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NFL 2013 -- Week 1, part 4

Philadelphia Eagles (1-0) @ Washington Redskins (0-1)

マンデーナイト。
14 年間ヘッドコーチをつとめたアンディ・リードと決別し、オレゴン大学からチップ・ケリーヘッドコーチを迎え入れたイーグルズ。オレゴンで行ってきた超ハイテンポ・オフェンスをどこまでイーグルズで実行するのか、そしてそれがどこまで通用するのか、昨季は 4-12 だったにもかかわらず注目は集まっていて、マンデーナイトに選ばれることになった。対するレッドスキンズはおなじみ RG3 ことロバート・グリフィン三世を擁して昨年は 13 年ぶりの地区優勝を果たした。その RG3 はプレイオフACL 断裂の大けがを負い、プレシーズンマッチにも出ずここが文字通りの復帰戦となる。
イーグルズは初手から期待通りハイテンポのオフェンスを展開する。マッコイのランとヴィックのショートパスを取り混ぜ、実にいい感じでレッドゾーンまで攻め入るが、ここでヴィックのスイングパスがディフレクトされる。誰もが動きが止まる中、しかし笛は鳴らず、「いちおう走っとくか」的に拾って走ったレッドスキンズのディフェンスがそのままリターンタッチダウン。オートマティックレヴューになるが、どの角度から見てもフォワードパスとは言い切れず、タッチダウンが認められた。ルーリングオンザフィールドがタッチダウンだったのはイーグルズにとっては不運だった。
しかしレッドスキンズの前半の得点はその7点だけ。その後もイーグルズが面白いようにドライブを進めて得点を重ね、一方レッドスキンズはグリフィンがまだ本調子とは行かず、引きずられるように周囲にもミスが重なって、ファンブルロストにセイフティ、インターセプトとまともにゲームできなかった。結局 26-7 で折り返し、後半 33-7 となってからそれなりに追い上げて恰好は付けたものの 33-27 でイーグルズの勝ち。レッドスキンズもかなり浮き足立っていた印象はあったものの、しかしやるぞやるぞと言われていた戦術で本当に勝ちを収めてしまったことの意義は小さくない。今季対戦するチームは嫌でも意識するだろうし、その中でどこまでやれるかは本当に楽しみだ。

  • イーグルズは RB マッコイが 31att-184yds-1TD と大暴れ。ディフェンスはアサインが混乱していたとおぼしき場面が多く、比較的密度の低いフィールドで走ることが多かったんだけど、マッコイはそういう広いスペースでのランがとにかく強い。戦術と持ち味が噛み合っている。
  • グリフィンは最終的には 30/49-329yds-2TD-2INT。そんなによくもないのだけど勘が戻ってない感じだった前半に比べると後半はずいぶん戻ってきたなという感じだったので悪くもなさそう。おそらく来週はもう少しやれるんじゃないだろうか。

Other games

KC(1-0) 28-2 JAX(0-1):昨季 2-14 同士の夢の対決が早くも実現。ギャバートが指を痛めて開幕戦出れるの出れないのみたいな話になってたけどそれ以前のレベルじゃないっすかね。最後はヘニーが出てきて点取れなかったらしいけどある種の様式美だ。一方のアレックス・スミスは新天地で好スタート。フォーティナイナーズ出されてから俄然応援したい QB になってるので頑張って欲しい。
NE(1-0) 23-21 BUF(0-1):ビルズはどうしてこうもペイトリオッツに弱いのか。これで直近 20 戦のヘッド・トゥ・ヘッドが 1-19 になったそうだ。消費税みてえな勝率だ。今回も 4Q の最後に逆転負け。しかしルーキー QB の E.J.マニュエルも 18/27-150yds-2TD-0INT とそこそこ頑張ったみたいで、まだ1試合目なんだし悲観したもんでもないだろう。一方ペイトリオッツはレシーバーが殆ど全部入れ替わった状態になっててブレイディがどこまでやれるかというところだったが、29/52 だからかなりの苦労がうかがえる。それでも勝ったのだから流石とは言うべきなのだろう。
SEA(1-0) 12-7 CAR(0-1)シーホークス意外なほど苦戦。4Q にウィルソンのタッチダウンパスでようよう逆転したが、返しのドライブで自陣8ヤードまで攻め込まれたらしい。まあパンサーズもそこでファンブルロストで止まったのは貫禄の勝負弱さといえる。ウィルソンは 25/33 とかで 300 ヤード超えてたらしく、ここまで苦しんだのはマーション・リンチが完全に抑え込まれたからと考えてよさそうだ。
TB(0-1) 17-18 NYJ(1-0):ジェッツが最後のプレイで逆転勝ち。ルーキー QB ジーノ・スミスが幸先よく白星スタートを切った。最後はわずか 32 秒タイムアウトなしのドライブで、相手のパーソナルファウルでフィールドゴールレンジに入って見事成功、という終わり方だったらしい。バッカニアーズは完全にやらかしちゃった系の負けで今後が心配。
CIN(0-1) 21-24 CHI(1-0):ベアーズが逆転勝ち。とうとうオフェンスラインを大幅に入れ替えたベアーズ、これでカトラーが機能した……のかどうかは何とも言えない(あ、でも被サック0だったらしいからよかったのか)。この試合はどちらかというとターンオーバー4つのベンガルズが自滅したと考えるべきだろう。
MIA(1-0) 23-10 CLE(0-1)ドルフィンズ、勝ち星スタートって初めて見た気がする。快勝と言っていいのだけど、少し気になるのはランが 20 ヤードしか出ていないこと(アテンプト 23 回)。どう考えても少なすぎる。ブラウンズは、まあ、今年もこんな感じかねえ。
TEN(1-0) 16-9 PIT(0-1):あれ、微妙にアップセット。タイタンズタッチダウン1本とロブ“木こり”ビローナスのフィールドゴール3本で 16 点。ジェイク・ロッカーは 11/20-125yds とかだったそうだ。スティーラーズロスリスバーガーが被サック5とのこと。
OAK(0-1) 17-21 IND(1-0):コルツが 4Q に逆転勝ち。ラックはほんとに勝負強い。レイダーズは今年は先発はプライアーで行く心算みたい。この日は 13 回走って 112 ヤードゲインしたそうな。今後がちょっと楽しみ。
ARI(0-1) 24-27 STL(1-0)ラムズが 2006 年以来の開幕戦勝利。さすが昨年の NFC 西地区最強球団。アメンドーラ居なくなっちゃってどうするんだろうと思ってたけどこの日は TE のジャレッド・クックに7本通して 141 ヤード(2TD)だったらしい。ブラッドフォードも 27/38-299yds-2TD-1INT だから上出来だ。カーディナルズも移籍してきたカーソン・パーマーが 26/40-327yds-2TD-1INT とかなりの数字を残した。両チームとも今季は少し希望が持てるかも知れない。
NYG(0-1) 31-36 DAL(1-0):同地区のライバル対決は大荒れ。なんとマニングがインターセプト3本放って、それ以外にもファンブルスト2回、パントのマフ1回でターンオーバー6回。「ターンオーバー5本にパントのマフのおまけもついた試合で勝てるわけがない。本当に、本当にがっかりしたし恥ずかしい」とはコフリンさんの弁。その割には点差開いてないのでカウボーイズもちょっとだらしないというかマニングが頑張ったと見るべきか(タッチダウンパスも4本)。450 ヤード投げたらしい。ロモは前半終了間際にあばらの辺りをヒットされて下がったけどハーフタイム明けには戻ってきたとのこと。スタッツは 36/49-263yds-2TD-1INT だからかなりショートパスが多く、今年はスタイルを変えてきたのかも知れない。
HOU(1-0) 31-28 SD (0-1)チャージャーズ、3Q 途中で 21 点リードしてたのに逆転負け。昨年の Week 6 の悪夢(あのペイトン・マニングに前半 24-0 からひっくりかえされた試合ね)が甦りますなあ。リヴァーズは 195 ヤードながらタッチダウンパス4本決めたらしいのでかなり効率のいい攻撃をしたとは言えるかも。ただランが全然出てなくて、リードを守りきれなかったのもそれが影響はしていそう。テキサンズは後半持ち前の守備で流れを変えた。4Q には 17 点挙げていて、攻撃陣も流石の勝負強さ。