黄昏通信社跡地処分推進室

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さしわたしひとひろの空中線

もう結構前なのだけど、ある日電車で出かけた帰りに最寄り駅で降りたところ、息子がホームから反対側のホームの先を見て「みて! おおきなあんてな」と教えてくれた。線路のすぐ側に建っているその建物の屋上には、確かにちょっとはっとするほど大きなアンテナが立っていた。今までもずっとあったはずなのに、意識したのは初めてだった。正確な構造は覚えていないが、支柱が棒を水平に支え、その棒と直角に同じ長さぐらいの横棒が 7、8 本、いずれも横棒の中点で交差している。真上から見れば「王」という字の横棒を増やしたみたいな形をしている筈だ。
駅から出て、帰り方向がたまたまそちらなので、どんな用途の建物にあんなにごついアンテナがついていたのだろうと思って下から見上げてみたところ、どうも病院のようだった。なるほど病院というのは緊急時用に無線があるものなのかも知れない。しかしあんな巨大なアンテナがどこの病院にもあったという記憶は全然ない。ホームからでは遠かったし下からはあまり見えなかったが、縦横ともに2メートルぐらいあったんじゃないだろうか。もちろん、必要なものではないのだとすれば、ますますなんのためのものなのかわからないのだけど。