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NFL 2014 -- Week 4

今週から BYE があります。今年はしょっぱなから多めでベンガルズ(3-0)、ブラウンズ(1-2)、ブロンコス(2-1)、カーディナルス(3-0)、シーホークス(2-1)、ラムズ(1-2)。
カーディナルズは勢いあったんで休みたくないけどパーマー怪我してるからありがたくもある、みたいな微妙な状況。ブラウンズはホイヤーが先週の負けでへこんでたから休みでよかった。

New York Giants (2-2) @ Washington Redskins (1-3)

サーズデイナイトフットボールNFC 東の同地区対決。
先週あれだけいいゲームをしたカーク・カズンズはどこへ行ってしまったのか、この日のパフォーマンスはプアの一言だった。19/33-257yds-1TD-4INT に加えてファンブルロスト1回というスタッツで、後半の3インターセプトなんてほとんど立て続けだったから「なにを投げてもインターセプトされる」みたいな心境だっただろう。
一方イーライ・マニングは今週も好調を維持していて、インターセプトのおかげでショートフィールドが多かったにも関わらず 300 ヤード投げた。28/39-300yds-4TD-1INT。また珍しくランでタッチダウンを記録していて、1ヤードからのスクランブルだったのだけど、ラッシングタッチダウンは3年ぶりとのこと。WR クルーズには「ユニコーンと同じぐらい珍しい」とか言われたみたいだが、そうだとするとペイトン・マニングのラッシングタッチダウンユニコーンの2倍珍しいみたいなことになっちゃってよくない。
まあこういう試合もあるとしか言いようがない。後半の頭ぐらいまでの感じだとまともなら結構いい勝負になりそうで、少なくともここまで大差がつくような実力差ではない。星勘定的にはすでにちょっと離されたレッドスキンズだが、まだ諦めるには早い。

  • 4Q のマニングのタッチダウンのあと、エクストラポイントのキックの時にレッドスキンズニュートラルゾーンインフラクションの反則があった。プレイが止まるものでもなくボールは蹴られて入ったのだが、ハーフディスタンスでやり直しになっていた。なんでディクラインしないんだ? と思って調べてみたけどニュートラルゾーンインフラクションはボールデッドファウルだった。なんかオフサイドみたいな心算でいた。
    • この辺の反則の違いは微妙かつややこしい。ここがよくまとまっている。→

2ちゃんねるアメフト実況用語集&AA:エンクローチメント、フォルススタート、オフサイド、ニュートラルゾーンインフラクション
最終スコア:NYG 45-14 WAS

Green Bay Packers (2-2) @ Chicago Bears (2-2)

こちらは NFC 北の同地区対決。
ベアーズは最初のドライブから調子よく、フォーテイのランを中心に小刻みに前進し、最後はマーシャルへの6ヤードのパスが通ってタッチダウン。15 プレイで 8:30 かかったのに対し、パッカーズはその返しのドライブでルーキー TE リチャード・ロジャーズへの 43 ヤードのパスを含めてわずか6プレイ、2:22 でタッチダウンを返す。次のドライブはベアーズは1ヤード地点まで進みながら決め切れずフィールドゴールパッカーズは返しのドライブを WR ネルソンへのタッチダウンパスで締めくくって 14-10 と逆転する。さらにタッチダウンを1本ずつ取り合って 21-17 となり残り 1:03、ベアーズはタイムアウト3つを残したまま 20 ヤード地点からドライブ開始。カトラーはうまくパスを通して前進するが、サイドラインを使わなかったため9ヤード地点の残り 0:14 でタイムアウトを使い切ってしまう。2nd&Goal からカトラーのパスは TE ベネットへ。ベネットは残り半ヤードぐらいの位置でレシーブした瞬間にヒットを受ける。身体をよじりながらボールをゴールラインに乗せようとするが、わずかに届いていないという判定でダウン、オフィシャルレビューでも覆らずそのまま前半終了となった。これがこの試合初めて点が入らなかったドライブとなった。
後半最初のドライブをパッカーズフィールドゴールで終え、ベアーズは返しのドライブで敵陣 24 ヤードまで攻め込むも、カトラーからモーガンへのパスがインターセプトされてしまう。リターンだけで 40 ヤード戻されてしまい、続くドライブではパッカーズがあっさりタッチダウンをあげた。これで 31-17。今度こそ反撃したいベアーズだったが、敵陣に入ったところでカトラーがまたしてもインターセプト、しかもまたリターンで 62 ヤード戻されてしまう。パッカーズはあと 11 ヤードをあっさり進みきってタッチダウン、得点は 38-17 と 21 点差に広がった。このあとはベアーズは意気消沈気味、逆にパッカーズは流し気味になって 4Q では得点が入らず、そのまま試合終了。
おたがい攻撃力が持ち味のチームで、特に前半は一歩も引かずに点を取りあって中々面白かったが、2Q 最後のプレイがあやとなって、3Q 頭のインターセプトで概ね勝負が決してしまった感があった。ネットヤードは 358-496 と圧倒的にベアーズが上回っていて、2Q 最後とふたつのインターセプトがはっきり得点差に結びついてしまったことがわかる。NFL 最古のライバル対決は、これでパッカーズがソルジャーフィールドで5連勝、ということになったそうだ。


最終スコア:GB 38-17 CHI

Carolina Panthers (2-2) @ Baltimore Ravens (3-1)

この試合はまともに見る時間とれず。レイヴンズが WR スティーヴ・スミスの古巣相手の大活躍で快勝。フラッコがわりと図々しいロングパスをばんばん通して、パンサーズの堅いディフェンスから 38 点もぎとった。パンサーズはオフェンスもディフェンスも冴えず、前半で 7-21 と離されてしまうと、後半最初のドライブを止めておきながら 4th&3 かなにかでイリーガルサブスティテューションで労せずして 1st ダウンを与えてしまい、結局それをタッチダウンに結びつけられてしまった。意外なほどの大差となった。


最終スコア:CAR 10-38 BAL

Philadelphia Eagles (3-1) @ San Francisco 49ers (2-2)

これもまともに見てません。えーと、イーグルズはオフェンスでは0点で、エンドゾーン内でのパントをブロックしてタッチダウンにしたのが1本、ジェンキンズのインターセプトリターンタッチダウンが1本、スプロールズのパントリターンタッチダウンが1本、で計 21 点。49ersタッチダウンになかなか辿り着けなかったが、FG を含めて全クオーターで得点を重ね、最終的には 26 点。最後はイーグルズ、時間切れ直前のドライブで敵エンドゾーン1ヤードまで迫ったが、フォールズがパスを決めることができなかった。フォールズは 21/43 と 50% 切り、タッチダウンなし、インターセプト2回だったのでかなり悪い。先週めちゃめちゃヒットされたのが影響していなければいいのだけど。フォーティナイナーズは新本拠地での嬉しい初勝利となった。


最終スコア:PHI 21-26 SF

New Orleans Saints (1-3) @ Dallas Cowboys (3-1)

先週は 0-21 から逆転勝ちしたダラス・カウボーイズに、先週やっと片目が開いたセインツが挑んだ一戦。
最初のドライブからロモのパスが冴え、3rd ダウンを2回更新しつつ最後は WR ウィリアムズへのパスが通ってタッチダウン、いきなり 0-7 とリードする。お互いパントとなった後、セインツは短いパスを刻んで敵陣レッドゾーン手前まで攻めるがそこで止まり、FG を狙うも 41 ヤードを K シェイン・グレアムが失敗してしまう。カウボーイズは逆に K ダン・ベイリーが 51 ヤードを決めて 0-10 とリードを広げる。返しのドライブ、2プレイ目でブリーズがミーチェムへ投じたパスは LB カーターにチップされて、跳ね上がったボールをデュラントがインターセプト。敵陣からの攻撃をカウボーイズはわずか2プレイでタッチダウンにつなげて、リードは 0-17 に広がった。セインツはさらに次の攻撃がスリーアンドアウトで、前半は残り 2:34。なんとか止めたいところだったが、ロモにパスをばんばん決められてタッチダウンまで持っていかれてしまう。結局 0-24 と、殆ど試合が決まったような点差になってしまった。
後半セインツも反撃し、フィールドゴール1本とタッチダウン2本を挙げるも、一方でファンブルスト2回にギャンブル失敗1回(フェイクパント)と攻撃を断ってしまうプレイもあって、結果的にはカウボーイズタッチダウンを2本上乗せすることになり、殆ど得点差は縮まらなかった。17-38 でカウボーイズの勝ち。
カウボーイズは相変わらずマレーのランが好調で、この日も 24att-149yds とすさまじい数字。ロモもそれに引っ張られるように 22/29-262yds-3TD-0INT と素晴らしい出来だった。セインツはディフェンスに難があり、NHK-BS の実況でも言っていたがタックルミスがやたら多く、ずるずるとヤードを稼がれてしまった。なにかそこまで力が落ちているとも思われないのに負けがかさんでいて、それがいやな感じ。


最終スコア:NO 17-38 DAL

New England Patriots (2-2) @ Kansas City Chiefs (2-2)

マンデーナイトフットボール
先にペースをつかんだのはチーフスで、アレックス・スミスが持ち味の短いパスを正確に決める。怪我明けのジャマール・チャールズも相変わらずパスにレシーブに大車輪の活躍だったが、チェンジアップに登場する先週 36 キャリーしていた RB ナイル・デイヴィスも絶好調。最後はチャールズのタッチダウンランで 0-7 と先制した。一方ペイトリオッツはブレイディがパスラッシュに苦しみ、パスの精度やレシーバーとのコミュニケーションもやや悪く、前半は攻撃を継続できずにパントを繰り返した。
チーフス2本目のタッチダウンは自陣 14 ヤードから、86 ヤードもの距離をたったの3プレイで稼ぎ出してしまう。デイヴィスがディフェンスラインを完全に突破して独走して 48 ヤード、右サイドの TE ケルシーへのショートパスがランアフターキャッチで伸びて 33 ヤード、最後はやっぱりジャマール・チャールズへの短いパスで5ヤード進んでタッチダウン。見ていて実に気味のいいドライブだった。チーフスは前半終了間際に相手の反則を絡めてフィールドゴールを1本追加し、0-17 として折り返す。
後半もブレイディはパスラッシュを浴びて、ジャスティン・ヒューストンとタンバ・ハリに立て続けにファンブルさせられる。1回目は辛うじて味方がリカバーしたが、2回目は自陣の深いところでハリ本人にリカバーされてしまい返しのドライブをタッチダウンにされる。これで 0-24 となって、ほぼ勝負あった。このあとブレイディはなんとか1本タッチダウンパスを決めたが、インターセプト2本、それもいずれも誰に投げたのと言いたくなるようなひどいパスで(2本目はリターンタッチダウンにされた)、試合終了を待たずにベンチに下げられた。後を継いだルーキー QB ガロポロがタッチダウンドライブを作って、ペイトリオッツの今日のいいニュースはそれぐらい。
まあまだ2勝2敗だし騒ぐような状況ではないのだけど、レシーバー不足は深刻だ。昨年ブレイディが育てていたドブソンやソンプキンズはどこへ行ってしまったのだろう? アメンドーラは確かに試合に出ているのを目にしたのにレシーブのところに名前が出ていないわけだが? 勝ったとはいえタッチダウンひとつだった先週、なすすべもなくやられた今週と、確かに不吉な空気は漂っているように思える。
チーフスは最後まで手を緩めず攻め続け、17-41 で快勝した。スタジアムのクラウドノイズでは前年にシーホークスがホームのセンチュリーリンクフィールドで記録した音量を上回ってビール屋の本*1の記録を更新し、試合ではトム・ブレイディをぼこぼこにした。翌日には MLBカンザスシティ・ロイヤルズが 29 年ぶりのプレイオフで劇的な逆転勝利を挙げ、お祭り騒ぎになっていることだろう。早くも秋風が、とか失礼なことを書いたが、こんな試合ができるのなら、まだまだ AFC 西地区を面白くしてくれそうだ。


最終スコア:NE 17-41 KC

Other games:やはり沈むタイタン/好調ライオンズ/テキサンズ昨年超える/もうグレノンでいいのでは/カーまたしても勝てず/リヴァーズ調子に乗る/ブリッジウォーター初先発初勝利

TEN(1-3) 17-41 IND(2-2)タイタンズはロッカーが手首を怪我して出られず。「ジェイク・ロッカーはこの日曜日おなじみのポジションに戻ることになるかも知れない――すなわち、サイドラインに。」とか公式にまで書かれる始末で気の毒っちゃ気の毒だけどしょうがないといえばしょうがない。で、チャーリー・ホワイトハーストがキャリア9年目にして5回目のスターター、12/23-177yds-1TD-1INT と凡庸なスタッツだったけどまあこんなもんだろうし仕方ない。ともあれタイタンズがいつものパターンで沈み始めたのは確かなようだ。コルツはラックがタッチダウンパス4本決めたりしてやりたい放題で星を五分に戻した。しかしトレント・リチャードソン、20att-47yds はしょっぱいなあ。
DET(3-1) 24-17 NYJ(1-3):う、なんか、ライオンズ、乗ってきたな。カルヴィン・ジョンソンが足首を傷めてわずかレシーブ2回 12 ヤードという成績だったが、スタフォードは 24/34-293yds-2TD-0INT とかなりのスタッツで、ラッシングタッチダウンも1回記録した。ジェッツはジーノ・スミスが 17/33-209yds、インターセプト1回、ファンブルロスト1回といつも通りでスコアを伸ばせず。今年 week 1 の試合見て結構いいかなと思ったけどこれ去年より駄目かもな。
BUF(2-2) 17-23 HOU(3-1)テキサンズが逆転勝ちで 3-1 とし、早くも昨季の勝ち星を上回った。両チームとも QB がぴりっとせず、J.J.ワットがインターセプトリターンタッチダウンを挙げた分テキサンズが上回った、と言ってもあながち大きく間違ってはいなさそう。特に E.J.マニュエルは 21/44 と5割を切る悲惨さで、インターセプト2本、うち1本が致命傷となった。テキサンズも怪我明けの RB フォスターが全力では使えず 8att-6yds とかで、ラッシングリーダーが 14 ヤードのフィッツパトリックという始末。まあ凡庸な試合だったとまとめてしまってもいいのかも知れない。/ビルズはマニュエルを諦めるらしい。代わりに次週から投げるのは、なんとあのカイル・オートン。/C.J.スピラーは 15att-60yds。それなりの仕事だけど、“ひとり気を吐いた”というほどでもない、微妙な数字。
TB(1-3) 27-24 PIT(2-2):おっと、バッカニアーズ、ここで初勝利。先週アトランタ・ファルコンズにぼっこぼこにされた試合でマカウンが怪我して途中からはグレノンが投げてたんだけど、今週も間に合わなくてまたグレノンが投げて、21/42-301yds-2TD-1INT と荒っぽいながらもとにかくボールは進めたっていう感じだったみたい。スティーラーズロスリスバーガーのスタッツとかほんと素晴らしいんだけど、反則が 13 回で罰退 135 ヤードとかだったらしく、こういう接戦だと致命的。まあそんなに気にしなくてもいい負けだとは思う。
MIA(2-2) 38-14 OAK(0-4):今年のロンドン巡業第1戦(全3戦あるらしい)はこのカード。案外面白いかもとか思ったけどそんなことはなかった。レイダーズはオフェンスもディフェンスも不甲斐なさすぎる。新人 QB を全く助けられていない。そしてその新人は 3Q 途中で足を傷めてフィールドをあとにした。足首上部と MCL の捻挫とのことで、明記はされていないが長引きそう。後を継いだのは2年目のマグロインで、こちらもインターセプト2本と安定感を欠いた。/ドルフィンズは背水の陣のタネヒルが活躍。23/31-278yds と堅実な数字で勝利につなげた。とりあえず来週は先発できそうだ。
JAX(0-4) 14-33 SD(3-1)チャージャーズが3連勝。シーホークスに勝って以来調子に乗っているフィリップ・リヴァーズがその調子のままに 29/39-377yds-3TD-0INT と文句のつけようのないスタッツ。マシューズとウッドヘッドの相次ぐ故障でランが全く出てないけど関係ないと言わんばかり。ジャガーズは新人 QB ボートルズが初先発。インターセプトを2本喰らったものの 29/37 と高い成功率を残した。前半は 14-17 と差のない勝負をしているし、最終的な点差ほどひどい試合でもなさそう。
ATL(2-2) 28-41 MIN(2-2)ヴァイキングズ大勝利!! ルーキー QB、テディ・ブリッジウォーターが初先発でいきなり 300 ヤード超えのパッシングヤードを記録。ファルコンズとの点の取り合いを堂々と制した。ディフェンスもファルコンズにパントを5回蹴らせ、インターセプトを2本奪った。ルーキー RB のマッキノンも 18att-135yds と凄まじい数字をたたきだした。難敵相手の勝利は嬉しいものだ。ファルコンズは守備が崩壊したっぽいが、なにが起きたのかはよくわからない。少なくとも、マッキノンとアシアタのふたりに合計 213 ヤード走られているのはいくらなんでもひどい。ライアンはインターセプト2本なんだけど、どちらも 4Q 最後に2ポゼッション差ついてからのものなので、カウントしなくてよいと思う。

  • ブリッジウォーターは 19/30-317yds-0TD-0INT。スタッツ上タッチダウンはないがそれは問題にならない。ランでは 5att-27yds でタッチダウンも1本。ただし 4Q 半ばにスクランブルしたときにタックラーふたりに挟まれる格好になって足首を傷めフィールドをあとにした。リリーフはもちろんクリスチャン・ポンダーだったのだが、10 回スナップを受けたもののすべてランプレイをコールされてパスは一本も無し。まあ時間使い切れば勝ちな状況だったとはいえ寂しい。1本ぐらい投げさせてくれてもいいのにねえ。

*1:通称「ギネス・ブック」