黄昏通信社跡地処分推進室

黄昏通信社の跡地処分を推進しています

NFL 2013 -- Week 4, part 1

もう四分の一。

San Francisco 49ers (2-2) @ Saint Louis Rams (1-3)

サーズデイナイトは NFC 西地区の同地区対決。おれ3年目にしてようやく全チームのディヴィジョン把握しつつあるよ。(←「把握した」じゃない辺りがポイント)
ラムズは昨季 7-8-1 とぎりぎり勝ち越しを逃しているのだが、地区内成績では 4-1-1 と無類の強さを見せた。スーパーボウルにまで進んだフォーティナイナーズ相手にも2試合ともオーヴァータイムにもつれこむ熱戦を演じた末に 1-0-1 と勝ち越し、少なくとも苦手の意識はない筈だ。
先行したのもラムズ。ザーラインの 40 ヤードのフィールドゴールは右に切れて行きポールに当たり、そのままほとんど反対側のポールに向かうようにゴールを通過する。苦笑いのザーライン。
フォーティナイナーズは序盤キャパニックのパスが決まらず苦戦するが、アンクワン・ボールディンのマッチアップがフィネガンに変わった途端に2本続けてパスが通ってタッチダウンになったあたりから風向きが変わり始める。2Q 終了間際には 3rd&1 でゴアのランが最初ファーストダウンの判定になるもチャレンジでくつがえり 4th&inches に。ところがフォーティナイナーズはそれをギャンブル、もう一度ボールを持ったゴアがスクリメージラインを抜けてディフェンスをひとり交わすと、あとは無人の野を走ってタッチダウン。これで 14-3 となって、時間帯も悪くラムズは意気消沈してしまう。
後半尻上がりに調子を上げるキャパニックに対して、ランプレイが全く出ない上にキャッチアップの展開となって無理にパスを投じて通らず、レシーバーを探しすぎてはサックされ、と袋小路に陥ってしまったブラッドフォードは 4Q に点差が開いてからタッチダウンを1本返すのが精一杯。ゴアがこれまで3試合の鬱憤を晴らすかのように 153 ヤード走ったフォーティナイナーズが 35-11 で快勝した。
ここ2試合迷いがあったフォーティナイナーズが開き直ったようにゴアを使ってゲインを重ね、序盤は不調だったキャパニックもそれに引っ張られるように数字を上げた。勝ったことも大きいしなんとなく進むべき方向が見えたように思われるのも喜ばしい。対照的にラムズは試合を重ねるごとに負け方が悪くなっていて、ちょっとどうしたものかなというところ。特に RB スティーヴ・ジャクソンを放出してしまったのは攻撃の幅を狭めているように思われる。

Philadelphia Eagles (1-3) @ Denver Broncos (4-0)

イーグルズのアップテンポ・オフェンスはどこへ行ってしまったのか。
前半はまだそれなりの試合ができていた。ブロンコスに早々とタッチダウンを許しはしたが、フィールドゴール2本で差を詰め、6-14 とされてからタッチダウンを返して1点差とした。もう1本タッチダウンを取られたものの、前半最後のブロンコスのドライブで1点もとらせず 13-21 の8点差で折り返した。
しかし後半最初のドライブをペイトン・マニングに面白いように進められてタッチダウンを決められると(パス5本ラン5本の 10 プレイで、パスインコンプリートとランのノーゲインが1本もない)そこでディフェンスがぶっつり切れてしまい、3Q だけでタッチダウンをこれを含めた3本献上して勝負あり。最後はマニングが引っこんで2年目 QB のオズワイラーが出てくる有様で、イーグルズも舐められたものである。結局ブロンコスフランチャイズレコードの 52 点をたたき出して 20-52 で圧勝。危なげなく開幕4連勝を飾った。
イーグルズはオプション攻撃をするでもなく、マッコイを超走らせるでもなく、ヴィックの苦し紛れのランはすぐに捕まり、アップテンポのゆえにあっという間に終わるオフェンスのためにディフェンスも疲弊して失点を重ねた。この攻撃が形になるためにはあるいはまだまだ時間がかかるのかも知れない。解説の河口正史氏もアップテンポオフェンスには懐疑的で、「開幕のレッドスキンズ戦はパスディフェンスがまるで駄目だったので全く参考にならない」と言い切っていた。確かにそれはそうなのかも知れないが、それでもおれはあの試合の前半にはわくわくさせられた。ただ単純に、あのようなものをおれはまた見てみたいのだ。

  • オズワイラー、ちょっと見ただけだけど、第一印象は「足が遅い」! モバイル QB 全盛のご時世に2年目 QB のこの足の遅さは貴重だ。ペイトン・マニング、フィリップ・リヴァーズに次ぐ逸材である。将来が楽しみ。

New England Patriots (4-0) @ Atlanta Falcons (1-3)

敵陣ゴール前 10 ヤードの 4th&7、マット・ライアンの投じたパスはエンドゾーンでアキブ・タリブにカットされ、サイドラインの外に転がっていった。残り時間は 36 秒。ファルコンズの猛追はここで止まり、ペイトリオッツの勝利がこの瞬間に確定した。30-23。
ファルコンズもいいドライブは多かったがレッドゾーンでの詰めが甘く、この日はタッチダウン率が 1/6。あとの5回は上のを含めてギャンブル失敗が2回とフィールドゴールが3回という内訳だった。前半は 10-10 で折り返したものの後半は最大で 30-13 と 17 点差をつけられて、そこから反撃するも及ばなかった。残り5分を切ってからタッチダウンオンサイドキックに成功→フィールドゴールオンサイドキックに失敗→ブレイディのファンブルで攻撃権獲得→ライアンが 49 ヤードのロングパスを決めて一気にレッドゾーンへ、の展開は見応えがあったのだがいかんせんそれまでに離され過ぎていた。
一方ペイトリオッツはブレイディが若いレシーバーたちと早くも合いつつあり、Week 2 のジェッツ戦と比べても攻撃が形になっている印象。RB ブラウントもビッグプレイを見せていたり、これは相当走りそう。少なくともプレイオフまではほぼ行けそうで、どこで負けるかというレベルにあるように思う。

長いので一旦切ります。