ワークライフバランスって言葉を考えた人すごいと思う。
最初何気なく聞いてた言葉だったんだけど、よく考えてみると少し妙な物言いで、だってそのバランスがライフに寄り過ぎてる奴殆ど見たことない。仮に居たとしても、この言葉がそういう人にもっと働けって伝えるための言葉ではないことは明らかだ。正しい意味が「ライフを大切にしろ」であることは疑う余地がない。にもかかわらず、「仕事と人生の均衡をとりなさい」という言葉が使われている。
日本では、働きすぎるな、家族を大事にしろ、自分の時間を持て、そんなことは腐るほど言われていて、実質的に言葉としての力を失ってしまっている。にもかかわらず状況は変わっていなくて、それは訴え続けられなければならない（残念ながら）。そこで使われる言い回しとして「いやもちろん仕事も大事だけどね」というニュアンスが最初から入っている言葉を選んだのは中々すごいなと思うのだ。
もちろん言葉そのものの意味としては「ライフを大切にしろ」よりは弱い。だけど、そのゆえにむしろ平均的な日本人には届きやすい言葉になっているんじゃないかと思う。それを意図してこの言葉が作られたとしたら相当センスがいい。それでもまあ、状況が改善されるとはあまり思えないのだけど。
