黄昏通信社跡地処分推進室

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さて、スーパーボウルも終わったので、また何事もなかったかのようにブログなど更新していこうと思う。このエントリは年明けに書いていたもの。


母が息子にお年玉ということでプレゼントをくれた。クリスマスプレゼントももらったばかりだというのにたびたび申し訳ない、と思っていたのだが贈ってくれたものはとてもよかった。小さなラジコンヘリ(いわゆるトイヘリ)だったのだ。
ピコファルコン
http://ccp-jp.com/toy/products/item/188/
少し前に実家に来た時にテレビで取り上げられていたらしく、それをたまたま見た息子が欲しいと言っていたのだそうだ。その場に居合わせなかったので具体的な会話の内容はわからないのだけど。
ほんとうに小さくて息子の掌にも乗るほどで、それでいてコントローラを使ってちゃんと飛ぶ。操縦は簡単ではなくあちこちに激突するが、かなりタフで多少の衝撃には耐えてくれる。もちろん折れるときは折れるのだろうが、とりあえずここまで使用した感じでは思ったよりずっと頑丈だ。
父によると携帯電話の端末を作っている会社の人が独立して、携帯電話に使われるモーターやジャイロなどの部品を活かしてヘリコプターを作った、というようなことをテレビで言ってたらしいのだが、インターネットで少し調べた限りではそのあたりの話が見当たらなかった。面白そうなエピソードなのでもう少し詳しく知りたかったのだが。
いちおう一番近そうな話はここに出ている。父の話とはやや食い違うが、まあ記憶違いの範疇だろう。
http://products02.rensou-image.com/?eid=188
まちかど情報室:ピコファルコン





ところが、このエントリを書いている最中に、ピコファルコンが飛ばなくなってしまった。地表に置いて、最大出力まで上げても苦しげに水平回転するだけで、離陸することができない。手に持って回してみると、原因はすぐにわかった。ローターの軸が折れ曲がってしまっていた。ちょうど軸受けのところで、たぶん角度にすれば1〜2度ほどだと思うが曲がってしまい、そのためにローターが水平を保てない。
やったことがある人なら当然ご存じだろうが、曲がってしまった細い金属の丸い棒を元に戻すのはほとんど不可能に近い。つかんで逆方向に曲げようにも回ってしまうし、どうにかうまく力を伝えられても曲がってしまったところとは別のところで曲がって波打ってしまうのが関の山だ。だが、まあどのみち放っておいても飛べないし、やるだけやってみようと思って分解し、軸を取り出してペンチを2本持ってきてぐいぐいやってみた。すると奇跡的に相当うまくまっすぐに戻った。付け直してためしに回してみると、まだ軸がぶれてはいるがかなり垂直に近い角度に戻っている。これなら飛ぶのではないか、と思って地面に置いてレバーを倒す――飛ばない。


もう一度手に持って回してみる。飛びそうなものだが……と、下のローターが指に当たった。本当にちょっと触れただけだったが、痛いというほどの勢いもなく、ぺとっと止まってしまった。これは弱すぎるのではないか。
上下のローターは逆回転していて、上のローターのギアは軸に固定されているが、下のローターのプラギアは軸に通してあるだけだ。そして駆動用のモーターのギアで回されている。下のローターを持って回してみる。本来なら駆動用のモーターのギアが回る筈だが、届かなくて回らない状態になってしまっている。プラギアを改めて見てみると、歯がかなりつぶれてしまっていた。おそらく軸が曲がってプラギアとモーターのギアとの距離が一定しなくなってしまい、それでも飛ばそうとしたりしているうちにプラギアの歯がなめてしまった*1のだろう。それでもいくつかの歯がわずかに噛んでいるので辛うじて回るが、離陸する力には足りないようだ。
プラギアを修理できれば直る、気がする。軸はわずかに曲がっているが、なんとか飛べるのではないか。しかし交換部品は売っていない。プラギアをどう直すか。ここまで来たらなんとかまた飛ばしたいのだけど。

*1:なめてしまった:摩耗してしまった、の意。部外者に説明するとき言い換えが難しい動詞100の第3回を参照。