最後はブラウンズ(なぜ)。
Cleveland Browns -- AFC North (Last Season: 4th)
Team | W | L | T | Pct | PF | PA | Net Pts | TD | Home | Road | Div | Pct | Conf | Pct | Non-Conf | Streak | Last 5 |
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Cleveland Browns | 4 | 12 | 0 | .250 | 308 | 406 | -98 | 35 | 3-5 | 1-7 | 2-4 | .333 | 3-9 | .250 | 1-3 | 7L | 0-5 |
昨季も終わってみれば通常営業だったブラウンズだが、シーズン序盤には希望の光が射したことを忘れてはいけない。今年7年目のクオーターバック、ブライアン・ホイヤーだ。Week 3 からウィーデンに代わって登場したオハイオ州出身のホイヤーはいきなり2連勝を飾り、地元ファンの喝采を浴びた。しかし Week 5 の試合中に ACL を断裂して退場、そのままシーズンアウトとなった。ブラウンズはその試合には勝ったものの、残り 11 試合を実に 1-10 の成績で終えてディヴィジョンの指定席に収まった。
ウィーデンを流石に諦めたブラウンズは今年のドラフトで昨年のハイズマントロフィー受賞者ジョニー・フットボールこと QB ジョニー・マンゼルを指名。しかしフィールド外でたびたび話題になる一方でいきなり先発を勝ち取るほどのパフォーマンスは見せられず、ペティーン HC は早い段階で開幕戦の先発 QB はホイヤーにすると宣言した。ところがホイヤーもぴりっとせず、プレシーズンが終わったところで「やっぱ QB 未定ね」みたいな話が出る始末。これ絶対だめなパターンや……。
WR 陣も落球の多いグレッグ・リトルと素行に問題のあるデイヴォン・ベスを次々に切って再編を図ったが、肝心要の大エース、ジョシュ・ゴードン(昨季レシービングヤードリーグ1位)が薬物規程違反でまる1年間の出場停止。「てめーじゃあなんで処分決定まで何ヶ月も引っ張ったんだ」と抗議はしてみたもののそれで処分が変わるわけでもなく。カウボーイズからマイルズ・オースティン、ライオンズからネイト・バールソンとヴェテランを引っ張ってきてはみたもののバールソンも既にカットされている有様でありさんざんもいいところだ。どうするんだろうねほんと。
RB はテキサンズからベン・テイトが加入した。昨季途中でトレント・リチャードソンをあっさり切った時は正気かと思ったが、移籍先のコルツでも泣かず飛ばずなので見限った判断自体は正しかったのかも知れない(まあじゃあなんでドラフトしたって話になるけど)。テイトの負担はかなり大きくなることだろうが、まだ若くて 1000yds ラッシュの実績もあり、なかなか面白い選手を引っぱってきたと思う。
このチームに希望があるとすればディフェンスがいいことで、昨季の守備成績は喪失ヤードであればリーグ9位だった。ただその割には失点が多いのが課題で(総失点だと 23 位まで下がる)、そこはターンオーバーや自陣での守備などを改善する必要があるのだろう。LB クルーガーや CB ヘイデンなど、駒はそれなりに揃っているので、あとはきちんと機能してくれればというところだ。
スペシャルチームも正直頼れる面子とは言いがたい。特に K ビリー・カンディフはもともと突出した実績があるわけでもなく、昨季の数字も満足できるものではなかった。年齢的にも衰えが来ているのかも知れず、開幕前に他球団からまだやれそうな K が放出されることがあれば契約を検討してもよさそうだ。
現状のブラウンズが AFC 北地区でプレイオフに進むのは限りなく難しい。そこは認めなければなるまい。それでも、まるっきり相手にされないようなチームではなくなりつつあると思う。色々うまくめぐれば 6-10 ぐらいは目指せるのではないだろうか。その過程でマンゼルがどこまで役割を果たせるのか、あるいはホイヤーが意地を見せるのか、そこら辺に注目して見ていきたい。