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NFL 2012 -- Week 13, part 1

12 月から何の前触れもなく GAORA が HD 放送になった。妻に「ちっちゃいテレビ」と揶揄されてきたがその日々も終わるようだ。おれは視力がいいからさほど困ることもなかったが、テロップの字なんかは相当小さかったし、まあとにかく大きいに越したことはない。ていうか、額縁放送ってなんか腹立つよな。

New Orleans Saints (5-6) @ Atlanta Falcons (10-1)

サーズデイナイト(←最近この手のこと書くのすっかり忘れてた)。
この一戦に最後の望みをつなぐセインツ。一方これに勝ってバッカニアーズが負ければ地区優勝が決まるファルコンズファルコンズに唯一土をつけているセインツが敵地で意地を見せられるかが注目された。
試合は前半ファルコンズが大量リード。1Q、2Q とタッチダウンをあげて、ブリーズからインターセプトを1本もぎとり、フィールドゴールを追加して 17-0 とリードする。
セインツは 2Q 中盤からのドライブをブリーズがようようつなぐ。最初のサードダウンは殆どやけにも見えるロングパス。次のサードダウンはコルストンへのぎりぎりのパス。その次のサードダウンではパスインコンプリートになるも、相手の反則でドライブがつながる。そしてついにはタッチダウンにつなげてしまうのだ。
息を吹き返したセインツは返しのファルコンズをスリーアンドアウトに仕留めると、残り2分強でこの日一番のドライブを見せる。ブリーズがロングパスを2本たて続けに通すと、スプロールズへのショートパスがものの見事にはまってタッチダウン。……だったのだが、何故かグレアムが全然関係ないところでパスインターフィアランスをやらかしててヌリファイ。そしてタイムアウトの残っていなかったセインツは、結局この攻撃で1点もあげることができなかった。
結果的にはこれがあまりにも大きかった。後半セインツはフィールドゴール2本で 13-17 まで追い上げたものの、そこからブリーズのコントロールが狂いだし、レシーバーが弾いたボールがディフェンスの手にすっぽりおさまる不運などもあって、前後半通じて5本のインターセプトを献上してしまう。ディフェンスは中盤以降ファルコンズに仕事をさせず、トータル 23 点に抑えたのだから、ブリーズが自滅したと言っても過言ではあるまい。そしてその自滅には、少なからず前半最後のドライブが響いていたようにも思うのだ。

  • ブリーズは 28/50-341yds-0TD-5INT。これだと QB レイティング 37.6 とかになるみたい。まあそれも仕方ないか。連続試合タッチダウンパス記録も 54 で途切れてしまった。こちらはグレアムのパスインターフィアランスがなければ続いていただろうだけに勿体なかった。
  • ライアンも 18/33-165yds-1TD-0INT と平凡な数字。それでも勝つのだから大したものだが、負けても不思議のない内容だった。

Seattle Seahawks (6-5) @ Chicago Bears (8-3)

NFC 西地区で2位ながらワイルドカード争いに残っているシーホークスと、北地区の首位を走るベアーズ。
序盤はベアーズの攻撃が機能して、早々とタッチダウンをあげると 2Q でも敵陣深くまで攻め入る。ところがここでギャンブルに失敗し、これが後々まで尾を引くことになる。シーホークスは返しのドライブをタッチダウンまで運んで、もう一本フィールドゴールを加えて 10-7 と逆転に成功した。
3Q にフォーテイへのタッチダウンパスで再びリードしたベアーズだが、4Q 残り 3:40 からウィルソンが魅せる。自陣3ヤード地点からのロングドライブ、途中 3rd&14→4th&3 という綱渡りのシチュエイションもコントロールのいいパスで見事にしのぎ、最後はゴールデン・テイトがショートパスを受けてからの素晴らしいランアフターキャッチでタッチダウン。残り 24 秒でシーホークスが 17-14 と再逆転した。
しかしただでは終わらないベアーズ。ラストドライブの最初のプレイ、カトラーはポケットから出ると持ち前の強肩でマーシャルへのロングパス。どう考えてもマーシャルへのロングパスという状況でマーシャルへロングパスを投げる図々しさと、ほんとにそれを取ってしまうマーシャルの凄さが光った。56 ヤードのゲインでフィールドゴール圏内に入ると、これをグールドがど真ん中に決めて試合はオーヴァータイムに突入した。
試合を締めたのはやはりウィルソンだった。コイントスに勝ってレシーブを選んだシーホークスは自陣 20 ヤードからの攻撃だったが、ウィルソンがリンチのランと自らのスクランブルを効果的に交えて小刻みに前進していく。ベテランの多いベアーズ守備陣には疲れも見え、このドライブを切ることができない。最後は左サイドのシドニー・ライスへのパスが見事に決まり、シーホークスがサドンデスでの勝利を収めた。

  • ウィルソンは 23/37-293yds-2TD-0INT と素晴らしい数字。いつもながら冷静な試合運びだった。おそるべきルーキーだ。
  • カトラーも 17/26-233yds-2TD-0INT とかなりのスタッツ。ただ、ランも 100 ヤード以上出てて、3DE も 6/12 とかだったのにこれしか点取れてないんだよね。肝腎なところでとれなかった、みたいなところはあったのかも。

New England Patriots (8-3) @ Miami Dolphins (5-6)

ペイトリオッツは勝てば地区優勝が決まる一戦。ドルフィンズはここで負けるとプレイオフが限りなく遠のいてしまう。
という試合なのにドルフィンズは最初のドライブでスリーアンドアウト。パントになるもパンターがスナップを取り落として、拾おうとしてもう一度落として、やっと持ったところでタックルされる。その5プレイ後にはペイトリオッツタッチダウンを決められている。もうちょっと見てられないほどの滑り出しだった。
ただ、試合全体ではブレイディがいまいち調子悪くて、ドルフィンズが結構食い下がった。ジョーンズのインターセプトは見事だったし、前半最後にはタネヒルが自ら走ってタッチダウンも奪った。後半には2回も深く攻め入られたタイミングでブレイディにサックを浴びせ、タッチダウンを許さなかった。最後までワンポゼッション差に喰らいついた。それだけに冒頭のパントミスは悔やまれた。