黄昏通信社跡地処分推進室

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NFL 2013 -- Week 9, part 1

も、もう半分か!

Cincinatti Bengals (6-3) @ Miami Dolphins (4-4)

ドルフィンズが連敗を4で止めた。
ディフェンスが頑張っての勝利だった。前半はアンディ・ドルトンに仕事をさせず、ばくち気味のインターセプトを決めたりして 3-10 で折り返し。
後半は 3Q がドルフィンズディフェンスにとっては地獄のような時間になる。ベンガルズが時間を使いながら順調に進めたドライブを最後の最後で CB グライムズがインターセプト、90 ヤード以上走り抜いて最後はエンドゾーンで大の字になってしまうリターンタッチダウンタッチダウンからして当然またベンガルズの攻撃になり、これも6分以上使われて今度はタッチダウンもとられてしまう。プレイクロックにして 13 分、時間にすると 50 分近くベンガルズの攻撃は続いた。
4Q になるとドルフィンズはへろへろ。タックルが全然一発で止まらなくなってくる。しまいにはルーキー RB バーナードに 35 ヤード、それもフィールドの右端から左端まで縦横無尽に走られるタッチダウンを決められてしまいとうとう同点。さらにフィールドゴールを決められて逆転されてしまう。
ここでオフェンスが意地を見せた。タネヒルから左サイドライン際のハートラインへのロングパス、両足がついていたかまことにきわどかったが判定はインバウンズ、ツーミニッツに入っているのでチャレンジもされず。なんとかフィールドゴール圏内にたどり着いて、オーヴァータイムになだれこんだ。
最後はあっけない幕切れだった。ベンガルズの2ドライブ目、パントで押し込まれて自陣5ヤードからのサードダウン、ドロップバックしたダルトンにオフェンスラインを割ったキャメロン・ウェイクが襲いかかる。ほとんど避ける間もなくサックされたときには、ボールはエンドラインの真上にあった。セイフティで 20-22 となり、ドルフィンズがかろうじて競り勝った。

  • バーナードの 35 ヤードラン、映像からの推定走行距離は 100 ヤード越してるらしい。グライムズはこの1回のランでバーナードに2回タックルして2回ともかわされるという離れ業を演じた。そんなことあるんだな。

New Orleans Saints (6-2) @ New York Jets (5-4)

ジェッツがセインツを破って再び勝ち越しを1にした。これで今季ジェッツは勝負勝負勝負勝負勝で 5-4 ということになったが、このような記録は 2005 年シーズンにペイトリオッツが記録して以来とのこと。
ジェッツが 1Q〜2Q に苦労してフィールドゴールを2本決める間にセインツは軽々とタッチダウンを2本取る。こりゃやっぱりセインツペースかと思ったところでジェッツが急に目覚め、インターセプトを挟んでタッチダウンを2本取って逆転してしまう。セインツはここから攻め手を欠き、後半はフィールドゴール2本しか得点できなかった。ジェッツも同じく6点だったが前半リードしていた分逃げ切り勝ち。
ブリーズは 30/51-382yds-2TD-2INT ということで成功率がやや低い上に得点に結びつくインターセプトもあった。逆にスミスは 8/19-115yds-0TD-0INT で負け試合のスタッツのよう。RB アイボリーが古巣相手に 18att-139yds と大暴れした。

Baltimore Ravens (3-5) @ Cleveland Browns (4-5)

AFC 北の同地区対決。スーパーボウルチャンピオンのレイヴンズは案の定戦力不足に苦しみ、ブラウンズは昨年採ったばかりのエースランナーをまさかの放出、救世主たる QB が現れたかと思ったら2週間後に怪我で離脱とばたばたしているシーズン。レイヴンズは過去5シーズン、つまりフラッコが入団して以来ブラウンズには一度も負けておらず、今年も最初の対戦では勝っていて 11 連勝中とのことだ。
ブラウンズの先発はジャーニーマン、ジェイソン・キャンベル。ホイヤーがシーズン絶望、2年目のウィーデンがぴりっとしないという状況で先週から先発を任されている。その先週もスタッツは中々よかったのだが、この日も冷静な立ち回りが目立った。わけても 4th ダウンギャンブル2回のパスは素晴らしく、1回目は敵陣残り1ヤードでラッシュを受けて下がりながらサイドライン近くのデイヴォン・ベスへのパス。ベスもこれをよく取ってタッチダウンしてブラウンズが先制した。もう1回は3点リードでの 4Q 残り3分、敵陣 43 ヤードの 4th&1 で、完全にプレイは崩れて左へ流れながら、またしても一瞬空いたベスへ矢のようなパス。これでドライブはつながり、残り3分を殆ど全部使い切った。ベスは他にも1本タッチダウンレシーブをあげていて、そこでは強烈なカットでディフェンスを抜き去っており、この日は特に活躍が目立った(でも今スタッツ見たらレシーブ3回! これで全部だった)。
ブラウンズはディフェンスも頑張り、フラッコにサックを5回浴びせた。レイヴンズはタッチダウンを2本あげたものの、1本はフラッコ得意のロングパス、もう1本はパントリターンで敵陣からの攻撃だったので、長いドライブをできなかった。
ギャンブル2回に象徴されるように、博打に勝ってやっと6点差、ではある。それでも1試合を通して集中し、何が何でも勝ちに行く姿勢でブラウンズが勝利をもぎとった。未だ負け越しているとはいえ地区内順位は2位に上がった。キャンベルがこの日のパフォーマンスを続けられるならひょっとして、と思わされるようないい試合だった。