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NFL 2014 -- Week 9

今週の BYE はちょうど真中の週でもあってか多め。ビルズ(5-3)、タイタンズ(2-6)、ベアーズ(3-5)、ライオンズ(6-2)、パッカーズ(5-3)、ファルコンズ(2-6)。ビルズが調子いいですなあ。今年オードリーの春日が番組で応援してるのが何故かビルズで、「えらい渋い(そして分が悪い)とこ行ったなあ」と思ってたら珍しく好調で中々面白いもんである。

New Orleans Saints (4-4) @ Carolina Panthers (3-5-1)

サーズデイナイトは NFC 南地区の首位攻防戦。
セインツは序盤もたつき、最初のドライブではレッドゾーンまで行ってからインターセプト。次のドライブでもフィールド中央付近でブリーズがファンブルロスト。しかしディフェンスが踏ん張ってどちらも返しのドライブをパントに追い込み、無失点で切り抜ける。
前半残り 2:44 にセインツがようやく先制。パンサーズの自陣ゴール前のプレイでニュートンからファンブルを誘発し、返しの攻撃でイングラムタッチダウンランを挙げた。で、ここからのセインツがすごかった。返しのパンサーズのドライブをスリーアンドアウトに切ってとると、残り 1:49 タイムアウト無しで自陣の 15 ヤード地点からの攻撃。これをブリーズがパス、パス、パスで次々に前進し、ついにはパンサーズ DB ケイソンのパスインターフィアランスで1ヤード地点へ。残り6秒、ひとつ間違えれば元も子もなくす状況だがもちろんプレイコールはパス。これをグレアムにヒットして 14-0 で折り返した。
パンサーズは後半最初のドライブをよく進め、最後敵陣 10 ヤード地点からの 3rd&10 でニュートンスクランブル。左隅のパイロンへ5ヤードくらいのダイブを決めてタッチダウンを返し、14-7 とする。
だがブリーズも譲らず、返しのドライブをふたたびタッチダウンまで持っていく。最後はゴール前 4th&1 だったがブリーズが自らダイブして腕を伸ばし、エンドゾーンにボールだけ届かせるタッチダウン。運動能力の高さをあらためて見せるタッチダウンだった。これで 21-7 となって、この後パンサーズはフィールドゴールを1本返すにとどまり、対するセインツは 4Q にタッチダウンを追加して止めを刺した。


最終スコア:NO 28-10 CAR

Philadelphia Eagles (6-2) @ Houston Texans (4-5)

カンファレンスをまたぐ、4年に一度の対戦。
イーグルズがフォールズのロングパスでタッチダウンを挙げ先制するが、1Q のうちに今度は長いパスを CB バウイーにインターセプトされ、51 ヤードのリターンタッチダウンを許して 7-7 となる。そして 1Q の最後、フォールズはサックを受けて左肩を強打し、そのまま退場となった。
後を受けたのはバックアップのマーク・サンチェス。サンチェスは代わりばなのドライブを6プレイでタッチダウンにつなげる鮮やかな再出場を飾ったが、次の攻撃ではインターセプトを喫する微妙な安定感の無さ。テキサンズはなぜかフォスターへのロングパスで同点に追いつき、前半終了間際にはイーグルズが FG を決めて 17-14 で折り返した。
後半もサンチェスはタッチダウンを1本とインターセプトを1本記録し、15/22-202yds-2TD-2INT となかなかにコメントしづらいスタッツになったが 4Q に 24-21 から長いドライブの末タッチダウンまで持っていったのはよかったと思う(最後のパスはインコンプリートのような気はしたけど)。
テキサンズインターセプトファンブル→リカバーという幸運なプレイもあって一時は3点差に詰め寄って粘ったが、3Q にあった 70 ヤードをたった4回のランで走りきられてしまった淡白な守備が最後まで響き、後半は一度も追いつくことができなかった。オフェンスもディフェンスも悪くないんだけど一歩足りないという感じで、今季はこのまま最後まで5割前後をうろうろすることになるかも知れない。
イーグルズはばたばたしながらも 6-2 でシーズン前半を折り返したが、フォールズは鎖骨を骨折していて 6-8 週間は戻れないとのこと。つまりレギュラーシーズンはほぼ絶望で、その間サンチェスで行かなければならないと考えると今日の試合の出来を見る限りではなかなかどきどきする。面白くなりそうだとも言えるけど。


最終スコア:PHI 31-21 HOU

Oakland Raiders (0-8) @ Seattle Seahawks (5-3)

珍しくこれ誰が観るんだろうというようなカード(@GAORA)。
レイダーズはフィールドゴールで 3-0 と先制こそしたもののその後前半の間は沈黙、1Q 終わりから 2Q 始めにかけてカーが2本続けてインターセプトを喫し、いずれもタッチダウンに結びつけられてしまうなどして 3-24 で前半を終える。
しかしレイダーズは諦めない。後半最初のシーホークスの攻撃をパントに追い込むと、スペシャルチームがそのパントをブロック、リターンタッチダウンを挙げて反撃を開始。同じく 3Q にはシーホークス P ライアンのミスパントに PR キャリーの好リターンが重なって敵陣 30 ヤード地点からの攻撃を得ると、これをカーがタッチダウンまで運んで 17-24 と1ポゼッション差まで詰める。
このあとシーホークスが FG を2本決めて、17-30 となって残り 4:14、レイダーズは自陣 36 ヤードの好位置からの攻撃を得る。ここでタッチダウンできなければ流石に終わってしまう状況だが、カーは短いパスをよく通してじりじり前進する。最後のタイムアウトも使いきって残り2分、あと1ヤードの 2nd&1 でレイダーズはノーバックから右のリースへのパスプレイをコール。あわやインターセプトとなるがインコンプリート。3rd&1 で今度は1バック。オフェンスラインが全力で右へシフト、カーはジョーンズ-ドリューへハンドオフ、と見せかけて左へロールアウト! これ以上はないプレイアクションが完璧に決まって、TE リヴェラへタッチダウンパスが通った。このプレイアクションはほんとに素晴らしかった。これで 24-30。
押せ押せのレイダーズはもちろんオンサイドキックを選択、ジャニカウスキーの蹴ったボールはワンバウンドでいい具合に上がってちょうど 10 ヤードライン辺りにふわっと落ちてくる。これをシーホークスのヘルフェットが手に入れながら後ろに落とし、両チームの選手が殺到する。だが、リカバーしたのはシーホークス WR ジャメイン・カースだった。
シーホークスにしてみれば冷や冷やものの勝利で、これでやっと 5-3 ということも合わせてシーズン前の下馬評とはほど遠い有様だが、それでも勝っているのが強さなのかも知れない。
レイダーズはアップセットのチャンスを逃したが、ディフェンスが粘り強く、ハートがあってなかなかいいチームだ。きっと初勝利も近いだろう(こないだも書いたけど)。あとはオフェンスライン辺りが課題ということになるのだろうか。またどこかで見てみたい。


最終スコア:OAK 24-30 SEA

Denver Broncos (6-2) @ New England Patriots (7-2)

ペイトン・マニング対トム・ブレイディ。当代きっての QB 対決はこれでなんと 16 回目。これまでの対戦ではブレイディが 10-5 と大きく勝ち越しているが、今年も両者好調で対戦を迎えた。
というわけで正座して見始めたのだが、残念ながらそこまでいい試合にはならなかった。様子見めいた滑り出しから、ペイトリオッツの FG で先制、すぐにブロンコスヒルマンのタッチダウンランで逆転、ペイトリオッツはもう1本 FG を決めて 7-6――まではよかったが、この次のドライブでマニングが自陣でインターセプトを喫し、返しのドライブでタッチダウン(7-13)。さらに次のドライブでブロンコスはパントに追い込まれ、そのパントの時にコルキットがスナップを取り落とす。慌てずに拾い直して蹴り、飛距離はまともに飛んだのだが、PR エデルマンに実に 84 ヤードのリターンタッチダウンを決められてしまう(7-20)。
ペイトリオッツはレシーバーへのマークを薄くしてでも徹底的なプレッシャーをマニングにかけ、パサーとして機能させないディフェンスを敷く。これが見事にはまって 2Q は殆ど仕事ができず、その間にペイトリオッツがさらにタッチダウンを1本追加した(7-27)。これで前半を終了し、まあ正直半ば決まったかなという状況になってしまった。
昨年は逆の展開からペイトリオッツは逆転してみせたが、そうそう起きることでもなく、後半も得点を重ねたペイトリオッツが危なげなく逃げ切った。後半だけとっても 14-16 でペイトリオッツの得点の方が多かった。半端なのは 4Q にタッチダウンを決めたあとでツーポイントコンヴァージョンに行って失敗したから。これは死体蹴りみたいなプレイ選択で正直よく意味がわからなかった。
マニングは 34/57-438yds-2TD だが 2INT もあってパサーレイティングでは 80 強。ランも RB 3人で 40yds と全く出ず、オフェンスが機能しなかった。ブレイディは 33/53-333yds-4TD-1INT となかなかの出来で、直接対決の星をまたひとつ伸ばした。


最終スコア:DEN 21-43 NE

Baltimore Ravens (5-4) @ Pittsburgh Steelers (6-3)

これは流し見。ロスリスバーガーが前週に続いてやたら調子がよく、6タッチダウンパスを挙げる活躍で、連続する2試合でのタッチダウンパス数を「12」として NFL 記録を更新した。6だったらまあ時々あるんだけど、2試合続けるとなると難しいよね。これでスティーラーズは地区2位に浮上、一方レイヴンズはなんと最下位に。


最終スコア:BAL 23-43 PIT

Indianapolis Colts (6-3) @ New York Giants (3-5)

マンデーナイトだけどこれも流し見。点差以上に内容には差があって、コルツの完勝だった。ジャイアンツは今季一瞬よかったがまた落ちてきた。やはりプレイオフは来年までおあずけなのだろうか。


最終スコア:IND 40-24 NYG

Other games:救世主の苦戦/RG3 復帰/

TB(1-7) 17-22 CLE(5-3):ブラウンズ、なんとか勝つ。勝ったからよしとすべきかバッカニアーズごときになにやってるんだというべきか悩む。先週の懸念は残念ながら的中して、RB 陣はウエストが 15att-48yds、テイトに至っては 10att-3yds と渡さない方がましみたいな数字になっている。ホイヤーは 21/34-300yds-2TD-2INT と状況を考えればまあよくやったと言える気もする。次週から相手が強くなるのでまさに正念場。/バッカニアーズは結局グレノンで行くことにしたのかな。17/33-260yds-2TD-2INT とこちらもいまいち。昨季と比べて正直さほど進境も感じられなくはある。
WAS(3-6) 26-29 MIN(4-5):ロバート・グリフィン三世こと RG3 が戻ってきた。……のだが、18/28-251yds-1TD-1INT とものすごく可もなく不可もないスタッツでコメントが難しい。なんにせよ1試合無事に稼働できたのは朗報と考えるべきか。走る方も 7att-24yds と目覚ましい数字ではないがそこそこ積極的に仕掛けたようだ。結局のところこわれもの扱いしても味がないし故障する時は故障するし、ばんばん走らせた方がいいのかねえ。ヴァイキングズは三度のビハインドを跳ね返して逆転勝ち。4-5 として辛うじてプレイオフ争いに踏みとどまった(当社比)。この両チームは他地区ながら5年連続対戦しているのだそうで、そのうち4回ヴァイキングズが勝っているとのこと。
JAX(1-8) 23-33 CIN(5-2-1):ジャグァーズがわりと頑張った。前半ぼこぼこにされて後半反撃、それも一瞬 23-26 まで迫ったというのだから悪くない。ここ3試合はランゲームが安定していて、RB ロビンソンを固定できたことが大きいんじゃないかな。この日も 17att-94yds。ベンガルズはドルトンが 19/31-233yds-2TD-2INT とかなり微妙で、RB ヒルが 24att-154yds とドルトンを大いに助けた。A.J.グリーンが戻ってきたのは好材料だし、まあとにかく勝ったし。
NYJ(1-8) 10-24 KC(5-3):ジェッツが8連敗。ジーノ・スミスを諦めてマイケル・ヴィックが先発したらしいけど、21/28-196yds-1TD-0INT とまあ及第点ぐらいのスタッツで、チーム全体でもファンブルロストもなく、それにしちゃ 10 点は取れなさすぎでなにやってたんだっつう。それを言ったらチーフスも後半3点しか取れてなくて、見てる分にはいささかしんどい試合だったかも知れない。
ARI(7-1) 28-17 DAL(6-3)カウボーイズはロモが出られずウィーデンが先発。18/33-183yds-1TD-2INT。まあウィーデンならこんなもんでしょう。マレーもついに 100 ヤード走れず、19att-79yds で終了。まあまあ、連続記録はいつかは途切れるわけで。次週はロンドンでジャグァーズとやるので、まあそこ勝ってバイを迎えられれば。ロモも帯同するそうです。/カーディナルズはほんとに普通に強くて、逆に何を言っていいかわからない。
SD(5-4) 0-37 MIA(5-3)チャージャーズ、これで3連敗。完全に歯車が狂っている。リヴァーズが 12/23-138yds-0TD-3INT とぼろぼろで、ミッドフィールドを越えたのが最初の1回のドライブだけ。完封負けじゃいいとこ探しのしようもない。これでチーフスにまくられて地区3位に落ちた。ドルフィンズは今季最高のゲームで 5-3 とし、ペイトリオッツから 1.5 ゲーム差に喰らいついている。AFC 東はビルズも 5-3 で、意外に高レベルの争いになっている。
STL(3-5) 13-10 SF(4-4)ラムズこれ勝つのかー。なんかほんとよくわからんチームだな。最後はエンドゾーンを背にしたディフェンス、キャパニックにほとんどエンドラインを割られかけたがぎりぎり止めたという判定で勝ったらしい。これで 3-5 ながらフォーティナイナーズシーホークスを破って地区内 2-1 となった。
(更新終了)