黄昏通信社跡地処分推進室

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シロバナタンポポ

シロバナタンポポというのが存在することは小学生の頃から知っていた。多分本で読んだのだと思う。珍しいということと、西日本の方に多いということも本に書いてあったので、見てみたいとは思ったが難しいだろうなとも思っていた。実際ずっと見ないまま過ごしていた。
結婚して今の前の家に引っ越したら、近所の土手に咲いていた。あまりに驚いたので、普段載せない写真までこのブログに載せている*1。携帯のカメラの性能がひどいし逆光だしフェンスの隙間から手を突っ込んでるしの三重苦だが、シロバナタンポポっぽいものであることはわかる。「中央部分は意外なほど黄色い」とあるが、これはこういうものらしく、そもそもシロバナタンポポは発生の初期には黄色の色素を持っているのが分解されて白くなっているのだそうで、ある種の必然であるらしい。この時点では「他にも何株か咲いていた」と書かれているだけだが、翌年には「今年もがんがん咲いていた」という記述になっている。それ以降の年には記述がないが、記憶ではちょっとしたコロニーといえるほど広がっていたと思う。明らかにその何株かから増えたのだ。
それで、もしかするとこの 25 年ほどで分布が広がったりしたのかなと勝手に思っていたのだが、相変わらず他のところでは全然見なかった。そして3年前に今のところに引っ越してきたら、普段の行動範囲にはシロバナタンポポは全く無くなってしまった。


ところが先日、娘を連れて近所の緑道をちょっと遠くまで歩いて行ったところ、シロバナタンポポが咲いていた。当たり前のように車止めの足下の小さな土の部分から生えていて、二輪だけ白い花をつけていた。上記の経験から周りを見回してみたのだけど、その株以外には無いようだった。とはいえタンポポは基本的に根を深々と地中に伸ばすタフな多年草だ。そう簡単に死にはしないだろうし、そのうちに周りに株を増やすかも知れない。いやそれどころか種子を採取してきてその辺にばらまけば家の直近でシロバナタンポポが見られるかも知れない……と思ったのだが、考えてみると場所を正確には憶えていない。そして、綿毛になったシロバナタンポポを見分けることは、おれには到底できそうにない。
それでも歩いていける範囲にあることは間違いなくて、それは個人的には喜ばしいことだ。来年も忘れずに見に行こう。

*1:正確には初出時は移転前のアカウント。