黄昏通信社跡地処分推進室

黄昏通信社の跡地処分を推進しています

まくらぎ

世田谷線は未だに枕木に結構木材を使っていて、それもレールの継ぎ目だけでなくそれ以外のところでも木を使っている。僕の小さい頃はまだコンクリートの枕木に充分な強度がなくて、レールの継ぎ目部分だけは木の枕木を使うという運用が広く見られたのだけど、最近はすっかりそんなこともなくなったと思っていたところへ全面的に木だったからこれには結構びっくりした。


ところがよく見ているとコンクリートのところもあって、そういうところはだいたい1メートルから数十メートルぐらいにわたって連続してコンクリートの枕木が並んでいる。そしてそういうところは必ずバラストが真新しい。


想像するに、ある時期以降路盤や枕木を更新した部分についてはコンクリートの枕木を使っているのだろう。あまり長い年数見ていないのでなんとも言えないが、それほど計画的に更新されているとは思えず(たとえば片方の端から連続して更新されているというようなことはない)、必要が生じたらそのたびに必要な部分だけ更新していると見え、全体的に灰白色と茶色のパッチワークになっている。


この状態がいつまで続くかはわからないが、付加逆的な進行であることは確かだし、ある水準を超えたら流石に残っているところを全部更新する方針になりそうな気もする。もしかすると全国的に見ればそれほど珍しくもない形態なのかも知れないが、都内ではそれなりに貴重な状況ではあると思われるので、世田谷線に乗る機会がある人はちょっとだけ気にしてみると面白いと思う。殆どの人はそんな機会ないと思うけど。