黄昏通信社跡地処分推進室

黄昏通信社の跡地処分を推進しています

今更ながら、ジャーマンウイングス機の墜落に関連していくつか。

  • わりと早い段階から向こうのニュースでも「副操縦士の自宅」の映像というのを流していたらしかった。まあこういうのは洋の東西問わずこんなもんなんだろうけど、こんなもんだというのはこれでいいということではない。つまりドイツでもこんなもんなんだからおれらだってやっていいよね、ということにはならない。むしろ洋の東西それぞれでもう少しよくしていかないといけないのだろうと思う。
  • ジャーマンウイングスという社名とその会社がルフトハンザ系の LCC であるという情報を同時に知って、「ああ LCC っぽい社名だな」と思ったのだけど、考えてみると多くの航空会社名は LCC っぽいのではないかという気もする。例えば本朝の誇る二大航空会社は「日本航空」と「全日空」だもんな。知らずに見たら「にほんこうくうw」とかなってたかも知れん。で、本朝界隈の現実の LCC の名前はというと「ピーチ航空」とか「バニラエア」とかで、それはそれでどこからどう見ても LCC っぽいのだった。
    • 結論:航空会社の名前つけるのむずかしい。
  • ところでこれを日本語訳して「ドイツの翼」っていうといきなり弱小政党っぽくなると思う。政党名は訳して報道することが多いからで、それは少なからず名が体を表しているからなのだろうけど、「ドイツの翼」みたいに政治的立場を全然含まない言葉でもそう感じるのってちょっと面白い。まあおれだけかも知れんが。
  • 事故そのものについて触れると、誰かが自分の命を顧みず他者を巻き込んで死のうとすることはある程度の頻度で起きてしまうことなのだろうと考えていて、それを心の側のアプローチから未然に防ぐことは極めて難しいというか、殆ど不可能なのではないかと思う。自殺を防ぐことが不可能であるように。だから、これを機にパイロットの精神的健康管理を強化しようという方向に向かうはずだけど、それ自体はこの手の事故を防ぐ意味では功を奏さないだろう。それよりは、このたび導入された(米合衆国ではすでにこういう運用になっていたというが)「操縦室には必ず2名以上居ることとする」という規則の方がよほど事故を防ぐ意味では効果がある筈だ。この手の事故の対策というのは可能な限りこのようにフィジカルなものでなければならないと考えている。
  • いずれにせよこの事故のために、あるいはこの事故にまつわる報道のために、パイロットたちにかかるプレッシャーは多かれ少なかれ強まるに違いなく、そしてそれが彼らの精神状態にプラスに作用することはほぼ無いだろうと思われるのはなんともやりきれない。