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NFL 2015 -- Week 3

Oakland Raiders (2-1) @ Cleveland Browns (1-2)

なんでこんな試合やってたんですかねえ GAORA さんは……としか言いようがないカードなのだが、微妙な力同士の両チームでこれはこれで面白い感じになった。
レイダーズは昨年に引き続きデレック・カーがスターター。まだまだ力は足りないが、レイダーズは昨年 10 連敗してもぴくりとも動かなかったことからもわかるとおり、おそらく来年ぐらいまではカーで行くと決めている。そうすると面白いもので、カーも腹が据わってくるというか、目先の星に汲々としてもしても仕方ねえ的な気持ちにもなるのだろう、なんかプレイが堂々としてきたように見えるのだ。
一方のブラウンズは先週マンゼルが初勝利を飾ったが、今週は脳震盪から復帰したジョシュ・マカウンが再び先発に戻る。こちらもチームの方針としては早晩マンゼルに切り替えるのだろうけど、まだ早いという判断ではあるのだろう。
試合は 1Q にレイダーズが先制すると、2Q にはタッチダウンを2本重ねてリードを広げる。前半は 17-3 で折り返すが、後半はブラウンズが調子を上げて徐々に反撃し、4Q には FG とタッチダウンを重ねて 27-20 とタッチダウン1本差にまで追い上げる。だがそこからベンジャミンがパントをマフしてしまい攻撃権を逃し、それでもディフェンスが頑張って残り 2:26 で最後のチャンスを回してもらうが、残り 35 ヤード地点からの右への深いパスが FS チャールズ・ウッドソン(38) にインターセプトされて万事急須。レイダーズが4年ぶりの連勝と、 2年ぶりのロードでの勝利を記録した。


最終スコア:OAK 27-20 CLE

New Orleans Saints (0-3) @ Carolina Panthers (3-0)

ドリュー・ブリーズが肩の故障で欠場し、サイドラインにいたのだが、ふたつのことに驚かされた。ひとつ、故障による欠場が 1995 年以来ということ。高校1年生だったそうだ。知らねえよ。ていうかそれどうやって調べたんだよ。決して大きな身体ではなく、クオーターバックというポジションにあって 20 年無休というのはバケモノのひとことと思う。ふたつ目は、サイドラインでもすごい集中して試合見てて、ハドルのとき手を叩くのに合わせて手を叩くぐらいの勢いだったんだけど、なんとその後指を舐めていたという……。いや癖なのはわかるんだけど、普通試合のときボール投げる前だけの癖だと思うじゃないですか。まあ入れ込んでるとついやっちゃうってことなんだろうけど正直ちょっと引くよね。以上二点からブリーズさんは想像を超えるアメフト馬鹿であるという結論が導かれると思う。別に新しい情報じゃないな。
さてそんなわけでセインツの先発 QB はルーク・マカウン。2011 シーズン以来の先発ということだが、この日は堅実なクオーターバッキングを見せた。もちろんオフェンスのデザインからその方向性で、短いパスとランを多用する、ブリーズがいるときとは少し方向性の違う攻めだったのだが、結構フィットしていたみたいで、これはこれでいいんじゃないか、という感じはした。マカウンはスタッツも 31/38-310yds と悪くなく、結果的にタッチダウンなしインターセプト1本だったが、バックアップとしては充分な仕事をしたと言っていい。
ただし試合はパンサーズの勝ち。ニュートンが好調で、相変わらず誰に投げてんだかわかんないようなパスもあるものの、強肩を活かした鋭いタッチダウンパスをオルセンに2本ヒットし、一方でランでも 33 ヤードゲインしてタッチダウンも1本挙げた。パンサーズは開幕3連勝、セインツは3連敗となった。


最終スコア:NO 22-27 CAR

SanFrancisco 49ers (1-2) @ Arizona Cardinals (3-0)

つい2シーズン前まではこの同地区対決であればフォーティナイナーズがはっきり格上だった筈だが、昨季から立場は逆転、今季もこれまで2試合でいえばカーディナルズのほうがよさそうだ。
試合は 1Q で大勢が見えた。カーディナルズのディフェンスラインがキャパニックにプレッシャーをかけ、キャパニックが苦しまぎれに右のサイドライン際にパスを投じる→カーディナルズの DB が前に入ってインターセプト→リターンタッチダウン、というプレイが2回発生し、早々と 0-14 となる。さらにカーディナルズはオフェンスでもタッチダウンをあげて 21-0。フォーティナイナーズは 2Q にやっと1本タッチダウンを返すが、カーディナルズももう1本タッチダウンを追加して差を詰めさせない。
後半に入ってもカーディナルズは着々と得点を重ねる一方で、フォーティナイナーズはキャパニックがどつぼの4インターセプト。最初のインターセプトは実に6試合ぶりだったらしいのだが、そこからは吸い込まれるようにインターセプトされまくった。
カーディナルズは相変わらずパーマーが好調で、インターセプト1本あったとはいえこの日も 300 ヤード超え。オフェンスもディフェンスもやりたい放題で大差勝ちとなった。昨年の好調には驚いたが、今年はもはや驚けないほどカーディナルズが勝つことは当たり前になりつつある。HC アリアンズはコルツの代行 HC の時もそうだったが短い期間でチームを勝たせていて、コーチとしての能力は相当高いように思われる。


最終スコア:SF 7-47 ARI

Chicago Bears (0-3) @ Seattle Seahawks (1-2)

二連敗同士の対戦になったこの試合、ベアーズはカトラーを負傷で欠いてクローゼンが先発。NFL でスターターを 12 試合務めているがこれまでのところ 1-11 と全く振るわない。そのクローゼンを使わざるを得なかったベアーズは序盤から徹底的にラン攻撃を仕掛け、とにかくボールを手放さずに時間を使うことに腐心する。
一方リンチがふくらはぎを傷めて万全ではないシーホークスも前半は比較的保守的な試合運びで、過去2週サックのなかったベアーズディフェンスの復調にも苦しみ、ドライブを完遂させることができない。結局わずかにフィールドゴールを2本決めるにとどまり、0-6 で前半を折り返した。
ところが後半のキックオフ、リターナーのルーキー WR タイラー・ロケットがビッグプレイ。ボールを掴むや縦に走ると、フィールド左端を駆け抜けてそのままタッチダウンしてしまう。前半の予想外の僅差をぶちこわす、試合の流れを決めるリターンタッチダウンだった。
といってもシーホークスは後半も攻めあぐね、ばかばか点を取ったというほどではなかったのだが、それ以上にベアーズが頑ななまでに保守的な攻撃を続け、ビッグプレイになるようなパスもほとんど投じないまま黙って死んでいくだけみたいなプレイコールを続けたため、実際そのまま黙って敗れた。完封負けは 2002 年以来とのことで、ちょっと流石に覇気がなさすぎたのではないかという気はする。


最終スコア:CHI 0-26 SEA

Denver Broncos (3-0) @ Detroit Lions (0-3)

ペイトン・マニングに不安があるように見えながら2連勝してきたブロンコスと、スタどん*1が2試合で 4TD/3INT と大暴れで連敗のライオンズ。
試合はロースコアの展開になったが、2Q で1本ずつタッチダウンを取り合った後残り 1:03 からのブロンコスの攻撃が圧巻で、タッチバックからの 80 ヤードをマニングがタイムアウトを使いながらぽんぽんと進み、最後は残り 45 ヤードの 4th&1 から右奥に走ったサンダースへのずうずうしいロングパスがどんぴしゃでヒット、これで 14-6 とした。
後半ライオンズは相手のファンブルから得た敵陣からの攻撃をタッチダウンにつなげて 14-12 と迫るが、4Q に入ってからスタフォードが2シリーズ連続でファンブルロスト、インターセプトとターンオーバーにコミットし、それをいずれも得点されて突き放された。
マニングは前二戦で見せた不安はとりあえずのところ払拭されたように見えた。この試合ではボールに力があり、31/42-324yds-2TD-1INT とスタッツもかなりのものだった。これをずっとやれるのならそれほど心配はないのだが、まだちょっとなんとも言えなくはある。スタフォードはまあこんなものかなという感じ。といって三連敗ではどうにもならんのだが、スタフォードで行く限りはある程度はこういうものだろうし、個人的にはライオンズはそういうチームであって欲しくもある。


最終スコア:DEN 24-12 DET

Kansas City Chiefs (1-2) @ Green Bay Packers (3-0)

マンデーナイトフットボールパッカーズの圧勝。とにかくロジャーズが素晴らしく、24/35-333yds-5TD-0INT とかいうちょっともうなんだかよくわからないスタッツ。ロジャーズにフリープレイやらせちゃ絶対駄目だな。チーフスも後半追い上げたが、それまでに差がつき過ぎていた。


最終スコア:KC 28-38 GB

Other Games

WAS(1-2) 21-32 NYG(1-2)ジャイアンツが約束のシーズンへとりあえず望みをつないだ。なにせ同地区なので負けるわけにはいかない。イーライ・マニングも 23/32-279yds-2TD-0INT と手堅いスタッツ。ランは3人合計で 31att-84yds だからさっぱりだが、よくこれでここまで走らせたものと思う。我慢の勝利だ。レッドスキンズジャイアンツにこれで5連敗。昨年の1回目の対戦でカズンズはインターセプトを4本投げていたが、今回も2本喰らった。相性が悪いか、苦手意識か。
SD(1-2) 14-31 MIN(2-1):ひいきのチーム同士の対戦で中々複雑な気持ちなのだけど、まずはピーターソンの復活を素直に喜びたい。先週に引き続いての 100 ヤードラッシュに加えてタッチダウン2本、平均 6.0 ヤードは堂々たる数字だ。逆にブリッジウォーターは 13/24-121yds-0TD-1INT と「負け試合かな?」みたいなスタッツだったが勝ったので不問とす。チャージャーズはオフェンスラインに負傷者が続出し、最後は怪我してない奴が5人、みたいになってたらしい。それだとさすがに厳しいかなー。
PHI(1-2) 24-17 NYJ(2-1):これイーグルズ勝つんだねえ。やはりちょっと計り知れないところがあるな。しょせんジェッツ、という見方もあるが。ディマルコ・マレーの負傷によってラン攻撃の中心を担ったライアン・マシューズが 25att-108yds と大活躍、ブラッドフォードは 14/28-114yds と凡庸だったがなんとかなった。ジェッツはフィッツパトリックがタッチダウン2本とインターセプト3本と大荒れで試合を壊し、ちょっともったいなかったかも。
IND(1-2) 35-33 TEN(1-2):ラックはんさすがやで〜(←誰)。やっぱり簡単には3連敗しないね。タイタンズも最後2ポイント決めれば同点まで持っていったらしいけど決まらず負け。
PIT(2-1) 12-6 STL(1-2):両チーム合わせてタッチダウン1本のフィールドゴール合戦。どちらのチームもランが出ておらず、ドライブを続けるのに苦しんだ、というところか。後半にはロスリスバーガーがひざを傷めて退場、あとを継いだのはなんとマイケル・ヴィックだったらしいが 5/6-38yds とのことでまずまず。しかしロスリスバーガーは数週間出られないらしい。これはかなり厳しくなりそう。
TB(1-2) 9-19 HOU(1-2):認めたくないけど、テキサンズはマレットでやれてるなあ。ホイヤーにはもう出番はなさそうだ。前週全然駄目だったアルフレッド・ブルーが今週は 31att-129yds-1TD と活躍。ランニングバックも結構水物ではあるよね。バッ蟹アーことジェイミス・ウィンストンは 17/36-261yds-1TD-1INT、とのことでちょっと成功率が悪かった。
ATL(3-0) 39-28 DAL(2-1):意外なほどの殴り合い。カウボーイズがロモ抜き(ウィーデンです)でここまで点取るとは思わなかった。のだが、全部ランで取った上に前半だけで、後半はファーストダウンが3回と大沈黙。ファルコンズは2年目 RB のデヴォンタ・フリーマンが 30att-141yds に加えてレシーヴでも 5rec-52yds と活躍。持ち前の得点力で逆転し最後は突き放した。ファルコンズはプレイオフぐらいまでは行けそうな感じしてきた。
JAX(1-2) 17-51 NE(3-0):順当過ぎて言葉も無いのだが、個人的にはもうちょっとだけジャグァーズが頑張るのではないかと思っていた。ボートルズもまだまだぢゃのう。
CIN(3-0) 28-24 BAL(0-3):最近この2チームだとベンガルズの方が格上みたいになっちゃってるよな……という印象があったが実際その通りで、これで直対は4連勝らしい。それでも 4Q に2回にわたって逆転したのが流石レイヴンズというところだけど、それを締められないのが今のレイヴンズということなのかな。
BUF(2-1) 41-14 MIA(1-2):ビルズが快勝。タイロッド・テイラーが 21/29-277yds-3TD-0INT となかなかいい数字を残している。ルーキー RB カーロス・ウィリアムズも 12att-110yds-1TD とすさまじい数字。対するドルフィンズはタネヒルインターセプト3本と自滅した。

*1:マシュー・スタフォードのこと