黄昏通信社跡地処分推進室

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あお1くんときいろ4ちゃん

これも少し前の話。


最近我が家で入浴剤がブームらしいのだが(他人事みたいに書いてるけどまあ実際ひどいと 10 秒ぐらいしか浸からんので基本的には関係ない話なのだ)、息子が個包装の袋の原材料のところを見て「この『あお1』『きいろ4』ってなに?」と聞いてきた。それは色をつけるためのもので多分ほんとは青色1号とか黄色4号とかいう名前、とかいうふうに説明すると、今度は「なんでみどりなのにあおときいろなの?」と聞いてきた。いろいろ説明は考えられるがとりあえずシンプルに「青と黄色を混ぜると緑になるんだよ」と答えた。すると言い終わらないうちに息子は叫んだ。「あおくんときいろちゃん! みどりになったー!」
言われるまですっかり忘れていたが『あおくんときいろちゃん』(レオ・レオーニ)はまさにそういう話である。しかし3歳ぐらいの頃はよく読んだが最近はすっかりご無沙汰だった本を即座に引き合いに出せるのは大したものだと思う。



それを聞いたとき、おれは「実体験を引き合いに出せてたらもっとよかったのにな」と思ってしまったのだが、息子がこの先生きていく上で身につけていく知識というのは、大部分が実体験に基づかないものだろう。そう考えると、むしろ本から得た知識をすっと引き出せることは大事な能力だとも言えるようにも思う。