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NFL 2015 -- Week 5

今週の bye はドルフィンズ(1-3)、ジェッツ(3-1)、バイキングス(2-2)、パンサーズ(4-0)。

Indianapolis Colts (3-2) @ Houston Texans (1-4)

サーズデイナイトフットボールAFC 南の同地区対決だが、距離的にはめちゃくちゃ遠いので同地区感が全然ない。地域だけで言えばインディアナが北、ボルティモアが東、マイアミが南に入ったらまだなんぼか近くなりそうな気もする。まあそういうものでもないのだが。
わりとどうでもいいけどサーズデイナイトフットボールのオープニングは結構好きで、結構大仰な映像をたっぷり使って煽ってくるスタイルは録画でもつい飛ばさずに見てしまう。個人的には昨年の「...football starts here.」で(CGの)緞帳がばさーっと落ちてきて音楽が始まる演出好きだったので今年は変わっちゃってちょっと残念。
さておき、コルツはラックが怪我癒えず今週もマット・ハッセルベック (40)(←余計なお世話)が先発。相変わらず手堅い試合運びで得点を重ねる。一方テキサンズはライアン・マレットが先発したが、この日も調子が悪くドライブを続けられない。2Q の途中で脇腹にヒットを受けて肋骨を傷め、そのままサイドラインに下がることになった。代わって投げたのは我らが(オハイオの)救世主、ブライアン・ホイヤー。開き直ったようなパスをずばずばと投げ、ターゲットもホプキンス、ホプキンス、またホプキンス。そのドライブで3点を返すと、前半残り1秒では敵陣 42 ヤード地点からヘイル・メリー。これが信じられないことに WR ストロングの手にすっぽり収まってタッチダウン。失礼ながらそもそもストロングって誰?! というレベルであった。NFL 初レシーヴだそうです。13-10 と追い上げて、地元のファンは大盛り上がり。
しかし後半最初のドライブでコルツはウォレンの 50 ヤードのキックオフリターンを足がかりにたった4プレイでタッチダウンをあげる。これがテキサンズには重くのしかかった。3Q にタッチダウンを1本返したまではよかったが、4Q にロングドライブの末もう1本タッチダウンを許してしまいまた 10 点差。フィールドゴールで3点返した後、残り3分半からホイヤーはラストドライブに挑む。昨年のブラウンズでは何度か逆転劇を演じているホイヤー、パスを4本続けて決めて敵陣に入るが、その次のプレイでプレッシャーを受け、レシーバーを見つけられないまま奥へロングパスを投じてしまう。これが通るほど NFL は甘くなく、あっさりインターセプトされて万事急須。交代以後の素晴らしいプレイを台無しにしてしまうようなパスだった。
コルツはハッセルベックの奮闘で3連勝、ようやく白星が先行した。テキサンズはいろいろ惜しかったが負けは負け、1-4 とかなり苦しい星勘定になった。来週はまたホイヤーが先発する予定とのことで、あるいはもう今季はスターターを固定しないのかもしれない。それはそれでなんというか、面白いような気もしている。

  • ストロングはこの日レシーヴ2回で計 58 ヤード、両方タッチダウンという面白過ぎるスタッツになった。しかもそれが NFL で初めてのレシーヴと2回目のレシーヴなのだ。



最終スコア:IND 27-20 HOU

Washington Redskins (2-3) @ Atlanta Falcons (5-0)

この試合は面白かった! 流石にファルコンズがひねるだろと思ってたんだけど、レッドスキンズの守備がちゃんと堅くてなかなか得点を許さず、レッドスキンズとしては望むところのロースコアゲームになった。ファルコンズは K ブライアントの不調も響いて(2回連続ポールに当てて外した)延々とリードを許したが、4Q にやっとフリオ・ジョーンズのファンブルリカバータッチダウンでリードする。その後タッチダウンを取り合って、残り 24 秒3点ビハインドでレッドスキンズは最後のドライブをスタートする。それもタッチバックで自陣 20 ヤード地点からだったが、カズンズがガーソンへ素晴らしいパスを2本続けて通すと、残りを刻んでなんとか敵陣 34 ヤードまで攻め入って K ホプキンズに命運を託す。52 ヤードのアテンプト、簡単な筈はないがルーキーは普段通りのキックを見せて、ボールはゴールのど真ん中を通過して行った。
オーヴァータイムはレッドスキンズが先攻を選び、ポンポンと短いパスでミッドフィールド付近まで進むが、次にカズンズが左サイドへパスを投じたとき、WR グラントが足を滑らせて転んでしまう。CB アルフォードが飛んできたボールに素早く反応してインターセプトが成立、そのままエンドゾーンまで走って行って試合終了となった。
レッドスキンズは守備もよく、カズンズも自分の仕事をよくこなしていて、もはやグリフィンの居場所はない感じだ。このままカズンズが向こう何年かはエースとしてチームをひっぱっていくのだろう。ファルコンズはこれで勝つのだから流石であるし、ここ2年の低迷からは完全に抜け出したと言ってよさそうだ。

  • この試合は GAORA だったのだけど実況がタージン氏で解説が村田斉潔氏だった。珍しい組み合わせだが悪くなかった。今季はいろいろな組み合わせを試しているみたいで、見ている側としては新味があってなかなかよいと思う。



最終スコア:WAS 19-[OT]-25 ATL

Denver Broncos (5-0) @ Oakland Raiders (2-3)

これもディフェンシヴなゲーム。オフェンスで唯一のタッチダウンを奪ったのはレイダーズで、一時は 3-7 とリードしたのだが、自陣でサックされたカーがそのままボールをもぎとられてファンブルロストしてみたり(初めて見た)、ジャニコウスキーがフィールドゴールを2本外してみたりと得点を伸ばせず、そうこうしているうちにカーが喰らった唯一のインターセプトがリターンタッチダウンまで持って行かれて 16-7。レイダーズはようやくそこから反撃、フィールドゴール圏に入ったとみるやファーストダウンでいきなりフィールドゴールを蹴る選択(これは渋いが好判断と思う)、ジャニコウスキーもこれには応えて 50 ヤードをたたきこんだものの、次のオンサイドキックは普通に深すぎて終了。
ブロンコスは今季2試合目のオフェンスタッチダウンが無い試合だったがいずれも勝ってこれで5連勝。例年になく不安が目立つが例年になく勝っているという不思議なシーズンになっている。レイダーズはカーを中心に頑張ったが肝腎なところで決めきれず、これで黒星が先行することになった。

  • チャールズ・ウッドソン (39) はインターセプトを2本記録。同期でドラフトされたペイトン・マニングからは初めてインターセプトを奪ったそうだ。パッカーズ時代はほとんど対戦はなかったと思われるが、レイダーズにいる間は少なくとも3年に一度、実際はそれより少し多く対戦している筈で、まあ何回目かわからないが初めて取ると2本目もぽんと取れてしまうというのは面白いところ。しかしその2本目はアクロバティックで、よくあんなところから飛んできたなと思うし、キャッチそのものもまさに奪い去るという感じでやばかった。あれで (39) かよ……。



最終スコア:DEN 16-10 OAK

New England Patriots (4-0) @ Dallas Cowboys (2-3)

途中まではおたがいのディフェンスがいい仕事をした好ゲーム。とはいえカウボーイズは前半から 3Q 途中までスリーアンドアウトの山を築いていて、ディフェンスが頑張っても頑張ってもまたボールを手放してしまうような有様ではあった。その間にペイトリオッツタッチダウンを2本とフィールドゴールを1本決めて着々とリードを広げる。カウボーイズは 3Q に久々のファーストダウンを取るが、そのドライブも結局フィールドゴールどまりで、いたずらに時間を費やし反撃機を逸した。まあいくらカウボーイズオフェンスライン強いっつってもウィーデンはウィーデンだよなあ……みたいなことは思う。保守的なプレイコールもマイナスに働いた。
ペイトリオッツは bye を挟んで4連勝。プレイオフは堅いだろうし、むしろ何連勝まで行けるかという感じか。


最終スコア:NE 30-6 DAL

San Francisco 49ers (1-4) @ New York Giants (3-2)

サンデーナイトフットボール。3連敗中のフォーティナイナーズと連勝中のジャイアンツの対戦だったが、意外なほど接戦になった。前半はフォーティナイナーズの攻撃があまり形にならず、対するジャイアンツはイーライ・マニングの冷静なクオーターバッキングでほとんど短いパスばかりのドライブを重ねて得点につなげていく。前半は 6-13 で折り返し。
ところが後半の最初にフォーティナイナーズがボールディンのタッチダウンレシーブで同点に追いつくと、そこからは点の取り合いになる。マニングがオデル・ベッカム Jr. にショートパスを通してそれがランアフターキャッチでタッチダウンまで伸び、再びリードを広げると、返しのドライブでキャパニックも 80 ヤードのドライブを堂々と完成させてタッチダウンで再び同点。その返しのドライブはジャイアンツが 74 ヤード進むも 3rd&7 が取りきれず5ヤード地点でフィールドゴール。リードはしたものの 20-23 にするにとどまる。キャパニックは次のドライブでトリー・スミス、ボールディンに立て続けにパスを通して敵陣に入ると、ハイドが走りまくってファーストダウンを更新し、最後もハイドのタッチダウンラン。ついにフォーティナイナーズが逆転する。
ここからがイーライ・マニングの真骨頂。4点差はタッチダウンしかないのでかえって迷いがない、とは 2007 年のスーパーボウルで4点差を逆転した時のことをのちに本人が語った言葉。まずはスクランブルで自らファーストダウンを取ると、そこからヴァリーン、ヴァリーンとパスを通し、あわやインターセプトかという危ない一球の後の 3rd&10、どうやって取ってくるかと思っていたがまさかのヴァリーンへのセンターのスクリーン。これは唸らされるようなプレイコールで、ちょうどレッドゾーンに到達。最後はエンドゾーン中央に走りこんだ TE ドネルにどんぴしゃのボールを投げ込んで、逆転のタッチダウンドライブを完成させた。
総じてマニングとジャイアンツのいいところが出た試合で、これがコンスタントにできればポストシーズンも狙えるのだけど、昨年も 3-2 からなだれを打って崩れたのでまだなんとも言えないというところではあり。フォーティナイナーズは負けてしまったがここ3試合よりはずっとよさそうで、少し希望が持てそうな内容だった。プレイオフはもう厳しくなりつつあるけれど。


最終スコア:SF 27-30 NYG

Pittsburgh Steelers (3-2) @ San Diego Chargers (2-3)

これもロースコアの接戦。チャージャーズは出場停止明けのアントニオ・ゲイツを軸に最初のドライブであっさりタッチダウンをあげるが、その後はランがまったく出ずに苦しむ。インターセプトリターンタッチダウンで一時はリードを許したものの、4Q には FG で同点に追いついた後長いドライブを成功させてタッチダウンを奪うが、返しのドライブの1プレイ目でヴィックにロングパスを決められて同点タッチダウンにされてしまう。チャージャーズは残り 2:56 まで使った次のドライブではフィールドゴールで再びリードしたが、最後のスティーラーズのドライブが気合いの入ったいいドライブだった。ヴィックのいいところがよく出て、この日唯一のスクランブルも 24 ヤードのゲインと素晴らしい走り(これは完全に意表を突いていてよかった)。最後はもちろん FG を蹴れば同点のところ、1ヤード地点で残り4秒からワイルドキャットフォーメーションでのベルのラン。ベルは一瞬止まりかけたが左側に手薄なところをよく見つけて強引にエンドゾーンに倒れ込み、ぎりぎりタッチダウンをもぎ取った。
チャージャーズはいい試合をしたが一歩足りず、チームとしては悪くないんだけど星勘定は少し分が悪くなった。スティーラーズロスリスバーガーが戻ってくるまでとにかくひとつでも多く勝つことが大事なので、勝ったのはよかった。


最終スコア:PIT 24-20 SD

Other Games

CHI(2-3) 18-17 KC(1-4):ベアーズが逆転勝ち。後半途中まで 3-17 と劣勢だったが、4Q にカトラーがタッチダウンパスを2本決めてちょうど1点逆転した。チーフスはジャマール・チャールズが ACL を断裂してシーズンアウトと踏んだり蹴ったり。チーフスもこのままシーズンアウトの可能性が高い。
BUF(3-2) 14-13 TEN(1-3):ビルズも逆転勝ち。こちらも 3Q 途中では 10 点のリードを許していたとのこと。テイラーは 10/17-109yds だったが自ら 8att-76yds と走りまくり、レシーヴも4ヤード記録したらしい。
STL(2-3) 10-24 GB(5-0)パッカーズが5連勝。手がつけられないなー。ロジャーズのホームでの無インターセプトの記録は途切れたようだが、お返しとばかりにフォールズから4本ものインターセプトを奪ったらしい。そら勝つわ。フォールズは 11/30-141yds-1TD-4INT というスタッツだったようで、まじでぼろぼろ。4割決まらないと体感的にはほとんど通らないって感じだと思います。
NO(1-4) 17-39 PHI(2-3):うむう、セインツぼろ負け。後半最初の FG で追いついたところまではやれてたみたいなのだが、その直後にタッチダウン→返しの1プレイ目でファンブルロスト→タッチダウン、であっという間に差を 14 点に広げられて、その後もインターセプトファンブル2回で傷口を広げ続けた。こりゃセインツ今季もだめですなあ。さんざん叩かれてたイーグルズはこれで 2-3。
CLE(2-3) 33-[OT]-30 BAL(1-4):ブラウンズまさかの逆転勝ち。マカウン結構いいなあ。同地区対戦ではこの試合の前まで 14 試合で実に 13 敗していて(唯一の勝利は昨年ホイヤーがベンガルズをぼこぼこにしたときだ)、レイヴンズに勝ったのは 2007 年以来とのこと。
SEA(2-3) 24-[OT]-27 CIN(5-0)ベンガルズが 4Q 開始時の 17 点ビハインドを跳ね返して勝ち。シーホークス相手にこれをやってのけるのは本物か。まあ、ルイス/ドルトン体制ではずっとポストシーズンが問題視されつづけてきたわけだから、レギュラーシーズンでの戦いぶりはあまり問題にされないわけだけど。
JAX(1-4) 31-38 TB(2-3)フロリダ州対決は壮絶な打ち合いをタンパが制す。ジャグァーズもボートルズがタッチダウンパス4本決めて頑張ったが、二度のターンオーバーがいずれも直接失点に結びついてしまいその差を詰められなかった。
ARI(4-1) 42-17 DET(0-5)カーディナルズが快勝。スタどんは 3Q 頭までにインターセプト3本放ってベンチに引っ込められたそうだ。代わったオーロフスキー(懐かしいな)もインターセプト1本、他にファンブルロストが2本でライオンズは実にターンオーバーを6本記録した。そりゃ勝てるわけないよねー。ついでにパーマーは相変わらずの絶好調で 11/14-163yds-3TD-0INT だったらしい。うむむ、強いぜカーディナルズ