Francisco 49ers (6-2-1)

NFC の北地区と西地区のそれぞれ暫定首位の対決にして、前週にクオーターバックが脳震盪で退場したチーム対決。いずれの QB も今週はアウトとなり、バックアップ QB が先発となった。そしてそのバックアップ QB の差が試合の結果に直結した。
フォーティナイナーズの QB はケーパニック。今季すでに試合中にワンポイントでちょこちょこ使われている。ここまでの印象は恵まれた身体能力でもっぱらランを繰り出す、変化球系のクオーターバックに思えたのだが、この日は堂々たるパスを何本も披露。1Q からタッチダウンパスを決めると、その後も危なげない試合運びで、アレックス・スミスの穴を感じさせないクオーターバッキングだった。
一方ベアーズの QB はジェイソン・キャンベル。レッドスキンズ→レイダーズと渡り歩いて今季からベアーズに来た中堅で、先発経験は豊富だが負け越しているという経歴の持ち主。今季は勝ち試合の最後の方でちょっと顔を出す程度の出番しかなかった。そしてこの試合では全く機能しなかった。サックを浴びること実に6回、これだけで 49 ヤードのロス。そして本人のスタッツも 14/22-107yds-1TD-2INT と、成功率だけは人並みだったもののゲインがこれだけでは攻撃にならず。
というわけで試合は一方的な展開になり、フォーティナイナーズが前半だけで 20-0 とリード。後半ベアーズが辛うじて1本タッチダウンを返すも反撃はそれだけで、32-7 でフォーティナイナーズの勝ち。
結局ベアーズのオフェンスは基本的にクオーターバックを上手く守れなくて、カトラーだからどうにかここまで頑張って試合を作れたけど、他のクオーターバックには基本的には厳しいのだろう。オフェンスラインの問題はシーズン前からわかっていたのだから、何故そこを強化しなかったのか、というのは不思議なところ。救いなのは昨年と違ってカトラーはおそらく近いうちに復帰できるだろうこと。

  • ケーパニック、実は2年目らしく、つまりニュートン、ドルトン、イエイツ、ポンダー、ギャバートあたりと同じ世代だ。この日の試合だけに関して言えば、この辺りの QB にそうそう引けを取らない内容だったのでは。

San Diego Chargers (4-5) @ Denver Broncos (6-3)

あれ、今週4試合しか観てないつもりでいたけど5試合観たんだな。あと4試合って「しか」って数字じゃねえな。
さておき同地区対決のこれは2試合目で、1試合目は Week 6 に行われてブロンコスが大逆転勝ちを演じている。あれが@サンディエゴだったわけで、デンヴァーチャージャーズが勝てるビジョンはあまり浮かばなかった。
しかし試合はチャージャーズがディフェンスで先制する。マニングのスイング気味のショートパスにギルクリスト?がよく反応し、ジャンプして弾いたボールをウェドルがダイレクトで捕ってそのままエンドゾーンまで走り込んだ。
これは面白くなるかと思ったのだが、チャージャーズはオフェンスではリヴァーズが常にプレッシャーを受けて仕事をさせてもらえず攻撃が続かない。一方マニングはタイミングよくランを織り交ぜながらパスを次々に決めてドライブを進めていく。結局前半のうちに逆転して突き放し、7-17 で折り返しとなる。
後半開始のキックオフでチャージャーズオンサイドキックを試みる。意表を突いたゴロキックは見事成功し、敵陣付近からの攻撃となるが、これもフィリップ・リヴァーズは活かすことができない。このあとのパントでゴールを背にした攻撃を開始したマニングに対してフィリップスがサックを浴びせてセイフティをもぎとったが、2点どまりというのはいかにも不足だった。
この後はブロンコスタッチダウンフィールドゴール2本をあげて、チャージャーズタッチダウンを2本返したが、23-30 でブロンコスの逃げ切り勝ち。ずっと得点差以上の差がある気がしたし、1ポゼッションゲームにしては開きがあったような印象だった。

  • スタッツ:リヴァーズが 24/40-258yds-2TD/2INT。インターセプトも1本はまったくわけがわからないもので、本調子にはほど遠い内容。マニングは 25/42-270yds-3TD/1INT。こちらもそこまでよくなかったが、それでもまとめてきたという感じ。

Other Games

bye はタイタンズ(4-6)、ジャイアンツ(6-4)、ヴァイキングズ(6-4)、シーホークス(6-4)。これで全チームがバイウィークを消化したことになる。

  • MIA(4-6) 14-19 BUF(4-6):タネヒルどつぼの3連敗。ビルズは逆に連敗を3でストップ。今シーズンでもっともよく守れたのが大きい。C.J.スピラーは 22att-91yds。さすがに数字ちょっと落ちてきたけど、でも全然悪くない。
  • ARI(4-6) 19-23 ATL(9-1)カーディナルズ頑張ったんだなー、と思って詳しく見てみたらライアンがインターセプト5本とか喰らっててむしろそれでも勝てなかったのか以外のコメントをしようがなかった。試合途中で QB をスケルトンから新人のリンドリーに替えたみたいだけど、完全に迷走している。ふたり合わせてパスのゲインが 70 ヤードだったそうな。スティーヴンズ-ハウリングが 22att-127yds-1TD とひとり気を吐いた。
  • TB (6-4) 27(OT)21 CAR(2-8)バッカニアーズ頑張るなあ。この試合も 4Q 残り 1:02 からタイムアウトなしで追いついたらしい。これで NFCワイルドカード争いに浮上した。
  • CLE(2-8) 20(OT)23 DAL(5-5):消えそうで消えないカウボーイズ。この試合も前半 0-13→後半に鮮やかに逆転→また逆転される→辛うじて追いついてオーヴァータイム、って展開だったとか。
  • PHI(3-7) 6-31 WAS(4-6):イーグルズはこれで完全に圏外かな。とうとうヴィックを諦めたらしく、つまり今季も諦めたと考えてよいかと。レッドスキンズは辛うじて踏みとどまったか。
  • NYJ(4-6) 27-13 STL(3-6-1):ジェッツも連敗ストップ。4-6 はぎりぎりライン。ラムズはかえすがえすも前週の引き分けが痛いなー。勝ててた試合だっただけに。
  • CIN(5-5) 28-6 KC(1-9)ベンガルズは五分まで戻した。計算上はまだプレイオフに間に合うけど、とにかくレイヴンズとスティーラーズに全く勝てないのをどうにかしないことにはなんともならん。昨季はその両方にスイープされてそれでもプレイオフ行ったわけだが、流石に今年はそれでは抜けられなさそう。
  • JAX(1-9) 37(OT)43 HOU(9-1):今週の不思議ゲーム。辛うじてアップセットまでは行かなかったけど、なんと 4Q 途中まで 1-9 のジャガーズが 14 点もリードしていたという。ギャバートは早々と引っ込んだらしいのであっちゃー、これやっぱ首元涼しいわー、と思ったのだが代わって出てきたのは、そう、チャド・ヘニー! ヘニーでこんなにやれるのジャガーズは? ていうかいや、ヘニーこないだ出てきたときは全然駄目だったよね? そしてテキサンズはヘニーにここまでやられたわけ? と次々に疑問が浮かぶのだった。ここまでしたなら折角だから勝ってほしかったな。
  • NO (5-5) 38-17 OAK(3-7):セインツはとうとう五分に戻した。まだ一応プレイオフの目はあるので頑張っていただきたいところ……だけどワイルドカード争いはヴァイキングズもいるからほどほどに頑張ってほしいっていうか……まあ中々難しい。とりあえず、同地区2位のバッカニアーズを差せればワイルドカードにも手が届きそうに思う。